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世界の女子よ。その食生活で大丈夫なの?

通訳ガイドのぶんちょうです。
私のツア-は北米からの観光客が多いのですが、先日のツアーであらためて感じたことがあります。

それは「糖分摂りすぎじゃない?」です。
日本には2週間の滞在で来たご家族。きのうは築地にお供しました。

食べ歩きの習慣があまりない日本ですが、築地は日本人も食べ歩きを楽しめるウキウキするところです。今までも本当に沢山の方々を築地へご案内し、日本のおいしいマグロ、ウニ、牡蠣、卵焼き、お寿司などを味わっていただきました。

築地での食べ歩きやお寿司屋さんを楽しみにして朝食を抜いて来る方や、何時間も並んで有名なお寿司やさんに入る方も。本場の日本で食べる本物の寿司をここまで楽しみにして喜んでくれるのはガイドの私にとって、とてもうれしいものです。

でも、私がちょっと心配なのは甘味かんみのほうです。

築地には海産物だけではなく、ありとあらゆる食べ物があります。洋食、中華、パン…。もちろんスイーツも。わらび餅、イチゴ大福、アイスクリーム、かき氷、クレープ、鯛焼き、プリン。



旅に出るといつもと違ったものや、高いものを注文するということは誰にでもありますよね。私も旅先では、その土地の名物の甘い物を試したり、ホテルからの景色を楽しみながら部屋でケーキをいただいたりするのが大好きです。

でも今回、築地で若いアメリカ人の女の子を見て思いました。砂糖摂りすぎじゃない? 飴をたっぷりコーティングしたイチゴを食べ、次にアイスクリームコーンの上にケーキやチョコレートシロップやら盛れるだけ盛ったスイーツを食べ、あんこの入った和菓子を食べ、と次から次へと休む間もなくスイーツを食べ、甘いラムネを飲み…。

ちなみにサイダー類一本には角砂糖15個分の糖分が入っているそう。

うーん。大丈夫だろうか、砂糖の摂りすぎ。とおせっかいな心配をしてしまいました。その1時間後には、新幹線の中で食べる駅弁を買い、ついでにデザートを再びゲット。

そういえば、きのうもホテルで食べる用にと大きな桃のロールケーキを一本買っていたっけ。

さらに新幹線のプラットフォームに入り、発車3分前に「飲み物買いたい」と! 大急いで売店につれて行き、「何買うの?」「うーん、カフェオレかミルクティー」本人はのんきに迷っています。私は、急ぎながらも老婆心から「微糖」と書いてあるミルクティーをひっつかみ「これ買うよ!」と選択肢を与えない作戦に。

それから、すぐにレジへ走る。本人は? え? どこ行った? 
振り向くとなんと、お菓子を選んでいるではないですか!

えー、出発間近なんだよー。と心のなかで叫ぶ私。でも、お菓子と微糖紅茶は、新幹線ホーム売店の、慣れた店員さんの手によって超高速で決済され、無事に車内に滑り込むことができました。

この20代の女の子には「微糖」では物足りなくて、新幹線のなかでひょっとしたら、これ甘くない。おいしくない!思ってるかも。まあこれも微々たるおもてなしだと思ってくださいな「あめりかのお嬢さん」。

実はこの「あめりかのお嬢さん」だけではなく、私の見ている範囲だけの話ですが糖分摂りすぎゲストはしょっちゅう私が感じていることなんです。食事には必ずコーラのパターンが多いです。お寿司にもコーラ、天ぷらにもコーラ…。

日本人は味噌汁とごはんを食べながらコーラは飲めないですよね。日本食って言うのは、そういう意味でも健康食です。

東京駅や近隣のビルを通りながら思いました。次から次へと話題のスイーツが登場します。3年前にすごい行列を抱えていたスイーツ屋さんに、今は並んでいる人はなく、新しいスイーツ屋さんに長い行列ができて店員さんがプラカードを持って人を誘導していました。

カフェを覗けば、そのスイーツのおいしそうなこと。日本は、特に東京駅の中と地下街はスイーツ天国です。その混雑と賑わいぶりに、今日の東京のカンセンシャスウも3万人超えましたと言うニュースの言葉がまるで、今日の気温は34度でした。と同じ感覚で無感情な数字に聞こえてきます。

今の20代、30代の方たちは、宝石のように美しいお菓子や、アート作品のように上品なケーキ、どんどんおいしくなっていくスイーツを食べたり、少なくとも見ながらずっと育ったんですよね。親や自分で気をつけないと砂糖依存になる危険性が高いでしょう。

日本もいずれ、ごはんを食べながらジュースを飲むようになってしまうかもしれないですね。ありがたいことに、私が子どもの頃に親が絶対に許してくれなかったことです。そのおかげか、私は普段は甘いものを食べなくても全く大丈夫です。

スイーツやお土産を売っている地下街を抜けると、やがて広々とした何もない丸の内の通路に出ます。そこにはワクチン接種の会場があり、今日も長い列ができていました。

それを見て、再び現実に戻った感じです。さっきの3万人越えという同じ数字に、今度はちょっと憂鬱な気分にさせられます。

憂鬱と言えば、スイーツは人を笑顔にするチカラがありますが、スイーツの食べ過ぎは鬱にもなるそうですよ。気をつけてね、日本と世界の女の子たちよ。








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