見出し画像

レンストファンがみるアバレンジャー 17話「戦場のアバレかっぽれ」

第17話「戦場のアバレかっぽれ」


アバン:悲劇の記憶

 アスカの古い記憶、エヴォリアンに侵略されて避難しながらなんとか生き延びていたことを独白します。望む望まないに関わらず、レジスタンスとして生きるしかなかった自身を振り返る。

 恐竜やでは杉下さんが、アナザーアースの伝統芸能のかっぽれを披露すると言います。調べてみると、江戸時代に生まれた大道芸の一種のようです。意気揚々と踊り出しますが、その踊りを見て動きがバーミア兵に似ていることから過去のトラウマが揺り動かされ気絶。タイトルコール。すっかり、OP前のタイトルコールが定番になったね。

Aパート:平和って?

 エヴォリアンでは、ジャンヌが体を休めているのか、熟睡しています。一方でミケラとヴォッファは水タバコの味付けで口論中。邪命神に怒られて慌ててトリノイドを作成。

杉下さんはアスカがかっぽれを見て感動して気を失ったと勘違い。早く目覚めるようにお参りしてます。しかし、気づくと横にトリノイド第11号アヤメガネズミが、自身の作戦の成功を祈ってます。お前のところのボスは仮にも神様だろうが。気づいた杉下さんに謎の光を放つと、頭に綺麗な菖蒲が咲きます。

 反応を察知して駆けつけるアバレンジャー。恐竜やは常連のよこちゃんに任せます。それでええんか。戦っている両者を離れた場所から見ている謎の白いコートの男性。

 遅れてアスカが駆けつけて変身しようとするも、ダイノブレスが反応しません。何度繰り返しても同じです。途中でヘタれるBGMがなんとも頼りない。地球の平和のためにも戦わないと、と杉下さんが発破をかけるも、

アスカ:
「平和……? 平和って一体、なんですか?」

子供の頃からエヴォリアンの侵略に晒され、根本的に平和というものを知らないというアスカの特大ブラックな背景が発覚。しかもそれが、杉下さんのかっぽれによってトラウマが刺激された影響で発露してしまったようです。

アスカ:
「ショックですっかり平和を忘れてしまって、私は平和のために戦うことができない身体……いや、心になってしまったようです!」

 気持ちは分からんでもないけど言い方! 純粋に彼らを元気づけようとした杉下さんからすればかなりショックなことです。責任を感じてしまう杉下さんですが、責めるつもりはないアスカ。悪意があったわけではありませんしね。それにしても、トリノイドの目的が不明です。寄生主の感情によって萎びたりするようですが、それで何をしたいのかわかりません。菖蒲を咲かせた杉下さんを見て幸人が一言。

三条幸人:
「トイレに飾るか」

 イメージ映像止めなさい、仮にもウルトラQにも出演してる大御所になにやらせとんじゃい(笑)。

 アスカのメンタルケアのために食事に連れ出すらんる。それなりにドレスコードのあるお店ですが、精神が常中戦場状態の彼は料理をほぼ手づかみで掻き込んでいきます。おまけにおかわりも要求。お前結構、遠慮ないタイプなのね。

 凌駕は茶道で穏やかな心を取り戻そうとしますが、そもそも苦いお茶に驚いて吹き出してしまい失敗。珍しく声を荒げて怒る凌駕。これはシンプルにチョイスミスでは。

 幸人は複合施設のジャグジー風呂でのんびり過ごすことで平和を思い出させようとしますが、アスカは水中に潜って周囲を警戒する有様。しかし、そこで街の人々の頭にも菖蒲が咲いていることに気づきます。

アヤメガネズミ:
「アナザーアースの人たちの頭に咲き乱れる菖蒲の皆さん、太平洋上の梅雨前線をさそってください。この大空に!」

 なんと、人々の頭の上の菖蒲が梅雨前線を日本列島まで引っ張ってくるというとんでもない能力を発言。なんで菖蒲って思ったら菖蒲は梅雨前線のやってくる時期と菖蒲の開花時期が近いから見たいですね。なるほどなぁ。アバレンジャーも急いで駆けつけますが、

アヤメガネズミ:
「怒れ、梅雨前線山脈!」

 なんと梅雨前線を山脈に変え、噴火させることで飛んできた岩石でアバレンジャーを攻撃します。そうはならんやろ()。

Bパート:かっぽれに込められた想い

 激しく噴火活動をする山脈から降り注ぐ岩石で街中は大パニック。それを見て、アスカはエヴォリアンに襲撃されたダイノアースを思い出しますが、変身出来ないことを悔やみます。そこで、杉下さんがかっぽれに込めた自身の想いを伝えます。

杉下竜之介:
「あのかっぽれは私が戦時中、食糧がなく腹をすかして泣く妹と弟に……」

 長引いた戦争で食糧危機でろくに食べるものもなく、空腹に耐えきれず泣き出す妹たちを見て、少しでも気を紛らわせようと彼が踊ったのがかっぽれだったそうです。子供の力ではどうしようもない時代に、それでも家族を想い、少しでも辛い気持ちを紛らわせ、つかの間の笑顔を守るために。変身こそできませんでしたが、彼がアバレンジャーに選ばれた理由がわかりますね。

アスカ:
「私も、同じような経験があります」

 エヴォリアンに侵略され、仲間を失う中でダイノハープを吹いてマホロたちの気持ちを慰めたあのころ。そこに込められた平和への願い。ブラキオからもそれが「アスカの平和」と教えられます。オーバーラップする仲間たちと、マホロの顔。平和の思い出した彼は改めて爆竜チェンジ。アバレブラックとなって仲間の元に向かいます。

 ふざけた能力の割に大範囲の攻撃を起こすアヤメガネズミ。ついには山脈そのものを落下させようとします。イメージ映像が完全にギャグ。しかし、そこへライドラプターに乗ったブラックが駆けつけます。

アバレブラック:
「無敵の竜人魂、アバレブラック!」

 落ち着いたバラード調のBGMをバックに、最低限の動きでバーミア兵を蹴散らしながらアヤメガネズミに向かうブラック。無言でアバレモードに変身するのが超格好いい。相手の攻撃も純粋なパワーで叩きのめします。最後はブラックの武器も合体させたスーパーダイノボンバーからのスーパーダイノダイナマイトで吹き飛ばします。無事に梅雨前線山脈と人々の頭上の菖蒲も消え去ります。

 巨大化したの爆竜の出番。

爆竜ブラキオザウルス:
「誰だって、明日の平和を夢見てるブラ」

今回はダイナマンの歌詞。アバレンオーに合体して戦いますが、想ったよりも強敵な相手。ステゴスライドンが駆けつけますが、

爆竜ブラキオザウルス:
「急にいなくなって、今までどこに行ってたブラ」
爆竜ステゴスライドン:
「そんなこと、お前にいう必要ないテゴ」

 お前は反抗期の中学生か!(笑)。喧嘩する両者をアスカが宥めて、スプラッシュインフェルノで大津波を起こします。いや、等身大でそこまでできるの!? アバレンオースライドンになるとその津波に乗って身動きの取れないアヤメガネズミをスライダーアタックで撃退。

 勝利に湧くアバレンジャーですが、先ほどの白いコートの男性が再びその光景を見つめながら、鼻で笑います。

白いコートの男性:
「そろそろ最強プレイヤーの出番だな」

 侵略の園で目覚めたジャンヌ。何か音楽が聞こえたと言いますが……。恐竜やではアスカのダイノハープに聞き入る面々。えみぽんがスイカを持参します。

爆竜ステゴスライドン:
「この後、平和じゃなくなるテゴ」

 お、先ほどの白いコートの男性の出番ですかね。

Cパート:みんな仲良し……?

 スイカを仲良く切り分け、平和を実感するアスカですが、目前でスイカの奪い合いが起こり一口もあり付けずじまい。酷い。凌駕の手に持ったスイカに齧り付きます。

杉下竜之介:
「いやぁ、平和ですね」

 杉下さんと幸人は離れた場所で自分の分を確保。ズルい(笑)。てか、白いコートの男は出てこないんかい。

第18話「誰だ? アバレキラーだ」

 ついに登場、アバレキラー!

感想

 杉下さんとアスカの回。ギャグめいたアヤメガネズミの能力のせいでコミカルになっていますが、実際に描かれているのは故郷を滅ぼされたアスカと、故郷が焦土と化した杉下さんの交流なので、内容そのものはドシリアス。トラウマを想起され、平和というものがわからなくなったアスカに、経験者である杉下さんが寄り添うというものでした。普段はのほほんとしているアスカの隠された背景やマホロへの想いが感じられるエピソードでした。

 さて、次回はついに戦隊の歴史でもかなりの問題児、アバレキラーがついに登場。

レンスト「RS-180 ライドラプター」紹介

 今回紹介するのはアバレンジャーの移動手段として時々(というか稀に)登場するライドラプター。今回もブラックが乗ってましたね。第4弾「四雄の覚醒」に収録されたオペレーションカード。当時はまだビークルカードが存在しなかったため、オペレーションという扱い。

源平合戦の昔から、奇襲の王道ここにあり。谷と平地と駆け下れ!

 Sユニットを出した時に追加で同色のSユニットを出せるという効果。コマンドをホールドせずに出せるので有用かと思いきや、同色のWB(赤)のカード群にはドローソースになるカードが存在せず、いざ使ってみると早々に手札が切れてしまうこと、ならば多色にしてドローソースを確保すればと考えるも対象がWBのSユニットと狭い範囲なのでなかなか使い勝手が難しい。ラッシュを補助するカードも豊富で数少ない常駐オペレーション置き場をこれで埋めてしまうのももったいない、と痒いところに手が届かないカード。

 もう少し後で収録されていれば、ビークルカードとして収録されていたと思うと、少し勿体ない。収録のタイミングが悪かった1枚。

前後エピソード

次回

前回

まとめ

いいなと思ったら応援しよう!