レンジャーズストライクファンが見るデンジマン 51話
第51話「ひびけ希望の鐘よ」
Aパート:強敵バンリキモンス
バンリキ魔王によって征服されてしまったベーダー城。我が物顔でいる魔王とバンリキモンス。ミラーやケラーのみならず、ヘドリアン女王ですらおばさん呼びで侮辱します。
「無礼者、女王様になんて言いぐさ!」
ケラーが激高してナイフを投げるも、バンリキモンスがあっさりと受け止めます。手も足も出ない様子に、高笑いするバンリキ魔王。
「このベーダー城はわしのもんじゃ、お前ら家来として置いてやってるんだぞ?」
しかし、この言葉に今度はヘドリアン女王が高笑い。眉をひそめるバンリキ魔王に告げます。
「帝王としてふるまいたくば、電子戦隊を片付けてからにしてはどうじゃ?」
挑発的な言葉ですが、その通りだと納得した魔王はベーダ―城そのものを動かして、地上へと現れます。これにデンシランドもデンジタイガーを出撃させます。タイトルコール。
デンジタイガーの攻撃を受けるベーダー城ですが、さすがにミサイル攻撃程度ではびくつかないのか、バンリキ魔王も余裕の顔でバンリキモンスを巨大化させます。
再び念力で封じ込められないように気を付けながらも、ダイデンジンを出撃。バンリキモンスと相対しますがデンジボールは念力で跳ね返され、デンジ剣を取り出すも金縛りで動けなくなります。最後には念力駒回しで苦しめられます。あれほどの強さを誇ったダイデンジンですら手も足も出ません。
「がんばれ……それ、がんばれダイデンジン!」
思わずデンジマンを応援するヘドリアン女王にミラーとケラーは驚きますが、前回の恨みを込めて続けます。
「バンリキ魔王が憎い! ヘドラー将軍を死に追いやったのは魔王じゃ、魔王とモンスじゃ!」
しかし、ヘドリアン女王の応援もむなしく、ついには内部機構をズタズタにされてしまい、ダイデンジンですらも撤退を余儀なくされます。バンリキ魔王は帰還して勝利の美酒を楽しみます。それを、憎々しい瞳で見つめる女王。
帰還したデンジマンですが、ダイデンジンの電子回路は焼き切れており、手の施しようがないようです。修理しようにもスペアパーツもないそうです。ダイデンジンが動かないとなると、手の打ちようがありません。
町をパトロールするチーコたち。暴走運転する車を追いかけますが、パトカーも操作ができずに暴走します。見てみれば、バンリキモンスが上空に浮かんでいます。どうやら、遊び感覚で街中を混乱させているようです。
「やめろ!」
急いで出撃しようとする赤城たちを、アイシーは呼び止めます。「待つことも戦略」と告げ、ドアを封鎖して彼らを行かせません。チャンスを待つように伝えます。その間も、バンリキモンスは暴れまわり、街は大混乱に陥ります。それでも、アイシーは出撃を認めません。
「デンジマンの奴ら怖気づいてるんだ、モンス! やれ!!」
デンジマンが出てこないことに業を煮やしているバンリキ魔王。バンリキモンスがそばにおらず、警戒が薄いタイミングを狙って、担当でヘドリアン女王が襲い掛かるも寸前の場所で回避されてしまいます。
「ヘドリアンめ……!」
腕から生やした短刀を投げつけるも、へドリアンを守るようにケラーが盾に変身。短刀はたやすく盾を貫くも、へドリアンは無事です。悲鳴を上げながら倒れこみ、絶命するケラー。ミラーに仇を打つように命ずるも、彼女はこれを無視。
「私は強いお方が好きでございます」
まさかのミラーの裏切り。信じていた忠臣の裏切りに悲しむ暇もなくヘドリアンは地下に叩き落されます。
Bパート:さらばデンジマン
やはり待つことしかできないデンジマン。バンリキ魔王からは挑発的なメッセージが届き、歯痒さに身を震わしますが、それでもアイシーは出撃を認めません。その間にも被害は着々と増えていきます。
「アイシー、俺たちは行く、ドアを破壊してもな!」
堪え切れなくなった赤城が変身、デンジスティックを構えて脅しめいた言葉で説得します。これにはアイシーも根負けして、彼らの出撃を見送ります。
バンリキ魔王はバンリキモンスに何やらチャージ中、それをみてミラーはモンスのしっぽに念力発生装置があることに気づきます。
出撃したバンリキモンスを待ち構えていたデンジマン。しかし、やはり敵は難敵。念力攻撃に苦しめられます。
ベーダー城ではミラーは女王を救出、ついにでモンスの弱点が尻尾だと伝えます。ヘドリアンはミラーを水晶玉にすると、バンリキモンスの弱点をアイシーに伝達。それを聞いた彼は、単身でデンジタイガーで出撃。対地砲火でデンジマンを助けると、レッドが乗り込んでダイデンジンになります。どうやら、すっかり治っているようです。
「アイシーのやつ、いいとこあるぜ!」
青海も感心。しかし、バンリキモンスはさっそく念力縛りで拘束、さらに集中砲火で追いつめます。相手の念力の前に手も足も出ずに苦闘するデンジマンの脳内のアイシーの言葉が届きます。
『尻尾だ、尻尾を狙え!』
アイシーの言葉通りにバンリキモンスの尻尾をデンジ剣で攻撃すると、怯んだ隙に満月斬りを叩き込んで、ついにバンリキモンスを倒します。喜びに沸くコックピット。
「モンスが、いったい誰が……さては!」
どうしてバンリキモンスの弱点がバレたのか、すぐに犯人が分かった魔王はへドリアンのもとに向かいます。
「思い知ったか、バンリキ魔王!」
ヘドリアンに襲い掛かった魔王ですが、とっさにミラーが雷の光を当てたことで彼の視力を奪います。しかし、彼の振るった武器のが水晶にあたり、ミラーも絶命。ヘドリアンが慌てて駆けつけるも、応えることなく息を引き取ります。
目が潰されたバンリキ魔王はそのまま地上に降りてくると、デンジマンに遭遇。戦う余裕もなく、一方的にデンジブーメランをぶつけられて倒されます。ひたすらベーダー一族を振り回した男は、なんともあっけない最期を迎えました。
「残るはへドリアン女王、ただ一人!」
決着をつけるべくベーダー城に乗り込むも、ヘドリアン女王の姿はあるものの、ただの映像のようです。
「ヘドラー将軍も死に、ミラー・ケラーも死に。
私は独りぼっち……だが、勝ったと思うなよデンジマン。
私にはしばらくの休息が必要なだけじゃ。
では、また会おう……さらばじゃ」
その言葉を最後に、自爆するベーダー城。全てを失った女王はただ一人、静かに眠ることを選んだようです。
勝利を勝ち取り、デンジランドに戻ってきたデンジマンですが、アイシーの姿が見えません。
「もしかしてアイシーは……!」
ダイデンジンを調べてみると、アイシーは破壊されたダイデンジンの電子頭脳を補うために、自らをパーツとして組み込むことで、ダイデンジンを直したようです。その平和のための自己犠牲に言葉を失うデンジマンたち。
平和を取り戻した地球、そこではサッカーを楽しむデンジマンたち。アイシーの名を残すために、アイシー杯という大会を作ったそうです。
「五人の若者の胸の中に、今、希望の金が高らかに鳴り響く。
さようならデンジマン。
さようならダイデンジン。
さようならデンジ犬アイシー。
彼らの後を継いで美しい地球を守るのは、そう、君たちだ!」
ラストシーン、高らかにデンジマンたちを称え、デンジマン完結!
感想
ついに、デンジマン完結! 終わり際のあっさりさはなんとも昭和らしい。仲の良かったベーダー一族がバンリキ魔王のせいで崩壊していくのはなんとも悲しかったですが、最後は一矢報いることができたのが幸いです。
古い作品ではあったので、作風が自分に合うかどうかはちょっと心配でしたが杞憂だったと思えるぐらいに楽しんで毎週、見れました。やっぱり、メンバーの中だと青梅大五郎が一番印象的だったかも(笑)。
レンスト<デンジ犬アイシー>紹介
最終回に紹介するのは、献身的な活躍で仲間たちの心に名前を刻んだ「デンジ犬アイシー」です。第6弾「紅き六戦士の帰還」にてほかのメンバーと一緒に参戦。レアリティはレア。
必要パワー5とやや重めながらBP500と最低値。しかしながらこのカードの本領は能力の【最後の手段】。このカードを捨札にすることで、Lユニットの追加条件に必要なカードを1枚捨札にできるというもの。OT限定ではあるものの、大型Lユニットを展開しやすくしてくれるカードであり、原作通り、このカード1枚でダイデンジンを出すことができる。本来であれば5枚のカードを捨札にしなければならないので、コストをかなりカットすることができる。特に変形機構を持つLユニットの大きな味方でダイデンジンのみならず、Vレックスロボやタイムシャドウなどのカードもこれ1枚で出すことができる。非常に強力なカードで再録を長らく期待されていたが、クロズギャザー第1弾「ファーストエンカウンター」のスターターセットに3枚封入された。