ヘッジホッグホッジグッヘ
男性ブランコのコントライブ【ヘッジホッグホッジグッヘ】
配信期間が終わってしまいました。
私は、またいつもの腑抜け期間に突入しております。
ここがね、いつも辛いです・・・。
私は感情の起伏が激しいところがあって、盛り上がった分だけ高くあがり、ズトーンと落ちる。この波はなんなんだろうといつも思っていますが、結局何も変わらずに今宵も抜け殻です。
ただ余韻にもかなり浸っている状態なので、今のうちに感想を綴っていこうと思います。
【探偵小鳥遊】
浦井さんのかなり神妙な顔つきから始まり、女装の平井さん。相変わらずお綺麗。
芝居要素も強く感じ、設定も浮気の調査依頼に来たお医者さんと探偵さんのやり取りだったので、ミステリー色かと思っていましたが、それは裏切られました。結局、小鳥遊さんの好みを言われただけで、何の解決もしなかった。そして語彙が強すぎる。どこから沸いてくるのでしょう。ゴインゴインって、無駄に言いたくなってしまいます。
しかも先生、好みしか聞いていないのに、お金渡して帰っちゃったよ!!なーんにも解決していないのに、お金渡して帰っていいんですか、先生?!しかも小鳥遊さんがお金の入った封筒をみて「う〜ん医者~」って吐露するくらいだから、結構な額ですよね。私、思わずつっこんでいました。
この展開運びがとても面白かったです。最初から見事に掴まれました。
【小うどん】
「おかしいでしょ~!」平井さんのこの台詞から始まります。
これだけで、すでに爆笑です。親子丼のセットのうどんが小さすぎることをクレームつけている設定。このコント、台詞が本当に面白かったこと、クレームを言う人であんな面白い人います?!ってくらいの、平井さんのキャラの際立ちが素晴らしかった。基本ぐわー!って怒り口調の強いクレーム魔さんが普通だと思うのですが(このクレーム魔という単語も笑ってしまう)なんだか居方や表情も相まって、愛おしく感じてしまう不思議さ。
浦井さんの、こいつ何言ってるんだろうという芝居もまた、二人がかみ合わな過ぎて面白かった。
よく考えたら、どうみたって小うどんすぎて、おかしいのよ。なのでクレームは正しいのに、このうどん屋さんではおかしい人になってしまう。そして割りと簡単にクレーム魔さんは引き下がってしまって。しかも変わりに出してもらった「まぁまぁの小うどんじゃない?」という小鉢の中身はお茶だったし。これひどくない?!
「うそでしょう~!!」これが社会の理不尽さなのでしょうか。
このコントで出てきた台詞。普段でも使ってしまいそうです。
【スンドゥブ】
二人が何を食べたいかで話しているのですが、浦井さんから出たのはスンドゥブ。すごいアピールしても、なかなか平井さんに受け入れてもらえず、二人の平行線が面白い。そして浦井さんの全力の訴えが微笑ましく。なぜそんなに食べたかったのでしょう・・・。
のちに不思議なマイムをやらされ、結局食べられず、鮭定になってしまいました。あぁこの方、手中に嵌まってしまった。催眠術かけたら一発でかかりますね。いや、それ以上に操る術に長けていたのか…。人を操ることの妙。このコントはこれにつきます。
「👏👏スンドゥブ、スンドゥブ🎵」気が付いたら、私歌っています。
【ストーリーテラー】
タキシード姿の浦井さん。間違いのない格好良さ。そしてモノローグ。ボトルメールでも感じた、この浦井さんのモノローグのうまさ。世界に引き込まれます。そんな素敵な空間に酔っていましたが、この方なんとストーリーテラー。ストーリーテラー?!そんな職業ある?!こんな設定を思いついてしまうなんて、凄すぎて時が止まりました。
私、最近ストーリーテラーという単語を聞いたなぁと思っていたのですが、以前【てんどん記◎考察記】を綴った際【家族記】というコントに、ストーリーテラーの役割もあるのかなと私、書いていたんです!なんだか勝手にうれしくなってしまいました。
ストーリーテラーの恋人が、ももはらさんの妹という関係。ももはらさんがストーリーテラーのイギリス留学を止めるという設定でした。台詞よかったですね。恋人の幸せが一番の幸せとあったり、気まぐれに生きていけばいいんだ。などなど、ちょっと沁みるポイントがあったり。かと思えば、ストーリーテラー、ストーリーテリングという言葉と、それに伴う仕草の応酬が心地よい面白さ。
しかし恋人のゆきこさん、イギリスについていく気は全くなかったわけで。この説得は全く不毛な時間に。あんなに幸せになってほしいと願ってくれたのに、あっさり別れちゃうんだね。あぁ…なんてこと…。
そしてこの話は、ももはらさんの作ったフィクションって解釈でいいのかな?そこの解釈も含め、展開が本当に美しくて面白く、すごくいいコントだなと思いました。しかし私、何回ストーリーテラーって書いたかしら・・・。
【つけ麺屋さん】
お二人は兄弟。平井さんの「兄者!」が聴けました。これは、てんどん記の兄弟か?!と彷彿させるようなワードのやり取りがテンポよく、勢いよく本当に面白かった。お二人の兄弟設定、すごく好きです。この兄弟、これからも漫才しかりコントしかりで、またみたいな。
つけ麺の量が多すぎて憤慨する弟くん。諫める兄ちゃん。このやり取り、ワードセンスの秀逸さ。たまらないです。めんま、喜ばしい案件。樹木をさくように。胃袋ぼんぼんぼん。エコの観点。エゴの観点。オコの観点。などなど。
ワードセンスだけではないやりとりも面白く。兄ちゃんの量産体制の胸ぐらといっている紙エプロン。何回兄ちゃんに掴みかかっても、何枚も破らされてしまう弟くん。その時の兄ちゃんの顔が最高でした。そして弟くん、破れたエプロンを全部ポッケにしまっていくんです!この散らかさないところがまたいいんです。何か、お二人の人柄を表しているような気が勝手にしてしまいました。
そして最後、店に謝ろうと兄ちゃんが弟くんをなだめたところでの極めつけが行進。
「きょうだ~い、きょうだ~い🎵」この歌にのって、二人が行進する。
もう本当に笑いました。これもね、私歌ってしまっています。
そして結局この二人、うるさいだけだった。また素直に我に返っていく人たちでした。
【親子】
本を読んでいる息子くん。そこにおとんが帰ってくる。息子くんは何も言わずにその場を去ろうとする。注意するおとん。そこに息子くんがたたみかける。すごい語彙力の応酬です。
最初は、おとんに変なことをいう反抗期の息子くんの話かなと思いましたが、好きな子に速攻で告白する度胸はあるのに、ともだちはできててぇ〜!と悲しむ息子くん。ともだち欲しかったんだ。息子くんの言っていることがめちゃくちゃだったのは、思春期の壁にぶちあたってすごく辛かったんだね。この親子のやり取り、見入ってしまいました。おとんの台詞、いい台詞でした。そして浦井さんも平井さんも、表情や仕草が最高にいいんです。本当にね、お二人が親子なんです。おとんの息子くんへの思いと、息子くんが穏やかになってきているのに、なんだか心が暖かくなり、お二人の表現力の高さに、またまた心が揺さぶられました。
そんな余韻に浸っていましたが、ここで終わるわけないのが男性ブランコ。
一気に照明が変わり、おとんが息子くんにナイフを投げる!まさに「うそでしょう~!」そんな展開ありますか!おとん、すごくかっこいいこと言ったのに、伊賀忍者の一族って。スーツ姿は、世を忍ぶ仮の姿?!あぁ、またやられてしまいました。反射神経でともだちできるやろ。できるかー!そして「反射、反射!」と言い合いでフェイドアウト。この単語、まずいですね(笑)
おとんの浦井さん、途中ふいていたのは素でした?(笑)
【エンディング】
まず浦井さん登場、平井さんを呼び込みます。浦井さんが見つけたある動物を触ってみろと、平井さんに勧める。触ったとたん一撃。お二人がひっくり返る。ここで暗転。触ったのはヘッジホッグだったんですね。
今回のコントライブ、個人的にまとめてみると、小鳥遊さんは自分の好みを言っただけだし、クレーム魔さんは正しかったのに警察呼ばれそうになるし、スンドゥブ食べたかったのに鮭定にすり替えられちゃったり、ゆきこさんはついていく気ないし、兄弟はうるさいだけだったし、おとんはいいこと言ったのに、めちゃくちゃだし。全部言いくるめられて素直に聞いてしまう。そんなツッコミたくなる世界感で、最後にヘッジホッグにコントライブ全てを一撃された。そんな感じです。
そんな世界観、なんとも言えない暖かい笑いで心がいっぱいになりました。
これも、お二人だからこそ作れる世界感ですよね。
このあと、エンディングトーク。また元気なお二人に会えたことが、本当にうれしかったです。3日しかない中で、こんなにも素晴らしいコントライブを作ってしまう。どうしたらすごいコントが作れるのだろう。またね、素敵だなと思うとともに羨ましさがでてしまいました。
そして今回の音楽も、全てのVも本当に素晴らしかった。音楽は心を踊らせ、そしてとても心地よい。ずっと聞いていたくなる。Vはわくわくした気持ちになる。いつもいつもスタッフ様のクオリティーの高さに脱帽してしまいます。
今回、事前のTwitterに二人から大事なお知らせとありました。私、ちょっとびびっていました。元来、超がつくほどのネガティブ人間で、悪い方悪い方に考える癖があるので。どんな心持ちで待てばいいのでしょう・・・と思っていたのですが、そのお知らせとは、こちら!
そしてこちら!ドン!
二都市でのコントライブ開催でした!よかった。うれしいお知らせでした。
本当にKOCが始まりましたね。2022年の一番の楽しみと言っても過言ではありません。たくさんのコントライブを経て、どのコントを持ってくるのか、今から本当に楽しみなのです。
チケットが本当に取れなくなってきていますね。いつかまたとれるかな。
また劇場でお会いできる日を楽しみに。