【京都#004】桜が見たい。できれば人が少なくて、行ったことがないところで…〈十輪寺〉
平年より早いと言われていたのに、実際は1週間近く遅かった今年の桜の開花。
京都では、先週末ソメイヨシノが満開でした。そして、今は遅咲きの桜が見頃となっているようです。
一気に桜のシーズンが終わりに近づいてきてると思うと、なんて儚いんだ、寂し〜という思いもありますが、今年は久しぶりに京都の桜を楽しめてるなと実感できているので、ありがとうの気持ちが大きいです。
それでなくても京都のオーバーツーリズムはすごいのに、ここ数週間の、特に京都駅・四条界隈の人出はハンパない。
なるべく混雑を避けて、まだ見たことがなかった京都の桜を見に行った記録を、いくつか残していこうと思います。今回はその第1弾。
十輪寺
3月の最終日。開花が遅れていたとはいえ、桜には早咲きのものもある。今、見頃の桜をなんとか見に行きたい!と、Xを見ていたら、十輪寺の桜の画像とポストが目に留まりました。
十輪寺の名前は何度も聞いてきてるけど、まだ行ったことがない。
場所はなんとなく“京都の西のほう”というのを覚えていたくらい。改めて場所とアクセスを確認すると、過去2度行ったことがある善峯寺の手前にあり、本数は少ないけどバスで行けることが分かりました。
その日はそこだけ行ければいいと思っていたので、のんびり目に出発し、JRの向日町駅で30分ほど待ったのち、善峯寺行きのバスに乗車しました。バスはなかなかの細い道を通りながら(対向車が、たまにバックさせられてました)、30分ほどで十輪寺前(小塩バス停)に到着。
この日ひとつめの失敗:GoogleMapを見ていたら、十輪寺近くにタケノコ料理が食べられるお店があったので、食べたーい!と軽い気持ち、でもそれなりの登り坂を上がって行ったのですが、その日は朝採れたタケノコが少なく、予約の人のみとのことで食べられず。残念!
こちら十輪寺は、平安時代の歌人・在原業平が、晩年過ごした寺院で、それゆえ「なりひら寺」と呼ばれているそうです。
在原業平
在原業平は、伊勢物語の主人公とも、源氏物語の光源氏のモデルのひとりとも言われていて、今年久しぶりに大河ドラマを見ている者としては、ちょっと気になる人ではあります。
そういえば、先月東京に行った際、久しぶりに利用した「とうきょうスカイツリー駅」の旧駅名は「業平橋駅」でした。今までまったく意識してませんでしたが、あれも在原業平由来だったんですね。
三方普感の庭
応仁の乱の際に本堂が焼け、再建と同時にこの庭園も造られたそうです(応仁の乱の戦火がここまできていたとは!)。
立って見る・座って見る・寝て見る、三つの見方で感じ方が変わることから「三方普感の庭」と名付けられていて、実際に寝ながら見てる方、何人かいらっしゃいました。他の寺院なら“行儀が悪い”と言われる行為ですが、ここならそれがアリなんですね。
帰りのバスの時間まで、1時間以上あったので、(私は寝てはいませんが)縁側でゆっくり、花見させていただきました。
青空が背景の桜は見られなくて残念でしたが、開花具合は最高でした。
宝篋印塔
塩釜跡
平安時代の貴族には塩を焼き、紫色にたなびく煙の風情を楽しむ「塩焼(しおやき)」という風習があったそうです。鮎とかを焼いていたわけではないのですね。
なりひら桜
樹齢200年の枝垂れ桜は「なりひら桜」と呼ばれているそうです。
私の大好きなあのCMでは、2014年が十輪寺だったのですが、私が京都に住むようになった後なので、あまり馴染みが無いのが正直なところです。
この日ふたつめの失敗:帰りのバスに乗れず、30分弱離れたバス停まで歩くことになりました。
バス到着の時刻5分前には、バス停にスタンバったのですが、バスが来る前にタクシーが停まって、運転手さんが「バス満員で乗れないよ」と教えてくれました。
その時バス停にいたのが5人…全員はタクシーに乗れないよね、ってか満員?この時期に善峯寺そんなに人来てる??とか、みんなで顔を見合わせてるうちに、タクシーは私達が乗らないと判断して走り去ってしまいました。
そしてその後に到着したバスは、聞いていたとおりの満員ギューギュー。一瞬停まって、車外アナウンス「乗れませーん」とだけ伝えて、こちらも走り去っていきました。悲しい!
バスは1時間に一本。次のバスを待ったとしても、それも満員で乗れない可能性もある。
始発である善峯寺バス停まで歩くのは、登り坂ということもあり時間もそれなりにかかる。それならば、距離は同じくらいだけど、下り坂で行ける灰方バスまで歩いて、違う路線のバスに乗ったほうがいいと思い、意を決して下っていきました。
大歳神社
終始曇り空でしたが、気温はだいぶ暖かくなってきていて、やっぱり春になったなぁと感じました。そして、25分も歩いたのでじんわり汗もかきました。
普段在宅勤務で、なまりまくっている体には、ちょうどよかったかもです。