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レンジャーズストライクファンが見るデンジマン 46話

第46話「腹ペコ地獄X計画」

Aパート:地獄のサバイバル訓練

「君たちは生き残ることができるか!?」

 デンジマン全員でよくわからない番組を見ています。クラブの生徒の1人、三太が出演しているようで、緊張気味の彼を見て笑っています。どうやらサバイバルの重要性を訴えいる番組のようですが、子供達に21世紀がまるで暗黒のように言い放ち、ひたすら子供達をビビらせます。その姿勢に、デンジマン達も眉を顰めます。

「まるでベーダーの手先みたいなやつだ」

 赤城が怒りの声を上げたところでタイトルコール。

 ベーダー城に帰ってきたのは先ほどの番組の出演者である男性、ベーダー怪物トリカゴラーでした。鳥籠の怪人ってすごい発想だな。へドリアンは先ほどの番組での演技を褒め称えます。サバイバル評論家五代万作となって、人類に絶望感を与える作戦のようですが、バンリキ魔王は甘いと言います。

「子供というものは、案外へこたれないものだ……」

 バンリキ魔王から意外な子供に対する評価を聞いて、ミラーが実際に番組へ参加した三太達を映し出します。番組に参加したせいか、彼らも危機感を抱いていますが、だからこそ生き残ろうと思案しています。

「絶望するかと思いきや、生き残ろうなんて、なんという生意気な子供達じゃ!」

 完全に心をへし折るように将軍に指示。

 赤城の空手のレッスンが始まりますが、三太の姿が見えません。どうやら、テレビに出演した子供達がみんな、家出したそうです。デンジマン総出で捜索します。

 一方の三太達は、何やら重たいリュックを背負って峠まで歩いているようです。ミラー達が途中で声をかけると、車に乗せて連れ去ります。その際にミユキが帽子を落としてしまい、それが青梅に見つかります。

「予定では、雲取峠を1泊2日で超える」

 どうやら、山登りで自分たちを鍛えるつもりのようです。子供らしい発想ですが、着いた先で待っていたのはダストラー。思わず悲鳴を上げて逃げ惑いますが、あっけなく捕まってしまいます。

「ハイキングじゃ本当のサバイバル訓練とは言わない」
「生きるか死ぬかの本当のサバイバル訓練をやらしてあげる」

 そういうと、子供達から荷物を強奪すると、その場に置き去りにします。周囲は本当に何もない山の中、なんとか人がいる場所向かって歩き出しますが、ミユキちゃんが動けなくなってしまいます。大声で助けを呼ぶと、デンジブルーが子供達を発見。しかし、助けに行こうとした矢先にトリカゴラーに襲われます。ダストラーにも包囲され集中砲火、思わず足を滑らせてしまい、滑落します。

 その頃、デンジレッドも道中で子供達を見かけたおじさんから話を聞きます。行き先を聞いて、そっちに向かいますが、それはおじさんに変装したダストラー、見事に欺かれます。

 子供達は滑落して気絶している青梅を発見。スーツのおかげか致命傷は免れたようです。

「ちえ、あんぱんのカスしかないのか」

 救い出すのかと思ったら、ポケットを探って食べ物を探す三太達。シンプルにクソガキ。青梅も気がつき、三太達も知り合いに出会って安堵しますが、動けなくなったミユキちゃんをそのまま放置してきたそうです。青梅が叱りつけます。

Bパート:助け合いの精神

 子供たちと一緒にミユキちゃんを迎えに行く青梅。案内された小屋では思いのほか元気だったミユキちゃんの姿が。さすがに寂しかったのか泣いている彼女を抱きしめ、三太たちを𠮟りつけます。

「俺が何か食べ物を見つけてきてやるから」

 お腹が減ったという三太たちのために何か食べ物を探しに行く青梅。彼が去ったあと、三太たちはミユキちゃんのもとに駆けつけて口々に謝ります。青梅はその素直な姿を外からほほえましく眺めてから、仲間に連絡して、救出を願います。

 連絡を受けたデンジマンたちは急いで向かいますが、山道の案内板をベーダーが逆方向にすることで仲間は明後日の方向に。

 木の実を見つけて取ろうとする青梅にトリカゴラーが拳銃を取り出して狙います。普通に武器使うんだ。サーカス団員なのに木登りが下手な青梅も相まって不思議なシーンです。しかも撃ったのは木の実で、はじけたことに驚いた彼は地面に落下してしまいます。踏んだり蹴ったりですが、さらに大雨が降り、冷えで容赦なく体力を奪います。青梅が返ってくるも食料名無し。がっかりします。

 子供たちが固まって休んでいるところへ虫が投げ込まれます。パニックを起こす子供たちと共に小屋を離れることに。やってることが陰険な怪人ですね。

 食べ物もなく、休むこともできずに、山を登り続けて消耗するみんなの前に、水筒が投げ込まれると、男子がそれを取り合います。

「ミユキちゃんが最初だ、みんなで分けるんだ!」

 青梅の制止もむなしく、水筒を取り合う男子たち。一人の子がほとんどを飲み干してしまいます。

「恥ずかしくないのか、自分だけよければそれでいいのか!?」

 飲み干した子を叱り飛ばしますが、「強いやつが生き残るんだ」と反論します。

「それじゃあ、ベーダ―と同じじゃないか!
 人間は違うぞ、強いものは弱いものを守ってやらなきゃ!
 男の子は女の子を守ってやらなきゃ!
 ……それが人間だ」

涙交じりの青梅の説教に子供達も感じ入ったのか、男子たちは俯いてしまいます。しかし、そんな彼らの前にトリカゴラーが現れます。

「みんなは小さくても男だ、俺はそう信じている!」

 子供たちを先に活かせると、単身でトリカゴラーに挑みます。逃げ出した先でミユキちゃんが再び動けなくなりましたが、三太は引き返して彼女をおんぶして一緒に逃げます。えらいぞ三太! こういう素直なところが彼の美点です。

 さすがに単身では苦戦するブルーですが、ようやく仲間が駆け付けます。名乗りを上げて戦闘開始。飛び回って翻弄するトリカゴラーをブルーが蹴りで叩き落します。

 一方の三太は小さいながらも頑張りましたが限界が来てしまい、倒れ伏してしまいます。しかし、そこへ先に行った2人が帰ってきて手を貸します。麗しい友情の姿です。

 トリカゴラーに対してデンジマンはブルーロケットからのスクリューアタックで撃退。珍しい倒し方ですね。巨大化したのでダイデンジンで応戦です。

 3人でなんとかミユキちゃんを運ぶ三太達のもとへ、先ほどの水筒を独り占めした少年も合流します。力を合わせて避難します。

 トリカゴラーは肉弾戦で圧倒、爆弾攻撃もデンジ剣で防いで、最後は満月斬りで倒します。

 ラストシーン、みんなで協力して山を下っていく少年少女たちと青梅を映して、次回に続く。

次回予告:第47話「朝日に消えた人魚」

 人魚姫と赤城のラブロマンス!?

感想

 何回目かわからない青梅が酷い目に会う回。とはいえ、今回はギャグ調ではなくて彼のヒーローらしい精神性がクローズアップされており、それに感化された少年たちが助け合いの精神を身に着けていく、という展開がとても良かったです。普段はおちゃらけているギャグキャラの印象が強いからこそ、真摯に子供たちと向き合って教えを説く姿がよく響く回だったと思います。

 さて、次回は赤城と人魚姫のラブロマンス!? 楽しみです。

前後回

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