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【ペアーズ奮闘日記②後編】アムウェイ女編 勧誘女と会って30分で解散した話
この物語は、男女の聖なる出会いの場であるマッチングアプリのペアーズに蔓延るアムウェイ勧誘女達を片っ端から成敗し、健全な男女の出会いの場を作ることを目指す、私ラージ高山の実話である。
まだ前編を読んでいない人は読んでね
待ち合わせから解散まで
なんだかタイトルからして先が見えてしまっていてアレですが、最後までお付き合いください。
駅の近くの公園で軽く一杯飲む約束をした僕は、当日駅へと向かった。
正直今回の戦いはなかなか厳しいものだろう。多分向こうのプランとしては、長くても1時間。公園で1杯飲んで、バレーボール等アムウェイの何らかのイベントのアポを取り付けて解散するつもりだろう。この1時間の間に洗脳を解いたり、家に付いていきたいと思わせられるだろうか、、、。
まあいいや、ダメ元だし気楽に行こう。
Nちゃんが少し遅れるというので喫煙所で一服し、ちょうど2本吸い終わったタイミングで電話が来た。
「もしもし!着いたよ!今どこにいる!?」
昔からの友達のようなノリである。今初めて声聞いたぞ。
「あー、改札向かってるよ。何色の服着てる?俺黒T」
「水色!水色のTシャツ!」
改札に近づくと電話をしているそれっぽい女の子がいた、、、が白のTシャツである。水色ではない。
「白Tの女の子が電話してるけど、Nちゃんじゃないよね?」
「違うよ!水色!」
水色と言い張るが僕の目の前で電話をしている女の子は白Tである。
その子の電話の会話と、僕のスマホから聞こえる声が一致していると判断し、思い切って声をかけてみた。
「Nちゃんだよね?」
ビンゴであった。
「水色じゃなくて白じゃん」
「違うよ~私ねずみ色って言ってたの」
どうやら僕の耳が腐っていたようだ、、、にしてもわざわざねずみ色なんて言うか?
とりあえず挨拶をしてコンビニに向かった。
Nちゃんは小柄でスレンダーながら胸は大きく、Tシャツ1枚で下は履いておらずとてもエロい格好だった。しかも逆写真詐欺で、ペアーズの写真より実物のほうが圧倒的に可愛かった。いわゆる清楚系ギャルってやつっだ。
やべえ、見た目は超大当たりだ。
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そして見た目通りめちゃくちゃハイテンションでノリが良すぎるというか、超絶陽キャな女の子だったのでこちらもテンション高めで行くことにした。
「てかNちゃんめっちゃフッ軽じゃん!ノーパンでTシャツ1枚でこんな時間に来るってやべーよ!」
「あたしフッ軽だよねー!よく言われる!てかノーパンじゃねーしwww」
「あー、ごめんごめん、パンツは流石に履いてるかwすごいね、フッ軽過ぎて野生児じゃんwww」
「ちょっと待ってそれひどくなーいwww褒めてるのー?」
「褒めてる褒めてる!もうほんとターザンみたいだなってwww」
「ちょ、ターザンとかまじひどすぎwwwばかにしてるでしょwww」
うーん、テンション高めというかただの毒舌セクハラ野郎になってしまったが、さすがはギャル。会話が成立している(しているのか?)
自分もシラフでよくこんな喋れたもんだ(喋れてるうちに入るのか?)
コンビニで1缶ずつ買って、公園へと向かった。
「それにしてもあれだね、写真で見た時美人すぎてモデルさんかと思ったけど、実物だともっと可愛いね!」
とりあえず褒めるという名のジャブを打っておく。いやまあ、言ってる内容はお世辞じゃなくて本音なんだけどね。
「え!?全然そんな事言われないから嬉しい!!!!ありがとう!!!!」
多分全然そんなことは普段から言われ慣れていて、いつもこう返しているのだろう。美人は褒められた際の対応も上手いからな。
「そういえば既に終電まで1時間位しか無いけど、公園で飲んだ後はどうするの?」
とりあえず改めてアムウェイを確定させるために、後のことを聞いてみる。
「いつも遊ぶ友達が住んでるシェアハウスに行くんだー!」
はい、確定。やはりラージの読み通り、Nちゃんはシェアハウス(以下アジト)に帰るようだ。まあなんとなくそんな気がしていたが、やはり改めてこれを聞くと萎えるなあ。なんせ終電という概念が悪い意味で存在してないからなあ。
如何に公園でのトーク1時間で自分の家に来たいと思ってもらえるかだなあ、、、。
とこの時の僕はまだ悠長にそんな事を考えていた。試合が9回まで成立すると思っていたのだ、、、。
公園に着くと適当な空いている2人がけのベンチにNちゃんと腰を掛けた。
「かんぱーい」「かんぱーい」
乾杯して早速Nちゃんの方から僕に、休日はテニスや野球以外に人と会ったりはしないのか?将来の夢は?といったことを聞いてきた。
この辺もアムウェイの鉄板ネタである。彼らは人脈の重要性を説いたり、夢を叶えるためにお金が必要といった話から、アムウェイ勧誘へと繋げてくる。
ここで相手の思うつぼにならないため僕は、休日は恵比寿で経営者が集まる飲み会に行き(2/3くらい嘘)、将来の夢についてはテニスプレーヤーになりたい(2/3くらい嘘)という話をしてアムウェイに付け入るスキが無いように見せた。嘘話の詳細は省くが、いずれも僕は完全に嘘はついていない。嘘というよりは話を盛っているという方が正しい。ニートが社長ですと言ったら嘘になるが、個人事業主が社長ですという分には嘘にはならない。
「へー!!すごーい!!夢があるっていいね!!!夢がある人って素敵♡」
とNちゃんはここぞとばかりに可愛い眼差しを向けてくる。
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「でへへへ、そんなことないよードゥフフ」って本来ならなってもいいはずなのだが、うーん、なんだろう、この冷めてしまう感じ。
「お、おう」と気のない返事をしてしまった。
まあ、そりゃそうか。会ったばっかりのやつに「夢があるって素敵」とか言われても、なんか嘘くさいというか営業トークにしか聞こえないからな。逆にこういうのに簡単にときめいちゃう人は詐欺とか要らん営業に引っかかる素質があるから注意。
するとその時、「あ、待って友達から連絡きたーwww」
といってNちゃんがスマホにかかってきた電話に出た。
「あー、もしもしあーちゃん?あのね今ね!」
Nちゃんはあーちゃんとやらの電話に夢中だ。
、、、普通マッチングアプリで出会った相手との初回デート15分で友達との電話に出るだろうか?50歩譲って電話に出たとして「今ごめんね、後でかけ直すね~」とかではなくそのまま楽しく通話続行するだろうか?
そして100歩譲って
「あーちゃん!ビデオオンにした!?ほらー、ラージくんだよー!!」
なんて友達をビデオ通話で参戦させるだろうか?
「この子やばいでしょぎゃははははwww」
やばいのは友達のデート中にビデオ通話で参戦してくるお前だよ
どうやらこの「あーちゃん」とやらは今日Nちゃんが泊まるアジトの住人のようだ。Nちゃんと打って変わってあんまり可愛くはない(失礼か)
僕は少し適当に会話に付き合ったが、「なぜこんなよくわからん女とビデオ通話しているのだろう?時間の無駄では?」と腹が立ってきて、
「俺Nちゃんと喋りたいからさー、あーちゃんバイバイ!」といってNちゃんのスマホを勝手に操作し、強制終了した。
「えー、切っちゃうのー」
「せっかく2人出会ってるんだからさ、2人で話そうよ」
「え、あ、うん、そうだねw」
とりあえずデートモードに強制復帰
「Nちゃんはこうやってペアーズで結構会ったりするの?」
とりあえず話題を恋愛方向に持っていくために質問してみる
「うーん、男の子と会うのはこれが初めてかな!いつも女の子と会ってる!」
「???」
ん?どういうことだ?あれ、そもそも異性愛者ではなかったということか?
「あれ、ごめん、もしかしてそういう感じ?女の子が好きみたいな?」
「ちょw違うってwww私レズじゃないよwww」
、、、どうやらLGBTのLではなさそうだ。、、、となると、なんだ?
「え、じゃあなんで女の子と会ってるの?」
「え、友達作りだよ?あれ?ペアーズって友達作りのアプリだよね?」
友達?ともだち?トモダチ、、、は!?トモダチ!!!!!!!?????
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そう、彼女もまたトモダチ(カモ)を探すためにペアーズを使っていたのだ!
てかアムウェイではどういう教育してやがるんだ。ペアーズが友達作るアプリ?はあ?チョメチョメする、、、ではなく恋人作るアプリだろおおおおお
「いやいや、マッチングアプリなんだから恋人探しとか異性と出会うためのアプリでしょ!?」
「えー、そうなのー?知らなかった~」
白々しくとぼけるNちゃん
「じゃあ今日ももしかして友達作りで俺に会いに来たの?」
「うん!そうだよー!あれ、違った?ごめんねーwww」
アムウェイの時点でそういうつもりで来てないことは重々分かっていたが、それでもなんか腹立つなあ、、、
すると再びNちゃんの電話が鳴った
「あーちゃんどうしたのー?」
懲りずにあーちゃんがまた電話してきた、、、と思ったら少し様子が違った
「Nちゃんやばいよ!姐さん怒ってる!遅いから早く帰ってこい!って!迎えに行くね!!」
どうやら試合は9回まで成立せず雨天コールドとなりそうだ。
数分後、公園にチャリを飛ばしてきたあーちゃんが到着した。
「Nちゃんなにやってんのこんな時間に!って姐さんキレてたよ!まじで帰らないとやばいって!!!」
姐さんとはおそらく彼女たちのアジトのボスだろう。別アジト出身者からの事前情報でアジトには門限がないと聞いていたが、この子達のアジトではボスが厳しく統制しているのだろうか?
「てかあなたも!こんな遅い時間にNちゃん呼ぶなんて何考えてるの!?」
あれ、俺怒られてる?初対面の年下の女の子にタメで?てか呼ばれたの俺じゃね?
「俺じゃなくてNちゃんが23時って指定してきたんだよ。俺は時間遅すぎるから他の日でもいいよって言ったのに、Nちゃんがどうしても今日の23時がいいって言うから」
「えええ、そうなの??」
「そうなのあーちゃん、ごめんなさい」
「あんた馬鹿じゃないの?しかも私達も知らされてないし」
そう、Nちゃんは馬鹿である。一応カモとのアポは仕事のうちなんだから、仕事のスケジュールが上司に共有できていないのはだめであろう。
しかし姐さんとやらもなんでそう急ぐかねえ
「明日は何?早朝からバレーでもするの?」
「いや、明日は旅行だよ」
あーちゃんが答える
旅行、旅行、旅行、あ、これは、、、河口湖でのアムウェイ洗脳合宿か?
アムウェイに加入して日が浅いものが各自空気清浄機持参で連れて行かれ、徹底的に洗脳されアムウェイ戦闘員となる、あの合宿か
「研修でしょ?」と思わず言ってしまった
「いや、旅行だよ」とあーちゃん
「河口湖だろ?」と思わずいってしまった時に
「え、そうだけど」と、なんでコイツ知ってんの?って顔になってしまった
やべ、腹が立ちすぎて酒も入って思わず口が滑った
「きょうごめんねー、また会お♡」
「いや、もう会わねーよ」
わりと怒りのボルテージが限界であった。
そりゃそうだ、23時に呼び出され公園についたと思ったら訳のわからん友達が乱入してきて、公園についてわずか15分で解散しようとしているのだから。駅で落ち合ったときからカウントしても30分である。アムウェイ関係なく普通に、友達に深夜に呼び出されていって15分や30分で解散されたらいかがだろうか?
こうしてチャリに2ケツであーちゃんとNちゃんは去っていった。
その後僕は1本吸ってから公園を後にした。
家に着いて改めてペアーズを確認すると、マッチングが解除されていた。
またLINEもブロックされていた。カモになりそうにない上、なぜか合宿のことを知っている不気味な存在だから当然であろう。
今回はそもそも合宿前日の23時にアポが設定された時点で、試合は不成立であった。せめてアポ時点で合宿のことを把握していれば、と悔やまれるが仕方ない。
反省点としては、何が何でも他の日にアポを取るべきだった。そもそも合宿の有無関係なく、23時に設定している時点でアジトに帰ることが確定しているのだから。
今夜は救えなかった、、、。
完
【ペアーズ奮闘日記】アムウェイ女編 勧誘女と会って30分で解散した話はここまでで終わりです。全2編読んで頂きありがとうございました。
アムウェイネタはまだまだあるので、今後も書いていきたいと思います。
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