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レンジャーズストライクファンが見るハリケンジャー 40話

巻ノ四十「オトリと忍者の掟」


アバン:サンダールの実力

「ジャカンジャ暗黒七本槍、七の槍サンダール参上!」

 前回のおさらいから。圧倒的パワーでシュリケンジャーを下すと、背中の剣を引き抜き地球忍者を迎え撃ちます。影の舞を完全に完封。変わり身の術で隠れたのを探し当てて迎撃。ゴウライジャーも歯牙にかけずに翻弄して宇宙忍法・縄頭蓋で圧倒。

地球忍者を単騎で圧倒。その強さを見せつけます。

Aパート:各々の秘密

「こんなにも早くエンドマークとは、しょせんこの程度か、この星の忍者とは」

 圧倒的な力を見せつけ嘲るも、ハリケンジャーたちはなおも立ち上がって挑みます。それに反応するかのように光る石。何かに気づいたサンダールがその石を掲げると謎の光がハリケンジャーたちに照射され、生体エネルギーを吸い取ります。このままだと危険だと判断した鷹介。

「みんな、シュリケンジャーを逃がすんだ!」

 単騎での戦闘力が一番高いであろうシュリケンジャーを5人が盾となって守ります。一通り、エネルギーを吸いつくしたと判断したら、扇から凶扇獣バドーギを召喚。鮮やかな手並みに感心するほかの槍たち。鷹介たちは残った力を振り絞って果敢にも挑むも、シュリケンジャーがさすがに分が悪いと撤退を指示。逃がしてしまうも、サンダールは石にエネルギーが集まったことに満足して他の槍たちと共にその場を後にします。

 這う這うの体で何とか逃げ出せたハリケンジャーたち。相当な手練れであることを知り、シュリケンジャーに情報を求めると、星一つを滅ぼすパワーを持つことを明かします。が、どうしてそれを事前に教えてくれなかったのか、とゴウライジャーが責めますが、何も答えられません。

「そうか、口止めされてるんだな……御前、とか奴に」

 鷹介は答えに窮する姿から、御前様の存在からシュリケンジャーが言わなかった……否、言えなかった理由を推察します。おぼろさんもそれに合わせて館長が隠し事をしており、その理由が彼と同じであることを見抜きます。かかってきた電話に出るも、相手は無言。御前様とは何者なのか。

 センティピード城ではサーガインが作戦を邪魔されたと激昂してサンダールに詰め寄りますが、逆にサンダールは援護をしたのだ、と返します。他の槍たちもサンダールを支持しますが、すぐに仲間に受け入れられていることも合わせて、ますます気に食わないサーガイン。

「俺は騙されん、こんな奴に取り込まれはせんぞ!」

 敵意をむき出しにするサーガインですが、対してサンダールは彼の怒りも涼しい顔で流し、暗黒七本槍はタウ・ゼントのために行動するのが本分、と正論で返します。舌戦ではサンダールの勝ち。

「シュリケンジャー、お前の正体、今こそ見せてもらうぞ!」

 鷹介はシュリケンジャーに詰め寄るも、彼は沈黙を貫く。一触即発ですが、フショクルーガが現れたことで一旦、棚上げ。ここでちゃんと冷静になって自分の使命を優先できるところは偉いな。シュリケンジャーに対する不信感もあるけど、地球を守るという使命は同じ、という下地があるからかな。

「あの方の正体、いつまでも秘密にしとくわけにはいかへんで」

 一方、おぼろさんは御前様と会話できたのか態度が軟化。彼女も知っている人物なんでしょうか。御前様が手配した秘密兵器を黒子ロボに預けてハリケンジャーたちに届けます。

 届けられたのは防腐剤。これがあればフショクルーガの鱗粉から身を守れるようです。ゴウライジャーが囮を買って出るとおびき寄せます。その隙にハリケンウィンガーで上空から防腐剤を散布。シュリケンジャーも天空神で散布を手伝います。いや、天空神だけで十分じゃない?

Bパート:忍者の在り方

 ハリケンジャーたちの作戦をすぐに看破するサンダール。これで腐食は防げますが、すでに腐食した人物を助けるにはフショクルーガを倒さねばなりません。シュリケンジャーも勇んで戦おうとしますが、ここで御前様から通信。

「そ、そんな……! Understand……」

 驚きの声を上げますが、何かを承諾したようです。防腐剤をその場で投げ捨てます。

 防腐剤のおかげで鱗粉を克服したハリケンジャーたち。鱗粉さえなくなってしまえば対して強くない傀儡です。しかし、再生能力は健在で切り落とされた部位もすぐに復活します……が!

「あれだ!」
「あそこで再生能力の発動を!」

 そこでゴウライジャーが再生能力の絡繰りに気づきます。被弾の少ない背部に再生を司る機器があることに気づき、そこを攻めようとしますが、妙なタフネスを見せて抵抗します。さらに攻撃を加えようとするハリケンジャーですが、

「うごけない……!?」

 なんと、防腐剤は完全に固着すると腐食を防ぐどころか、使用者の身動きが取れなくなるほどに硬化。敵の眼前で動けなくなった鷹介たちに、ここぞとばかりに攻撃を放つフショクルーガ。その光景を見て、苦々しく思いながらもシュリケンジャーはどこかに向かいます。

「そういうことか、勝負あったな……」

 サンダールが意味深につぶやくと、喜ぶほかの槍たち。おぼろさんが調べてみると、スーツの動きを固めてしまう成分があったとのこと。逆転して喜ぶフショクルーガですが、その頭上にはシュリケンジャーが

「あいつ、御前の命令で俺たちを……!」
「囮に……!?」
「まさか!」
「いや、あの位置からだと」
「俺たちごと、ジャカンジャを!」
「……忍者は、命令のまま動いてこそ、忍者。命令のまま……」

 冷徹に徹しようとするシュリケンジャーですが、先ほど庇ってもらえたことや、個々の思い出が甦ります。迷いを振り切るように放たれた分身魔球はハリケンジャーたちへと容赦なく打ち付けられ、御前様のコーティングを剝がしました。

「I can’t……Meにはできない……!」

 非常に徹しきれず、仲間を助けたシュリケンジャー。その姿に鷹介達も信頼を取り戻します。シュリケンジャーの千本ノックで再生装置を破壊すると、ビクトリーガジェットでとどめを刺します。これにより、腐食に侵された人々は解放。

「やはりな……」

 ここまでを予測していたのか、ササンダールは予想通りと言わんばかりに去っていきます。

 コピージャイアントで巨大化した相手に、轟雷旋風神で迎え撃ちます。やはり能力がなければそれほど強くないのか、圧倒されるフショクルーガでしたが、その隙を狙ってサンダールが再びあの石を掲げると、生命エネルギーを強奪。動けなくなったところをフショクルーガが追いつめていきます。

「もうMeは迷わない!」

 そこへ、吹っ切れたシュリケンジャーがリボルバーマンモスを出撃させて援護。これ以上は無理とサンダールは撤退。残されたフショクルーガはサンダーハリケーンストライクで無事、撃破されました。

 ラストシーン。去っていくシュリケンジャーを見送る鷹介達。その姿に感謝を述べつつ、彼も去っていきます。結局、御前様のことは話してくれなかったようですが、鷹介は楽観的です。

「あいつ、結構いいやつだしな」

 正体もその背景もわからないことだらけの彼ですが、悪人ではない。ならば、それでいいじゃないか。強い信頼を胸に得た6人でした。

次回予告:巻ノ四十一「メダルと漫才」

 吼太の妹再び!

感想

 サンダール登場回の後半、とシュリケンジャーとの改めての交流回。何もかも不明の怪しい存在であるものの、敵ではない、という一点で仲間にいるシュリケンジャーが、改めて仲間として受け入れられるまで。御前様も本格的にエピソードに絡み始めて、最終局面に入りつつあるのが感じられます。
 それにしても、意外と冷徹な作戦をとるんだな御前様。おぼろさんもその存在を知っているようですが、いったい何者なんでしょうか。

レンスト<七の槍サンダール>紹介

 今回紹介するのはついに現れた最後の槍、七の槍サンダール。サンダール共々第2弾「二人の黒騎士」で参戦。豪快に構えて言う絵面が特徴的なカード。レアリティはレア。

さすが七本槍一の豪剣。これでは、私の技などほんの手慰みのようなものかな。

 必要パワー7という超絶的な重さに対してBP4000とやや高い程度の能力値。サーガインと同じくSP1以上を持つユニットには必ず敗北する。【宇宙忍法・縄頭蓋】はBP3000以下の相手ユニットをすべて破壊するという破壊効果。と能力だけ見るならば強そうなのだが七の槍ということを再現してかCNが7と激重。そもそもパワー7というのもかなりの重さで、旋風神と同じコストである。なのにBPは4000と低くはないが、必要パワーに見合う能力ではない。かなりのサポートを必要とするカードだがそれに見合った能力かと言われると正直、疑問を持ってしまう。

 ちなみに、自身の能力を使えばシュリケンジャー以外のメンバーは軒並みBPが3000以下なので一掃できる。

 登場が遅くなったこと、それでいてヒーロー側を圧倒的した実力を再現してうまく落としこんでいるが、そのせいでいまいち、使いづらいカードになってしまったのが残念である。

 フレーバーテキストはサーガインと対応しており、自身の実力を誇示する彼に対して、一歩引いた態度を取っている。こちらでも仲はよろしくないようだ。


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