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日本文化ってそんなに大げさなことじゃない

通訳ガイドのぶんちょうです。私のライフワークとしていることは日本人が自国の文化に誇りを持ち、それを世界の人に伝えられる人を増やすことです。

それをプロとして行う通訳案内士だけでなく、ボランティアや普通の社会人、主婦、子ども、誰でもが外国の友達やビジネス上の仲間に日本という国の文化を伝えられるようになってほしいと思っています。

昔に比べて英語を話す人はどんどん増えています。ガイド養成の場面でも、若い人たちは小さい頃から英語に触れたことがある人が多いせいか、英語の上手な人が多いです。

でも、英語の運用能力があっても自国の伝統文化ををほとんど知らない人がほとんどです。伝統文化は歌舞伎や武道だけではありません。町内会で集まって公園掃除をする。盆踊りに参加する。回覧板を回す。こう言ったちょっとめんどくさいなと思われることも立派な日本の伝統です。

外国人は有名な観光地を訪れることにだけ興味があるわけではなく、私たちが当たり前過ぎて気にも留めないこと、たとえば、選挙カーが町内を回る、PTAで集まるなどや、もういらないだろうと思うような習慣、たとえば年末に集まって餅つき大会をする、豚汁を作るなどのことに非常に関心があるのです。

私も昔、ガイドになる前はこういう習慣を忙しいので面倒だと思ったことが何度もあります。貴重な休みだから家族だけで過ごしたいと思ったこともよくあります。

でも、自国の習慣を客観的に、外国人の目線で学んだことで、こういうことがずっと昔から行われてきたんだ。それってすごいことじゃない。と初めて思えたのです。

今でも100%こういう行事に参加することはありません。それでも、こういった行事をすることで、日本人がいかに地域との連帯意識を高め、さまざまな世代とのふれあってきたかというプラス面をみようという気持ちになれました。

年末の大掃除、年賀状を書く、おせち料理を食べること、帰省すること、すべて日本の伝統のひとつでずっと昔から行われてきたことです。そのことを思うと、めんどくさいを理由に、自分の世代でブチッとこの習慣をやめてしまうことのこわさを感じました。

だから無理のない範囲で日本の小さな習慣を続けていきたいと思ったのです。そうそう、今は難しいけれど、居酒屋でワイワイだって日本文化の伝承に貢献です。電車で爆睡のあなたも文化伝承の担い手です!


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