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レンジャーズストライクファンが見るハリケンジャー 49話

巻ノ四十九「使命と天空忍者」


アバン:別れを乗り越えろ

 冒頭、森の中でシュリケンジャー相手に鷹介たちハリケンジャーたちが特訓中です。激を飛ばしますが、前回の御前様との別れをいまだ引きずっているようです。守れなかったことを悔やむ彼らに、ゴウライジャーも視線を落とします。

「腕を磨き、技を高める、それしかない。振り向くな、Boyたち!」

 自身も慕っていた御前様を亡くして辛いだろうに、それでも仲間たちに発破をかけて特訓を続けます。

Aパート:タウ・ザントの本性

 地球に降り注ぐ流星群、それは邪悪なるものからのメッセージです。

「邪悪なる医師からの最後のメッセージにより、今すべてがわかった。”アレ”によってこの星が、いや宇宙がどうなるのか、すべてが見えた!」

 メッセージをすべて解読したというタウ・ザント。サタラクラはならば早く弓と矢を使おう、と言いますが、それを使うにふさわしい姿にならないといけないそうです。再びサンダールが立候補しますが、サタラクラが割って入って立候補すると、そのまま指名されます。サーガインが残した情報をもとに、自らを強化するようです。

 ハリケンジャー側でもジャカンジャが沈黙を保っていることを不思議がりますが、センチピード城は次元の狭間にあるらしく、こちらから攻め入ることができません。待つことしかできない歯がゆさを感じます。

「悲しんでいる暇はないぞ! 忍者は命令に従い生きてこそ忍者、迷うな、振り向くな、前を見よ!」

 シュリケンジャーは心を鬼にして叱責しますが、悲しみをまだ受け止め切れていない鷹介たちは、その姿を「冷たい」と非難します。しかし、彼とて冷静というわけではなく、特訓を続けますが、そこで空忍の技であるはずの空駆けを見せてモニター越しに見守っていた館長を驚かせます。

 シュリケンジャーはひたすら鷹介たちを鍛え続けますが、その頭に浮かぶのは遠い日の思い出たちです。

「そなたの名前と顔、そして命……本日、ただいまこのかぐらが預かる」

館長は10年前にハリケンジャーになるだろうといわれていた生徒が居たことを話します。現在は破門されたそうですが、館長が彼こそがシュリケンジャーなのでは、と疑いを持ったようです。

 サーガガインが遺した発明品を手に出撃するサタラクラ。醤油さしのような魚の銃を人々に向けると、力を吸い取っていきます。ジャカンジャの出現に出撃する全員。

「人間どもの生体エネルギーを吸い取り、その中から怒りと嘆きのエネルギーを抽出して、タザやんにこの僕が、プレゼントしちゃうんだもんねぇ!」

 開始十秒で目的を話してくれる親切なサタラクラ。逃げますがハリケンジャーたちが先行して取り囲みます。しかし、タウ・ザントの援護で抜け出します。それに感謝しますが、タウ・ザントはサタラクラの持っていた銃、ジャキュームガンを彼の左腕に無理やり融合させます。

「お前のその腕が切り落とされでもしない限り、ジャキュームガンはエネルギーを吸い続ける。この、タウ・ザントのために!」

 七本槍ですら自分の野望のために捨て駒のように扱う姿に驚愕する残りの七本槍たち。サーガインも、一歩間違えば自らがああなっていたと気づきます。

「おのれぇ……っ!」

 怒りの視線をタウ・ザントに向けます。

 一方、おぼろさんもようやくメッセージを解析し終わります。”アレ”とはすなわち、すべてを呑み込み無に帰す巨大な穴……ブラックホールみたいなものらしいです。そんなものが発生すれば、地球はひとたまりもありません。しかし、それを射るためには必要な姿があるそうです。

 しかし、サタラクラは自らが捨て駒になったことを恨んだのか、あるいはジャキュームガンの快楽におぼれたのか、せっかく吸い取った生命エネルギーすらも使おうとしてタウ・ゼントの怒りを買います。ここぞとばかりにサンダールが出陣。

 影分身して6人に増えるとハリケンジャーたちそれぞれに戦いを挑むサタラクラ。彼らを圧倒します。

Bパート:美しき花のように

 ハリケンジャーたちを追い詰めるサタラクラ、変身が解除されたところを狙って彼らの生命エネルギーを吸い取っていきます。タンクが満タンになったところで満足しますが、そこへサンダールが現れます。

「サンダール……ッ!」

 その姿を見て怒りに身を震わせるシュリケンジャー。サタラクラもサンダールと一緒にとどめを刺そうとしますが、彼はタンクを切り落とすとそれを回収。

「ご苦労だったサタラクラ、だが命令を無視しエネルギーを無駄遣いした報いは、受けてもらうぞ」

 そのまま、振り向きざまにサタラクラを一刀、彼の仮面ごとたたき切ります。その場に崩れ落ちるサタラクラ。仲間すら平気で切り捨てるその姿に、シュリケンジャーがついに爆発。

「貴様のような腐りきった奴の刃に、御前様が倒されたかと思うと!……サンダール、貴様だけは、貴様だけは絶対に許さん!」

 怒りのパワーでサンダールを圧倒すると、鷹介達は彼も御前様との別れを悲しんでいたことを知ります。怒りの力で一時期、圧倒はするも、千本ノックは跳ね返され、怯んだすきに致命的な一撃を食らいます。

「御前とやらもこの星も、お前に守れるものなど何もない」

 崩れ落ちたシュリケンジャーを一瞥すると、サンダールはタンクをもって帰還。鷹介たちが駆けつけるも、すでに彼は虫の息です。

「どこで、どのように果てようと、10年前、シュリケンジャーに選ばれた時からの、わが宿命……!」

 その言葉を聞いて、彼がやはり前半で上げた人物なのではないか、と確信を強める館長とおぼろさん。

「ハリケンジャー……ゴウライジャー……
 忍者は名を捨て顔を捨て、命令に従い生きてこそ、忍者!
 だが……」

『花の名を忘れても、花の美しさを人は知っている
 私も忘れん、未来永劫。
 だから迷うな、振り向くな、前を見よ
 シュリケンジャー』

 かつて、すべてを捨てることを決意した男に向けられた、御前様の言葉。それを、若き地球の忍者たちに託します。たとえ、名を残さずとも、忘れ去られようとも、その美しさを知っている人たちのために。

「だから戦える
 命を懸けられる
 忍者を全うできる
 午前様が教えてくれた……」

 彼の遺す言葉を受取る鷹介達。だが、そこで瀕死になりながらもサタラクラが立ち上がり、彼らへと迫ります。仮面の下から明らかになったのは蛇のような眼光の三つの瞳。

「よくも、ボキの仮面を割ってくれたな……嫌いだ嫌いだ、ハリケンジャーもゴウライジャーもシュリケンジャーもジャカンジャも、だい、嫌いだぁ!!」

 素顔を見られたくなかったのか、全てに対する怒りを吐き出しながら巨大化するサタラクラ。それに対し、シュリケンジャーは最後の力を振り絞って立ち上がります。

「こいつは俺に任せろ、サンダールを追え!」

 サンダールのことを仲間達に託し、天空神に乗り込むと、暴れ回るサタラクラへ向かいます。

「この星の敵!宇宙の敵!ジャカンジャ、許さん!」

 サタラクラの眼光から走る稲妻を浴びながらも、怯むことなく接近していく天空神。そのまましがみつきます。苛烈な攻撃を受けてすでに限界の天空神、火花と炎を吹きながらも、しがみついて離れません。

「御前様の敵を、この星を、未来を、頼むぞハリケンジャー!頼むぞゴウライジャー!」

 戦いを見守る仲間達に全てを託し、サタラクラごと爆破する天空神。天空忍者、ここに散る。

 センチピート城ではサンダールが怒りと嘆きのエネルギーを持ち帰ります。ウェンディーヌが思わず食ってかかろうとしますが、無言で押しのけてタンクを献上します。

 シュリケンジャーを亡くした鷹介たちは彼の残したアイテムを使って最後の戦いに挑みます。

「行こう、シュリケンジャーが命と引き換えに残してくれたんだ!」
「戦う意味と」
「敵の要塞へのルートを」
「応えられるのは」
「我らしかいない!」

 変身するとハリケンホークに乗り込みます。

「必ず俺たちの手で、ジャカンジャを……見ててくれ、シュリケンジャー!」

 仲間の思いを引き継いで、最後の決戦の地へ!

次回予告:巻ノ五十「暗黒と新世界」

 “アレ“が生まれる……!?

感想

 シュリケンジャー、散る……! メンバーの死亡はこの時代ではないと思ってただけに相打ちという形で亡くなってしまうのは予想外でした。いや、あっさり生きてるかも知れんけど。ニンニンジャーでも客演していたし。続々と脱落者が出てちょっと辛いですが、物語も佳境。タウ・ザントもついに出陣するようですが、ハリケンジャーたちはどう戦うのか、期待です。

レンスト「RS-493 六の槍サタラクラ」紹介

 今回紹介するのは、ジャカンジャのトリックスターで今回、惜しくもシュリケンジャーとともに散っていた暗黒七本槍の1人、六の槍サタラクラです。楽しくいたずらしている彼の躍動感のある絵柄で描かれている。第7弾「七忍の炎陣」にて参戦。

道化の様に振る舞い、残忍に戦う。…それが彼の美学だった。

 必要パワー6でBP4000のコスト高めの重ユニット。CNも6とやや重めではあるが、【正解のないクイズ】はかなり強力な効果。ダメージ扱いになっているカードをシャッフルし、1枚を指してその必要パワーを回答させるというもの。不正解なら相手に1点ダメージを与え、正解なら相手のユニット1体を破壊、そして選択されたカードは捨て札になるので実質ダメージ回復もするという理不尽極まりないもの。鷹介たちが受けていた理不尽さを存分に体感できるだろう。

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感想まとめ


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