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僕に執拗に絡んで来るのは隣のクラスのマドンナでした

僕が図書室で本を読んでいると毎回絡んで来る奴がいる

??:ねぇねぇ~

○○:………

??:本とにらめっこしてないで私に構ってよ~

彼女がさっき言った絡んでくる奴で名前は確か菅原咲月って言ったかな?

○○:……はぁ〜

咲月:おっ!やっと構ってくれる気になった?

○○:ここ…図書室です

咲月:それくらい分かるよ!

○○:じゃあ黙ってください

咲月:ひどい……私は○○君と話したいだけなのに

○○:僕はしたくないので

咲月:ぶぅ〜この本の虫め~!

そう吐き捨てて奴はどこかに行った

○○:何がしたいんだろう?

少し自語りになるが俺が図書室にこもっているのは人と関わるのが苦手だからだ

なのにあいつに話しかけられてから心做しか前より周りの目が痛くなった

しかもなんであいつが〜とかあいつのどこがいいんだ?とかよく分からないことを言われている

その事について聞こうと毎回思うのだがいざ来ると何故か心拍数画上がってしまうため聞けずじまいだった

○○:今度こそ聞くぞ!

咲月:何を聞くの?

○○:うわぁぁぁ!!

咲月:お~ほほほ笑

○○:帰ったんじゃ?

咲月:いや〜帰ろうと思ったんだけどね~

○○:何かあったんですか?

咲月:そんな事はいいから○○君は何を聞きたかったの?

○○:いや大した事じゃないのでいいです…

咲月:私に答えれる事ならなんでも聞いて!

○○:…じゃあ1つだけ

咲月:うん!なになに!

○○:菅原さんは何者なんですか?

咲月:え?私は普通の女子高生だよ?

○○:そんなわけないですよね

咲月:どうしてそう思うの?

○○:菅原さんに話しかけられてから周りの目が痛くなりました

○○:それになんであいつが〜ってコソコソ言われてるんです

咲月:……そっか〜それはごめんね

○○:なので何者なのか聞いたんです

咲月:…実は私マドンナだって言われてるんだ

○○:言われてみれば確かに綺麗ですね

咲月:えへへ…ありがとう///

咲月:それでね皆が私に理想のマドンナを強要してくるから疲れちゃって

○○:それは大変ですね…

咲月:その時に○○君を見つけてさ~

咲月:○○君になら素で話せるから毎日楽しくて

○○:そうとは知らずに素っ気ない態度取っちゃってすみません

咲月:別にいいよあれはあれで楽しかったし笑

○○:もしかして戻ってきたのも…

咲月:……モテる女って辛いねぇ〜笑

○○:手…震えてますよ?

咲月:っ!

○○:事情は察したので僕に任せてください!

咲月:でも…

○○:今考えると菅原さんと話すの僕も楽しかったので

○○:これはそのお返しです笑

咲月:ありがとう……

少し作戦会議してから校門へ向かった

○○:…誰もいないですけど

咲月:あれ〜帰っちゃ……

男子:あれ?咲月たん誰その男?

目の前には如何にも粘着質しそうな男子生徒が立ち塞がっていた

○○:君こそ咲月とどういう関係?

男子:ぼぼぼぼくの咲月たんを呼び捨てにするな!

○○:彼女を呼び捨てにするのになんで君の許可がいるの?

男子:お前が咲月たんの彼氏なわけないだろ!

○○:ほんとだよ笑ねぇ咲月?

咲月:う、うんそうだよ!

作戦とは僕が菅原さんの彼氏役をやってこいつを追い払うことだ

男子:嘘だぁ!!

咲月:ビクッ…

○○:うおっ!

男子:咲月たんは僕の事が好きなんだ!

○○:は?……は?チラッ

咲月:え?そうなの?

○○:違う…みたいだけど?

男子:そんな訳ないだろ!

男子:だって咲月たんは僕を特別扱いするんだ!

○○:例えば?

男子:咲月たんは僕と目が合った時に毎回手を振ってくれるんだ!

○○:ほうほう

男子:それにバレンタインの時も僕にマシュマロをくれたし

○○:(そういや俺はマカロンだったな)

男子:お前じゃなくて僕が咲月たんの本当の彼氏だ!

○○:はぁ〜…さっきから黙って聞いてたらさ

咲月:全然黙れてなかったよ笑

○○:ま、まぁそれは置いといて

○○:お前咲月の気持ちはどうでもいいの?

男子:そんなの咲月たんも嬉しいに決まってるだろ!

○○:見ろよこの顔!

○○:どっからどう見ても怯えてるじゃねぇか!

○○:それに手もずっと震えてるし

○○:お前がやってる事は好きな人に恐怖を与えてるんだよ!

男子:そ、そんな訳ないだろ!

○○:確かに咲月は僕と違って優しいよ

咲月:うぅ……

○○:正直僕が隣にいていいのかって思う事も多いよ

男子:じゃあ別れ…

○○:それでも俺の咲月を怖がらせる奴は許せない!

男子:ひ、ひぃ~

僕が強く言っただけで男子生徒は腰を抜かして帰って言った

○○:あれ?そんなに僕怖いですか?

咲月:○○君こわーい

○○:手の震え止まってますけど?笑

咲月:それでバレるのちょっと恥ずかしい///

○○:また起きないといいですけど…

咲月:……じゃあこれからもやってよ

○○:なにをですか?

咲月:私の彼氏

○○:……ん?

咲月:素を出せるのは○○君だけだしさ

咲月:それにさっき咲月って呼ばれた時にキュンってしちゃった///

○○:マドンナさんにそこまで言われると断れないですねぇ笑

咲月:ちょっと///

○○:僕も菅原さんと一緒にいると楽しいから僕でよければよろしくお願いします

咲月:じゃあ咲月って呼んで!

○○:……咲月

咲月:……はい///

○○:呼ばせたのに照れないでください!///

咲月:それはむりぃ~///

○○:あと目立ちたくないので大事にしないでくださいね

咲月:それもむりぃ~愛が溢れちゃう!

○○:きしょいです笑

咲月:ちょっと!彼女に酷すぎない!

○○:あははは笑

咲月:ふふふっ笑

僕の心の扉をこじ開けたのはちょっとおかしなマドンナだったようです

〜Fin〜


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