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生きるぼくら

原田マハさんの「生きるぼくら」
拝読しました。

冒頭から「ズドン」と何かを心に落とされたような感覚。
知りたくなかった現実を叩きつけられたような気がした。

物語は、24才の引きこもりの青年、麻生人生の再生のお話。

読んでいる間、ずっと心が揺さぶられ続けていた。そして読み終わったあとも、余韻が残っている。

思うことは、家族。息子のこと。

一番幸せになって欲しいと願う息子に、生涯消えない傷を負わせてしまうかもしれない。私が親から与えられたように。

人との出会い。縁はどこで繋がっているかわからない。
人生を変えるほどの出会いは、どこで訪れるかわからない。
息子にもそんな出会いがあればいいと切に願う。

無条件で甘えられる場所がある。心の底から愛してくれる人がいる。それに気がついた人間は強いと感じた。
私はそのどちらも感じることはできなかった。
親子をわからない私が、息子に与えることができるだろうか。そんなことを自問自答している。

無力でも、ぶれない根っこをつくること。
そこにたどり着けるようにいられたら。
そんな風に思えました。

この本との出会いに、心から感謝します。

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