始業式

全国的に、10代の自殺率が一番多いのが
2学期の始業式、というのをご存じでしょうか?

昔は、始業式と言ったら、全国ほぼ同時で9月1日だったけれど
今は、8月から学校が始まる所も多い。

なので、きっと日にちはばらけるだろうけれど
夏休み明けの始業式が憂鬱に感じやすいというのは変わらない。

教師の私達だって
月曜日から、しかも通常通りに授業があるという
私立の特殊さに、夏休み最後の日には愚痴も出ていた。
子ども達なら余計にそうだろう。

夏休み中のニュースの中には
水難事故や交通事故で小さい子が命を落としたというものもある。
年齢を聞くと、本当にいたたまれなくなる。
 
そんな、実は毎日、目が覚めて生きていられることが
どんなに有難いか。
がんばれなくても、ちゃんとできなくても
ただ、生きて学校に来れた。

いや、学校に来れなかったとしても
生きていてくれることが
本当に尊い。

そんな思いを込めて、始業式の日の朝。
子ども達を迎える黒板にこんなメッセージを書きました。

8月26日

勉強が出来ないと、
いい子でいないと、
何かが出来ないと認められない。

親の立場だと、ついつい色んな事を子どもに求めたくなってしまう。
けれど、本当は
何もできなくても
そこにいてくれるだけでよかった。
生まれたばかりの時にはそうだったはずなのに。
いつしか、多くを求めてしまうようになってしまった。

そうすると、子ども達も
「何かが出来ないと認めてもらえない」
「ちゃんとしないと価値がない」
言語化できていなかったとしても
そう感じてしまっているかもしれない。

そうじゃないよ。
あなたの存在自体が、命そのものに価値があるんだよ。
そんなことを思い出して欲しいな。

自分の命だけではなく
周りの人の命も
同じように尊いという事も。

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