レンジャーズストライクファンが見るハリケンジャー 48話
巻ノ四十八「罠と永遠の命」
アバン:嘆きの弓を狙え
「怒りの矢のメダルが手にあろうとも、嘆きの弓のメダルが揃わなければ、”アレ”は生まれん。いつになったら二つのメダルは揃うんだ!」
開始早々、怒りの矢が手中にあるも関わらずに一向に弓が手に入らないことにタウ・ゼントは怒りをあらわにします。そこへ、再びサンダールが自らを出陣を願い出ます。御前様の弱点を見抜いたという彼に、フラビージョとサタラクラは相変わらずぬゴマをすりますが、ウェンディーヌが回収。
「必ずや、嘆きの弓のメダルを手に入れて見せます」
強い自信をもって答えるサンダールに、タウ・ゼントは再びメダルを預けます。
Aパート:御前様の覚悟
さっそくタイトルコール。御前様より、遠い昔、地球に降り注いだ流星群の一つが闇石だと言い伝えがあるそうです。”アレ”を生み出すためのアイテムであったために、離れた星に封印されていた怒りの矢と嘆きの弓。しかし、サンダールの手により、怒りの矢は星を滅ぼされジャカンジャの手に。
「私は闇石から忍術が生まれたといった。忍術こそ、この星が邪悪な意思から抵抗しようと生み出された力。私はそう信じている」
忍術とは星を守るために生まれた力、とハリケンジャーならではの理論を説きます。これには鷹介たちも改めて決意を新たにします。そこで、鷹介はジャカンジャを倒したら御前様はどうするのか、と聞けそうで聞けなかった疑問を問いかけます。
「地上に平和が戻れば、またどこかに身を隠し、この世を見守り続けるだけ。永遠の命とともに」
たとえ平和になったとしても、闇石を封じる使命が終わるわけではありません。少し寂しさを感じる言葉ですが、鷹介は彼女に告げます。
「そん時は俺が御前様を守る。たとえ俺がよぼよぼのじいさんになってもな!」
鷹介の言葉に、ほかのメンバーもその言葉に同意します。その心意気を館長は褒め、御前様も見えないところでほほ笑んでいます。辛く寂しい使命ですが、かけがえのない仲間ができました。しかし、御前様は表情を一変させて応えます。
「ならぬ。私はそのようなことを望まぬ。お前たちは自分の道を進むのだ」
辛く寂しい使命だとわかっているからこそ、それに付き合わせるわけにはいきません。彼らが自分のことを大切に思ってくれるからこそ、突き放さざるえません。
サンダールは再びマドーギを呼び出すと、デザーギの羽を使って、彼女の呪術を使わせます。
頑なな御前様に戸惑う鷹介たちですが、一甲たちはその心情を察します。嘆きの弓は御前様の悲しみに反応します。鷹介たちと仲を深めれば深めるほど、いずれ訪れる別れの日に悲しむことになる、だからこそあえて冷めた態度をとらないといけない。
「俺たちは絶対、御前様を悲しませちゃいけないんだ。だから、負けることは許されないんだ!」
御前様の想いを理解してさらに決意を固める彼らですが、そこに入ってきたのは街中で暴れまわっているという忍者の情報。その姿はハリケンジャーの姿そのものです。急いで駆けつけると、街中がめちゃくちゃな姿に。
「ハリケンジャーっていうのが、いきなり襲ってきて……」
傷ついた女性を介抱すると、信じられない言葉が返ってきます。戸惑いながら急ぐと、謎の鈴の音が。
「人も知らず」
「世も知らず」
「影となりて”善”を討つ」
彼らの前に現れたのは、首に鈴のついた首輪をつけた自分たちそのもの。名乗り向上だけやや変化しています。シュリケンジャーまで現れて驚きながらも、変身します。
「ご苦労だな、ハリケンジャーども」
瓜二つの偽物を相手する彼らを高みの見物とばかりに現れるサンダール。怒りの矢のメダルを使うと、彼らを結界に閉じ込めます。特に心身に異常がないので偽物と戦いますが、予想外に強くて大苦戦。結界内では偽物に対して攻撃が無効化されるようです。
「さあどうする、御前とやら……?」
おぼろさんが解析すると、結界は怒りの矢のメダルによって生み出されており、それを介助できるのは嘆きの弓のみ。それを聞くや否や、姿を消す御前様。冷徹にはなり切れない人の好さが出ています。
ビクトリーガジェットまで持ち出されて絶体絶命の瞬間、決壊が解除されます。
「皆、無事か?」
午前様が駆け付けたことで結界が解除。攻撃が聞くと判れば偽物を瞬殺で圧勝。これで決着かと思いきや、マドーギが偽物の依り代になった羽に呪術を込めると、ハリケンジャーたちの首に巻き付きます。
マドーギの呪術により体が乗っ取られてしまうハリケンジャーたち、抵抗するも御前様に刃を向けてしまいます。
Bパート:卑劣な罠
必死に抵抗すも、成す術なく御前様に襲い掛かるハリケンジャーたち。御前様も抵抗しますが、それにより傷つく仲間を見て心を痛めます。
「もうやめろ、やめてくれ……!」
やむを得ず抵抗をしますが、それにより傷つく鷹介たちを見て、悲痛な面持ちです。いや、これえげつない作戦だな。
ジャカンジャの面々は御前様が勝ったことに完全にしらけムード。早速サンダールを見捨て始める調子のいいサタラクラとフラビージョに笑ってしまう。
慌てて鷹介に駆け寄る御前様ですが、いまだに術は解けておらず、そのまま首を絞めてしまいます。必死に抵抗するも虚しく、御前様に襲い掛かります。
「どうした御前とやら、今更こいつらがいなくなろうと、どうということもあるまい。
お前の力をめぐって今まで多くの命が散っていったはず。
嘆きの弓のメダルを護るため、心を鬼にしてきたのだろう!?」
まるで叱責するかのようなサンダールの言葉に徐々に精神が削られていきます。止むを得ず力を使いますが、鷹介たちが傷つく姿を見て、思わずかけようとして止められます。
「これで、良いんです!」
「我らがどうなろうとも!」
御前様を守るためにその身を犠牲にする姿に、御前様も心が打たれます。怒りの矢のメダルから反応が消えたことで力が消失した子を察したサンダールはマドーギを使い、御前様に襲い掛かります。
「(あやつが皆を操って……!)」
鷹介たちの制止も効かず、彼らを助けるために懐刀でマドーギに挑みます。思わず倒れこみますが、彼らを操っている鈴を切り落とします。これにより、鷹介たちが自由を取り戻します。
「ジャカンジャ! 汚ぇ真似しやがって!」
怒りに燃えるハリケンジャーたち。マドーギを影の舞で圧倒、ニンジャミセンとビクトリーガジェットの同時撃ちで撃破。倒して安心、かと思いきやその一瞬の隙をついてサンダールが御前様を襲撃。怒りの矢のメダルを掲げます。
「聞け、怒りの矢のメダルと嘆きの弓のメダルよ!」
怒りの矢に呼応する形で、御前様の体から浮かび上がる嘆きの弓。そのまま飛び出すと合わさって一枚のメダルとなります。ついに、怒りと嘆きが一つになってしまう。
嘆きの弓が抜けた御前様はそのまま倒れこむ。サンダールはメダルがそろったことに歓喜して撤退。鷹介たちは急いで駆け付けますが、
「私が滅びるときがきたようだ。もうすぐ、私の体に500年の歳月が一気にやってくる」
嘆きの弓が維持していた長命が、無くなったことで解除される。それは、文字通り彼女の死を意味する。
「かぐらさん、そんな……」
「鷹介、みんな、頼む……ジャカンジャからこの星を護るのだ。
お前たちに出会えて、本当によか……」
最後まで言い切ることなく、光となって消えていく御前様ことかぐら。
「かぐら様、俺がよぼよぼの爺さんになっても守るって約束したのに……!」
重き使命を背負った女性の悲しき最後に慟哭するハリケンジャーたち。次回に続く。
次回予告:巻ノ四十九「使命と天空忍者」
怒りのシュリケンジャー!
感想
やっぱり奪われてしまった嘆きの弓。まぁ、この手のアイテムは基本的に奪われるのがデフォなのでいいのですが、御前様も消滅というのがやり切れません。これまで御前様とハリケンジャーたちが絆を深めていく展開を続けていただけに、永遠の命が無くなるとかではなく、そのまま消滅となってしまうのは流石に寂しい。怒りに震えるハリケンジャーたちですが、次回どうなるのか、シュリケンジャーは仇をとれるのか、楽しみです。
レンスト<シュリケンジャーFM>紹介
今回紹介するのは、シュリケンジャーの別フォーム、シュリケンジャーFM(ファイヤーモード)のカードを紹介。シュリケンジャー共々、第7弾「七忍の炎陣」にて参戦。レアリティは最高位のシークレットレアであり、発売日までその存在は隠されていた。とはいえ、天空神も両モードで収録され、「忍者」テーマの弾だったこともあり、ファンの間ではバレバレだった。
追加条件付きの必要パワー7、BP4500、SP1の重めのカード。能力の【超忍法・分身魔球】は常時発動型の能力で、山札の上を参照する効果を手札のカードと入れ替えて使う、というかなり変則的な効果。サーチ効果を持つ能力を実質、ドロー効果に変えたり、ギャンブル性の高い能力を安定化させるなど、トリッキーながら上手く使えばかなり有能な能力。このカード自体も高いBPを持ち、ストライカー能力も持っているので、攻撃面でも活躍できる有能カードである。シークレットレアなので当てにくいのがやや欠点。