いい工務店さんの見つけ方~家を建てる・探す前にするべきこと~
「いい工務店さんってどうやって探したらいいの?」「どこかいい工務店さん紹介して」「素人だからどこに頼んだらいいのか分からない」
よく質問される項目です。
建築士だからっていい工務店さんを知っている訳とは限りません。(知っている工務店さんとは、お付き合いのある工務店さん)
そもそも「いい」の基準は人によって違います。なぜならば、いくらお金がかかってもいいから腕のいい職人さんに納得のいくように創って欲しい人、予算内で工夫してそれなりに創って欲しい人など、人によって希望が違うからです。
そうは言っても何かいい方法はないものか?
あるんですよ!
家を探す前にやるべきことが!(家のためにお金を無限大に使える人はここからの話は読む必要はありませんのでスルーして下さい。)
1 家のために使い切る覚悟の予算を決める
使い切る予算が決まっていないと、計画が進むうちに「あれも」「これも」「せっかくだから」と、どんどん費用がかさみます。
まず始めに、必ず使い切る予算を決めることです。
この予算には建築費以外に必要な費用、例えば、土地代金+土地購入に関わる全ての費用、設計に関わる費用、ローンに関わる費用、カーテン、インテリアやエアコンのような住宅設備に関わる費用、登記費用、引越し費用など全てを含めて計算します。
この使い切る金額は、使い切った後の生活が十分成り立つように計算することが大切です。
2 自分にとって快適な暮らしを確認する
一ヶ所に定住する暮らしを望んでいますか?世の中の変化と共に、もしくは、年齢と共に自由に住む場所を選ぶ暮らしを望んでいますか?
持ち家か賃貸かの選択は、お金の問題ではなく、今後どんな暮らしをしたいかで選択することをお勧めします。
家を建てることを決心したら、徹底的に自分にとって必要なもの不要なものを確認してください。
家に対する自分の譲れない希望、イメージを徹底的に掘り下げてください。
自分の持ち物を再確認してください。本当に必要なものは何なのか?快適な暮らしを過ごすために身の回りに置いておきたいものは何なのか?それは何故必要なのか、理由と共に考えてみてください。
3 あなたが亡くなった後まで考えて家を計画する
お子さんがおられる方、子供のことを優先して家を考えてはいけません。子供と同じ家で過ごす時間は案外短いものです。あなたが、おばあちゃん(おじいちゃん)になっても住み続けることのできる家をイメージしながら計画してください。
あなたが亡くなった後、その家はどうしますか?
誰も住む人がいなくなって、雑草が生い茂って、お子さんにとって負担になるような家にしたくないですよね。
あなたが亡くなった後まで考え抜かれた家は、ご自分のお子さんが住まない事を決心したとしても、他の方から愛される家になると思うのです。
ここまで考え抜いたら、それらを書類にまとめて要望書としてください。
家を建てると決心したら、この要望書を数件の工務店さんに提出して見積もりを出してもらってください。こうすることで、同じ条件の下での見積もりを比較することが可能になります。
もしあなたからの要望書がなかったとしたら、各工務店さんは打ち合わせの際に自分の得意な部分をグイグイあなたに攻めてきます。
自分が譲れない部分を確認できていない状態で攻められると「そんなもんかなぁ」って工務店さんの魔法にかけられるかもしれません。さらに、同じ条件下での見積書とならないため、工事費が高いとか安いとか、比較をすることが難しくなるのです。
家を探す・家を建てる前に、あなたからの要望書作ってみてくださいね。そうすれば、あなたにとって「いい工務店さん」が、きっと見つかります。