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レンストファンが見るハリケンジャー 3話

巻之三「ニセモノと60秒」

Aパート

 前回のエピソードで演歌歌手としてデビューした七海ですが、どうも思い描いていた芸能人生活とは違うようで不満が溜まっているようです。寂れた商店街で一人歌っています。
 一方のジャカンジャ側、チュウズーボがなにやら暗躍しているようです。なにやら倉庫のような場所で探し物です。
「サーガインなどに、後れを取ってはならぬ!」

 ハリケンジャーのアジトでは鷹介と吼太が、あれほど派手に戦っているのに、自分たちの知名度がまるでないことを不思議がります。
「人も知らず余も知らず、影たる忍者の仕組みじゃい」

 おぼろさんも来ますが、七海はいません。遅れてやってくると仕事の不満を爆発させます。地味な仕事ばかりで辟易しているようですね。でも、その若さで演歌歌手って歌唱力は認められてるんじゃない、多分。どうも仕事をほっぽって来たらしく、片づけをしているマネージャーが愚痴っています。
「そうだ、いっそのことハリケンジャーで歌手デビューとかどうかな?!」
 七海の提案に鷹介もノリノリで賛同。吼太だけは性格的に合わないのか難色を示しています。こういう俗っぽさを持っている割に、ヒーローとしては割と信念があるのがハリケンジャーの面白いところだな。冗談も半分で事件のことを尋ねます。どうも、巷で人の性格が豹変するような出来事が起きているようです。館長もジャカンジャの関与を疑います。おぼろさんの調査では、性格が豹変した人はみなJMPテレビに関わっていたようです。テレビ局と聞いて色めき立つ鷹介と七海、吼太は相変わらずですが、好きな芸能人のサインをお願いしているおぼろさんもいい性格してます。館長が一括。
「ハリケンジャー、出動じゃ!」

 テレビ局に侵入する3人。わりとあっさり入ってる辺りは流石は忍者。オーディションのポスターを見て、ふらふらと入ってしまう七海、それを見ているフラビージョ。やはりジャカンジャが絡んでいたようですが、相手側にもハリケンジャーが調べに来ていることがバレます。
 オーディション会場を見て、思わずときめいてしまう七海ですが、まだ自分には遠い世界です。
「本当はこういうのが歌いたいのよね」

 現実との差に落胆しますが、狙ったかのようにプロデューサーにオーディションを薦められます。どうやら、直観のようです。オーディションで伸び伸びと歌う彼女と、その歌にノリノリのプロデューサーですが、
「そろそろ来るよぉ!」

 プロデューサーがそういうや否や、カメラが武器に変形、七海の複製を生み出すと、オリジナルを消してしまいます。どうやら、町の住民とニセモノを交換しているようです。 複製の七海は鷹介と吼太を同じようにオーディションに誘います。先手を打ってハリケンジャーを無力化するつもりですね。
 消された七海は謎の空間に他の人たちと一緒に閉じ込められてしまいます。空をみえ上げると、複製たちが暴れている姿が映っています。そこにいたプロデューサーの話で罠にハメられたことに気付きます。さすがにショックを受けます。
 鷹介と吼太も同じように罠にハメられている姿に危険を訴えますが、当然ですが届きません。
「こうなったら私がやるしか!」

 天井にある光が出口だと見定めて変身しようとしますが、ハリケンジャイロは起動しません。どうやら、変身を封じられているようです。
「忍法、水柱!」
 だったら、と言わんばかりに普通の忍術を使って水の柱を作って脱出します。いや、普通の忍術使えるんだ!?  作りが甘いなこの空間。
 脱出した七海は急いで2人の元へ。いざオーディションになったらノリノリで歌っている吼太に笑う。同じように複製を作られかけますが、とっさに七海が入って間一髪で免れます。
「ジャカンジャ!」

アイキャッチ

Bパート

 複製の七海を追いかけるハリケンジャーたち、どっちが本物かわかりづらくて鷹介たちも困惑します。そんな彼らの前にコピー忍者クリソッツ坊が現れます。すごいネットミームを感じる名前だな。
「ここでまとめて地獄に送ってやるぞ!」

 3人まとめて変身です。七海も変身してソニックメガホンで複製を撃破します。それを見てプロデューサーも大興奮。
「あの子だ、決まり!」

 複製がやられたとしてもクリソッツはまだまだ無傷。ハリケンジャー側も名乗りを上げ、クリソッツもマゲラッパを呼び出して本格的に戦闘です。影の舞でマゲラッパを一掃してから、クリソッツに挑みます。ブルーの超忍法・水変化からの超忍法・水流破で一気に追い詰めます。最後はブルー中心のトリプルガジェットでトドメ。複製を作られた人たちも元に戻ります。
 作戦こそ上手くいってましたが、戦闘ではあっさりやられてしまったことでチュウズーボがバカにされますが、そこへ何かを見つけた彼が駆け込んできます。古代のジャカンジャ忍法の巻物を見つけたようです。なるほど、これを彼は探していたのか。
「宇宙忍法、呪文写し!」
 サーガインの専売特許であった再生と巨大化ができるようになったようです。巨大化したクリソッツに対抗してハリケン側もシノビマシンを呼び出して合体です。しかし、クリソッツは分身して対抗。擬似的な一体多の状況にさすがの旋風神も押され気味。しかし、こんなこともあろうかとおぼろさんが新システムを明かします。
「旋風神をハリーアップさせて、旋風神ハリアーにするんや!」

 装甲が圧縮されてスマートなボディに変わると、超スピードでクリソッツを瞬く間に消していきます。クリソッツを追い詰めてから旋風神に戻り、ソードスラッシャーの分身幻斬りでトドメ。
「おぼろ、いつものやつ、頼むぞ」
 その光景を見つめながら、館長が意味深なことを言います。
戦闘終了後のハリケンジャーは、複製を見破れなかったことを七海に怒られますが、これで自分たちも有名人、と色めき立ちます。そこへ、先ほどのプロデューサーが興奮しながら七海に走り寄ってきます。
「キミこそ、明日のスターだよ!」

 その言葉に大喜びする七海ですが、直後、謎のからくりが現れるとプロデューサーや周囲の人にフラッシュを見せていきます。すると、ハリケンジャーのことをすっかり忘れてしまった模様。どうやら、ハリケンジャーのことが公にならないように巻き込まれた人の記憶を消していったようです。
 がっかりする七海に鷹介と吼太は自分たちが応援しするから、と励まします。なんだかんだで七海の芸能活動について応援してる2人とそれを受けて奮起する七海が仲良しで微笑ましいな。その言葉で改めて元気を取り戻した七海の姿を映して、つづく。

次回予告

 吼太の妹登場。

感想

 ハリケンブルーの野乃七海の担当回ということで、彼女と彼女の仕事である芸能活動をメインに置いたエピソード。物語序盤の個人回ということもあってギャグ強めのわちゃわちゃした回で、非常に楽しく見れた。元々、修行仲間ということもあり、3人の中の良さがよくわかって微笑ましい話でもあった。なんだか、三馬鹿みたいな仲間の良さがあっていい。特にラストで七海を励ます2人がとてもいい味を出してて面白いエピソードでした。次回は吼太のエピソードですが、楽しみです。

レンスト雑語り

 せっかくの七海担当回なので、ハリケンブルーのカードを紹介したいところだけど、次、いつ出てくるのかわからないので旋風神ハリアーを先に紹介したい。

第7弾『七忍の炎陣』で収録。パックのタイトル通り、『忍者』のカテゴリをクローズアップした弾で、先輩の忍者戦隊カクレンジャーもこの弾で初参戦している。基本的にカクレンジャーがメインだが、ハリケンジャーのカードも多く収録されており、ハムスター館長やソードスラッシャーをはじめとするカラクリボール、そしてシュリケンジャーが初参戦するなど、ハリケン側のカードも多く収録された。そして何よりシュリケンジャーのファイヤーモードがシークレットレアとして収録されており、タイトルにもある『七忍』の一人としてカウントされている。他の六忍はカクレンジャーとニンジャマン、あるいはイエローマスクとダイナブラックだと思われる。
 さて、本カードは必要パワー14という絶大なコストを持つものの、旋風神を捨て札にすることでパワー0で出すことができる強化ユニット扱い。基本的なステータスは旋風神からBPが500上がった程度で大きく変化はない。
 注目すべきはその能力であり、手札から同名のカードを捨てることでもう一度自分のターン紹介きる、というとんでもないもの。作中で高速スピードで相手を攻撃し続けるを再現した能力だろう。恐ろしい能力だがこのカードのレアリティはノーマルレア。ちょっと当たりにくい、程度。
 能力だけ見るとさぞ暴れまわったんじゃないか、と思う人もいるかもしれないが残念ながら、話題には上がるものの、使う人は少なかった。旋風神の照会の時も言ったがレンストでは巨大ロボであるLユニットを出すのがそもそも難しいうえ、そのLユニットを捨て札にしてまで出すこのカードを出す難度はかなり高い。だからこそLユニットは皆、絶大な能力を持っているのだが、大抵はLユニットを出す前に試合が終わってしまうのである。そもそも、Lユニットを出すことを想定してないデッキの方が多いだろう。
 あの有名な「バーサーカーソウル」を彷彿とさせるカードだが、ゲームシステムに恵まれなかったある意味、悲しいカードでもある。
 それはそれとして、ハリアーソードを大きく広げて構えているカードイラストは非常に見栄えよく、格好いい。

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