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レンジャーズストライクファンが見るハリケンジャー 12話


巻之十二「テッコツと父娘」

Aパート

 冒頭からメタル忍者メッコツメーバが地球に降りてきたところから始まります。すぐにタイトルコール。
「おぼろ、何をぐずぐずしとるんじゃ!」

 冒頭から厳しい口調の館長とそれに言い返すおぼろさんというちょっとギスギスしているシーンから始まります。肝心のテッコツメーバはやや追い詰められますが、車と融合して逃げようとしたところをハリケンジャイロに乗ったレッドに阻止され、影の舞でさらに追い詰められます。
「復活したハリケンジャーを舐めんじゃないぜ!」

 トリプルガジェットであっさりとどめ。何気に強化されたようです。鼻高々なおぼろさんですが、館長は敵が弱かっただけと厳しい反応。それにおぼろさんもイライラ。いるよね、子供の成果を素直に評価しない親……。難しいところです。破裂したテッコツメーバの残骸がビルなどの金属に吸い込まれていきますが。なんだか不穏。
 翌日、念のために街を捜索するハリケンジャーですが、異常はないようです。朝食のために撤退です。
「疾風流のやつら、相変わらず甘いな」

 しかし、ゴウライジャーからは詰めの甘さを指摘されます。不気味にゆがむビル。
 ジャカンジャ側では今回の担当のサーガインが周囲に責められています。
「確かにテッコツメーバは最弱の傀儡だ、だが、最弱だからこそ最強になれる力を持っている!」
 ジョジョのサバイバーかな?
ちょっと顔似てるしな。どうやらテッコツメーバはここからのようです。
 疾風流アジトではおぼろさんが勝利を祝して派手に祝うようですが、油断すべきではないと館長が釘を刺します。実際、ジャカンジャ側の作戦はこれからですしね。轟雷神の調査が終わってないことも指摘されますがこんどはおぼろさんが激怒。いつもギリギリで戦っている現場の息抜きの重要性も訴えます。まぁ、どっちが間違っているという話ではないので難しい判断です。
 ブチ切れおぼろさんは館長をカラクリボールみたいな綴りに入れると打ち出します。流石に吼太じゃなくてもこれ大丈夫か心配になります。口うるさい館長も消えて、笑顔でみんなを連れ出していきます。サーガインは進捗を確認。じっくりと作戦を進めているようです。
 飛ばされた館長は岡ゆり子という少女に拾われてしまいます。おぼろさん側はゲーセンで憂さ晴らし。なんか、ハリケンジャーよりも楽しそう。
「いつものおぼろさんと違いますよ?」

 しかし、その姿を見て違和感を感じた吼太は尋ねます。ちょっとバツの悪そうなおぼろさん。
 一方の館長はなんとか逃げ出そうとしますが、少女に見つかってしまいあえなく断念。しかし、「また一人になる」とゆり子ちゃんは気になる発言をしますが……?
「轟雷神の調査、うまいこと進んでないねん」

 おぼろさんが苛立っているのは、轟雷神のことが上手く情報を見つけられないことの焦りと、精神的余裕がない時に館長が口煩く言われることに煩わしさを感じていたようです。確かに、等身大の戦いではハリケンジャー側が実力をつけることで拮抗できますが巨大戦ではシノビマシンの性能も関わってくるので、このままではないも解決してません。裏方、メカニックであるおぼろさんからすれば放置できない問題です。
 館長のほうはゆりこちゃんの複雑な家庭環境を聞きます。不在しがちな両親からの過大な期待に苦しんでいるようです。
「パパとママは一番が好きなだけで、私のことなんか嫌いなんだよ」
 しかし、館長は一番じゃないときの表彰状も飾っていることから、決してそんなことはない、と優しく伝えます。その言い方をおぼろさんにもできたらなぁ。
「親ってね、子供のことが大切で心配で、だから厳しくしてしまうんだよ」
 それにしても厳しすぎる!と憤るおぼろさんですが、鷹介が偶然にも見た館長の日記のことを話します。ハムスター姿でも日記を打ってるんだ。
「年頃の娘が外出もせずに戦いに明け暮れる様を見るのは父としても辛いところじゃ」
 素直じゃない父親だなぁ!!!こういう人大好き!!!

 子供を思う父の言葉にさすがに思うところがあったのか、沈黙するおぼろさんですが、ここでテッコツメーバがついに動き出します。街全体を動かす大きな被害に、ハリケンジャーも変身したところでCM。

Bパート

 アイキャッチ。地震の前に驚いて逃げようとするユリコちゃん。
「テッコツメーバの飛び散った細胞は無数のビルに寄生し、そのビルを自分の細胞にしようとする!」
 なんと、飛び散った細胞は7万個と桁違い。このまま合体を許してしまうと、超巨大な怪人になってしまいます。対抗策は思い浮かびませんが、とりあえず旋風神を出撃させます。
 そこで館長から通信、自分の浅はかさを謝罪するおぼろさんですが、館長とユリコちゃんは取り込まれるビルに取り残されてしまったようです。絶体絶命。
 出撃する旋風神ですが、それを邪魔せんとゴウライジャーと轟雷神が現れます。思ったよりも早いリベンジマッチ。
 ゴートクラッシャーで対抗しますが、そんな最中でもテッコツメーバはどんどん巨大化していきます。
「愚かな、我らに勝てる術もないくせに!」

 一度勝ってるだけに余裕綽々の一鍬。逃げ遅れたユリコちゃんと館長を見つけますが、助ける余力もありません。そこに駆けつけたのはフル装備のおぼろさん、コマンド―さながらアンカーを打ち込みます。
 轟雷神に押され続けている旋風神は煙幕を出します。無駄な時間稼ぎと油断する迅雷組に対して、まさかの分離した状態でレオンとドルフィンがとびかかりますが、あっさりはじかれます。が、
「レッドがいない!?」

 分離したホークは火炎鷹でテッコツメーバを強襲、爆発ではなく延焼させられることで飛び散ることもできず、そのまま消滅してしまいます。汚物は消毒だぁー!てことね。
 今回ばかりは疾風流が一歩上手だったことに怒る一鍬とそれを一括する一甲。素直に撤退です。ゴウライジャーの株を落とさずにハリケンジャーが作戦勝ち、てするのは良い落としどころだな。
 戦闘終了後、炎の中から女の子と館長を救出するおぼろさん。裏方なのに体を張っています。安堵するハリケンジャーの面々。
 海岸線沿いでユリコちゃんとその家族の再会をほほえましく見守るハリケンジャーチーム。互いに自分のことを謝罪する親子。
「おぼろ、奇麗になったな……」

 仲直りした2組の家族をほほえましく映した最後で締め。

次回予告

 新しいカラクリボール登場?

感想

 復活したハリケンジャーの一戦目。ゴウライジャー側を仲間にしないまま、どう株を落とさないのか、が脚本的に難しい時期ですが、強敵感を残しつつ、作戦勝ちというのは良い落としどころでした。普段は活躍の場が薄くなりがちな個々のシノビマシンの出番につなげたのも良い。
 次回は新武器登場とのことで、どうなるのか楽しみです。

雑語り<ハリケンホーク>

 今回は印象的な活躍をしたハリケンホークを紹介。搭乗者であるハリケンレッド共々、第2弾「二人の黒騎士」に収録。

一撃離脱こそシノビの戦の真骨頂。

 必要パワー4+でBP5000とやや軽めのコストとMユニットでは標準的なBPのカード。今回も使用した【カラクリ忍法・火炎鷹】が能力になってますが、ターン終了時にバトルエリアに居れば手札に戻るという能力で、忍者らしい一撃離脱を表現した能力。描かれているのも今まさに火炎鷹を決めようとするハリケンホークの姿。
 一方的に攻撃するという忍者のトリッキーな戦法を上手く再現した能力ではあるのだが、このカードはMユニットなので出すためには追加条件を満たさないといけず、その追加条件は「自軍Sユニットを1体捨札にする」である。そのため、能力を発動して手札に戻すと、再び追加条件を満たさないといけなくなる、という悪循環が生まれてしまう。あまりにもリスキーすぎるカードなのだ。これでSP能力を持っていてストライカーになれるのならまだいいのだが、持っていないので純粋に戦闘しかできないという困ったカード。しかも能力の発動は任意ではなく強制なので、高めのBPを信頼して場に残すという判断もできない。
 しかし、旋風神を出すためには必須のカードなので、召喚に成功したらひたすらラッシュエリアでお留守番、というあまりにも悲しいカード。
 そんなこのカードに光が差したのは、3年後のXG第1弾「1stエンカウント」にてキングピラミッダーPFが収録されてから。

それは超古代科学が正義の為に打ち立てた、文字通りの金字塔(ピラミッド)。

 レンストにはXLユニットといういわゆる「母艦」専用のカテゴリが存在しており、このカード郡は追加条件のために出すのがの難しいMユニットのサポートに特化しており、ハリケンジャーの所属するMAでは初の母艦ユニットとして歓迎された。これにより追加条件を緩和することができ、ハリケンホークの能力を活かしやすくなったのだ。



……とはいえ、じゃあ、それでハリケンホークを使うのか、と言われるともっと強力なユニットが多いので、それこそ旋風神を出すとかじゃない限り、やっぱり選ばれないのだが。

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