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レンジャーズストライクファンが見るデンジマン 30話

第30話「消えた盗んだ出た」


Aパート:黄金の通路

 冒頭、盗人らしい3人組が道具の点検をしています。一通り終わると、互いに顔を見あって、おちゃめな笑顔。変に気の抜けた陽気なBGMと相まっておふざけ感がすごい。

「当社は相変わらず不景気ですけど、決して焦らぬよう。焦ったらこの商売は終わりです。お金なんて、あるところにはあるんですからね」

 なんとも気の抜けたといいますが、人のいい口調で、一応真面目に部下らしき2人に告げると、人を傷つけないように言明します。

「私たちは強盗ではありません。まじめな泥棒さんなんです。清く、正しく、美しい泥棒さんなんです」

何を言ってんだお前ら。泥棒株式会社と名乗る3人はこれまた気の抜ける社訓を読み上げます。この時代にはもう監視カメラって存在したんだな。連休に向けてお金をおろした家が狙いだそうです。この時代はATMがないので、銀行が休みになる土日の前にお金を引き出す人が多かったんでしょうね。タイトルコール。

 張り切って豪邸に入るサブ。素早く侵入すると家を物色しますが、家はクモの巣だらけ。鍵穴から盗み見してみると、そこではベーダ―怪人チョウチンラーが謎の実験をしているところでした。どうやら、タイムトラベルの実験だったのか、戻ってきたダストラーが小判を持ってます。それに思わず反応してしまったサブは見つかってしまいます。

「助けてぇ~!」

 公園で練習をしていた赤城、そこにダストラーに追われるサブが現れます。変身しないまま、自慢の空手で助け出します。事情を尋ねられますが、サブは誤魔化そうと屁理屈を述べて赤城を呆れさせます。ちゃんと助けてもらったことは感謝しているのがなんとも憎めない。結局、煙に巻かれます。

「ゆかりちゃん、元気?」

 赤城をまいたサブが向かった場所は病院。そこでは部下の2人とベッドで休んでいる女性が。彼らの知り合いのようですが、何かしらの病気を患っているのでしょうか。彼女を励ましますが、病院の入り口では赤城が待ち構えています。慌てて再逃走。なんとか巻こうとしますが、ベーダ―が関係しているので赤城もあきらめません。変身してデンジスコープで彼ら会話を盗聴します。

「本物の小判です」

 一方、ベーダ―情ではチョウチンラーが先ほどの報告をしています。なんでも、あの家には四次元につながる穴が存在しるそうです。……いや、あの謎空間は自然発生したものなの!? ベーダ―にとっては四次元はあまり研究が進んでないのか、ヘドリアンも知らなかったようです。しかし、小判がたくさんあると聞いて回収を命じます。なんで四次元空間の中に小判があるのか聞くのは野暮です。

 盗人から情報を得たデンジマンは建物を調べにやってきます。サブたちも侵入しようとしますが、ダストラーに鉢合わせしてしまい大混乱。デンジマンが慌てて助けに入ります。しかし、サブは追われながらも四次元空間の穴まで来るとそこに飛び込んでしまいます。その影響なのか大きな爆発とともに穴が消滅してしまいます。おいサブ大丈夫なのか。

 デンジマンは捕らわれていた住人を助けると、事情を聴きます。あの穴は「黄金の通路」と呼ばれており、穴から黄金を持ち運べるといわれていたそうです。しかし、危険性もあってか持ち主が誰も入らないように封鎖していたとのこと。

 黄山が調べてみますが、四次元空間のことはさすがにわかりません。部下の2人がサブの安否を気にしますが、現状、手段がわかりません。しかし、当人のサブは小判の山を見つけて大喜び。急いでぽっけに詰め込みます。しかし、戻ろうにも戻れません。なぜかゆかりの病室に声が聞こえます。

Bパート:罪を憎んで人を憎まず

 ゆかりの下に小判が落ちてきたこと、声が聞こえたことを聞いて赤城は首をひねります。実際、サブの眼前には病室の光景が見えます。しかし、声は届かずに途方にくれます。

「まっちゃん、シローちゃん、会社が倒産したって言ってたわね。今度はどんな会社で働いているの?」

 さすがに泥棒の会社と言えずに口ごもる2人。ゆかりは、自分の入院費を援助してくれている人物がサブたちなのではないか、と疑っているようです。そのやり取りを見て、赤城はおおむね事情を理解したようです。

「天使の奇跡だよ。僕はサブちゃんの知り合いだけど、サブちゃんは天使に祈る人に小判が恵まれる奇跡が起こるという話をしていたのさ」

 言葉を合わせてゆかりを納得させます。サブもその言葉に満足そうですが、空間が歪んで飛ばされることに。その際に発した「富士山」と「洞窟」という言葉を聞き逃しません。慌ててサブの下に向かおうとする部下2人を止めます。なおも小判に拘る2人を叱責します。

「あとは、デンジマンに任せろ!」

 急いで富士山の洞窟に向かうデンジマン。しかし、ベーダ―側もデンジマンの動きを追跡して四次元の穴まで案内させます。穴が見つかったところでダストラーに足止めさせてチョウチンラーが飛び込みます。レッドも急いで追いかけます。サブと見つけて何とかこちら側に戻ってきます。

「四次元の入り口、またも消えてしまったか……!」

 チョウチンラーも這う這うの体で戻るも、再び穴は消えてしまい、作戦は失敗。今度は逃がさんとデンジマンが迎え撃ちます。ショットガンでダストラーを蹴散らすと、チョウチンラーは提灯を使った……なんだろうこの攻撃。不思議な攻撃で追い詰めます。しかし、デンジスティックの雷撃からのデンジ稲妻落として倒します。時々出てくるレア技です。

 お約束の巨大戦闘。提灯を使った不可思議減少に苦しめられますが、デンジボールで相手を振り回してからの連続攻撃。さらにデンジ剣の切りあいで相手の獲物を吹き飛ばすと、満月斬りでとどめを刺します。

「ゆかりちゃん、僕たちしばらくヨーロッパへ働きに行くことになったの」

 サブたちはゆかりちゃんのことを赤城に任せると、自らの罪を償うことを決めたようです。

「泥棒天使は刑務所でも一番真面目に務めを果たしていた。この分なら晴れて出所の日も近いだろう。その日まで、さらば泥棒天使」

 最後は、所内でまじめに働く3人を満足げに見つめるデンジマンで締め。

次回予告:第31話「魔法使い秘術合戦」

 青梅の知り合いの多いな!?

感想

 人情回。悪党ではあるんだけど、悪い奴でもない、そんな泥棒たちの演技がうまくて、憎めないキャラクターをしていて面白かったですね。盗人に呆れながらも、事情を知ると陰ながら協力する赤城の姿も彼の人情味を感じてよかったですね。

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