レンジャーズストライクファンが見るハリケンジャー 51話
巻ノ五十一「風と水と大地」
アバン:背負う想い
これまでのあらすじ。御前様に始まり、シュリケンジャー、ゴウライジャー、おぼろさんに館長……と次々と親しい人々を失っていったハリケンジャー。それでも、託されたもののために止まるわけにはいきません。
「行くぜ!」
「「応!」」
嘆きの矢を拾いあげると、旋風神をハリーモードにします。
「行くぞ、”アレ”の向こうへ!」
そのまま、”アレ”の中に突撃します。
Aパート:伝説の後継者たち
”アレ”の中に突入したハリケンジャーたち。内部は不思議な空間で包まれ、その中に怒りの矢を見つけます。が、近づこうとすると、邪悪なる意思が邪魔をします。
「邪魔はさせん……この日がどれほど待ったか、絶対に邪魔はさせん!」
相手は実態を持たない莫大なエネルギーのような存在。攻撃する手段もなく、ハリアーモードの限界時間も近づいていることから、強引に矢に手を伸ばします。邪悪なる意思からの攻撃を一身に受けまずが構わず手を伸ばし、ようやく矢をつかみます。矢を放つと、断末魔の叫びとともに嘆きの弓が砂のように崩壊。
「ブラックホールが、消える……っ!」
存在を確立できなくなったのか”アレ”の空間が消滅。旋風神も外にはじき出されます。しかし、そこには晴れ渡る青空が。世界中の異変も止まり、これで1件落着、かと思ったら、
「わが野望を阻んだ貴様らだけは、絶対に許さん!」
なんと、邪悪なる意思がタウ・ザントの体に入り込み乗っ取る形で復活。ボロボロになった旋風神を追い詰めますが、鷹介たちはサンダールが狙った弱点がそのままなのでは、と思いつきます。とはいえ、相手はジャカンジャ首領、わかってて攻撃させるほどたやすい相手ではありません。
「くたばれ……!」
鋭利な爪が旋風神の腹部に叩きつけられ、腕ごと胴体を貫通します。さらに灼熱で追い打ち。”アレ”内部でのダメージもあり、満身創痍の旋風神。
「忘れるな、俺達にはみんなから託された想いがある!」
「絶対に!」
「絶対に負けられない!」
とどめを刺そうと近づき、振りかぶった瞬間を狙い、カラクリボールを射出。ひるんだ瞬間にソードスラッシャーを展開し、その額に突き刺します。一瞬の攻防で逆転するも、なおも旋風神に組み付くタウ・ザント。旋風神ごと爆発しますが、間一髪でハリケンジャーたちは脱出します。
「邪悪なる意思を、倒したんだ!」
ようやく決着がついた、と喜ぶ暇もなく、今度は暗黒七本槍が復活。初めての7人全員での名乗りを上げます。
「われらの間のすべての因縁は消え!」
「貴様らを倒すために今」
「七つの力を合わせちゃうんだもんね!」
邪悪なる意思により統一されたのか、いがみ合ってたのがウソのようにともに協力し合います。まさかの合体技『暗黒ボンバー』を放ちます、が、何者かがそれを打ち返します。
「無事だったのか、お前たち!」
助けに来たのはゴウライジャーの2人。爆発する寸前に迅雷が救ってくれたとのこと。よくわからないけど、轟雷神が助けてくれたってことかな。
「二度と影にはならん、一緒に戦い続けるというお前たちとの誓いを果たすために!」
「今、我らは返ってきた!」
せっかく初披露した技を跳ね返されて怒りを露にする七本槍たちですが、ハリケンジャーは涼しい顔。
「俺たちは……伝説の後継者なんだぜ!」
伝説を受け継ぐ5人。ここでお約束の素顔名乗りです。先週もやったけど、そこは気にしないでおこう。
「風が泣き、空が怒る、空忍ハリケンレッド!」
「水が舞い、波が躍る、水忍ハリケンブルー!」
「大地が震え、花が歌う、陸忍ハリケンイエロー!」
「「「忍風戦隊ハリケンジャー!」」」
「あっ、参上!」
「深紅の稲妻、角忍カブトライジャー!」
「蒼天の霹靂、牙忍クワガライジャー!」
「「電光石火! ゴウライジャー、見参!」」
一同で変身すると七本槍と戦います。サンダールとサタラクラを圧倒するハリケンレッド、やられているふりをしてフラビージョ、ウェンディーヌを奇襲するハリケンブルー、クワガライジャーはチュウズーボを、ハリケンイエローがサーガイン、カブトライジャーがマンマルバをそれぞれ戦いますが、忍術で圧倒します。イエローだけ因縁が薄いな()。
「邪悪なる意思、これが地球を護る、忍者の力だ!」
「「暗黒七本槍!」」
「「見切ったり!」」
すでに自分たちの敵ではない、と切り捨て、最後は必殺技の応酬で七人同時に撃退します。せっかく揃ったのにただ圧倒されて終わったのは悲しいね。
しかし、なおもタウ・ザントの体を使って蘇る邪悪なる意思。こいつかなりしぶといな。
Bパート:たとえ離れ離れになっても
「許さん……許さん!」
先ほどまでイケイケ状態だったのが噓のように、今度は圧倒されるハリケンジャーたち。
「力というより、執念……!」
そのあまりの強さに、一甲は邪悪なる意思の強い執念を感じ取ります。一方、ハリケンジャーのアジトではおぼろさんががれきの下から這い出してきます。なんとか机の下に隠れて何とかなったようです。おぼろさんの生存に喜びます。
「みんな頑張りや、つまりそいつを倒せば完全勝利や!」
「その通り、お前たちの本当の力を見せるのはこれからじゃ……!」
おぼろさんの言葉にこたえるように館長も這い出してきますが、なんと体が元通りに戻っています。おぼろさんの生存確認と館長の呪いが解けたことで、ハリケンジャー側も一念発起で立ち上がります。
「よっしゃ、おぼろさん、館長、元気もらったぜ!」
OPもかかって完全に勝ち確ムード。
「俺たちはくじけない、風のように」
「それが未来、疾風の心」
「過去からの絆、それが迅雷の心」
「二つの心、合わさる今こそ!」
「宇宙統一忍術流の名のもとに! 超忍法五人影の舞!」
5人での影の舞で切り払い、続いてビクトリーガジェットを叩きつけます。これには、ついに邪悪なる意思もついに屈服。断末魔の叫びとともに消滅。完全勝利です。
海辺でジャカンジャと邪悪なる意思を滅ぼしたことを御前様とシュリケンジャーに報告する鷹介達。
「終わったんだな、長かった戦いが……」
落ちこぼれと言われた忍者がハリケンジャーになったことから始まった戦いは、500年にも渡った因縁に決着をつけ、ついに終結を迎えました。
2か月後、人間態に戻り、愛弟子たちの卒業式を祝えることを喜ぶ館長。おぼろさんの反応を見るに、2か月ほど言い続けていたようです。ちなみに、人間に戻れたのは咄嗟の出来事で正しい呪文を唱えることができたから、らしい。そういえばそういう設定だった。御前様とシュリケンジャーにもみんなの卒業を報告して、しみじみとしたのですが……
「なんで肝心のあの子らおらんのよ!」
まさかの5人全員、遅刻。館長は卒業証書(?)の巻物をもって出かけます。
ハリケンジャーの3人は改めて卒業への寂しさを感じているようです。これからは忍者として別々の道を歩むことになることの一抹の寂しさ。そこへ、ゴウライジャーも合流。
「私たち、離れ離れになってもこの星を守っていくんだもんね」
「人も知らず、余も知らず、影となりて悪を討つ」
「俺たちの本当の戦いはこれからなんだ」
非常に濃い一年間でしたが、それは彼らを大きく成長させました。それはきっと、これからの忍者としての仕事にも大きく活かせることでしょう。最後に、全員で手を合わせます。
「一甲、一鍬、七海、吼太……俺たち、たとえバラバラの道を歩もうとも、いつまでも気持ちは一つだぜ!」
改めて互いの絆を確認したところで、館長が乱入。卒業式に送れるような奴らに卒業証書は渡せない、と言い始めます。
「欲しければ、実力で奪ってみせよ!」
ということで追いかけっこが始まったところでエンディング。みんなが華麗に卒業証書を奪いながら、その後の活躍を描いていきます。
「見事免許皆伝、みんな卒業じゃ……!」
最後はみんなで卒業して完結!
感想
ハリケンジャー完結そして完走! 無事に見終わることが出来てよかったです。盛り上がるところか三回ぐらいある非常に濃密な最終回でした。しかし、最後はなんだか晴れやかな終わり方してて、読後感がすっきりするような作品でしたね。終盤の怒涛の退場劇には流石に心臓に悪かったですが、メインの5人はなんとか無事だったのが救いです。でもシュリケンジャーでニンニンジャーとかで客演してなかったっけ……? 関係作品でよみがえったのかな。フラビージョやウェンディーヌも。
基本的には明るい作品でしたが、ゴウライジャーとの因縁、御前様と”アレ”の関係など、意外と重たい設定もありましたが、主役の3人が重さを感じさせない好青年たちだったのが、良かったと思います。関係作品も数作あるので、そちらも機会をうかがってみたいな、と思います。
レンスト「RS-488 ソードスラッシャー」紹介
今回紹介するのは、序盤からハリケンジャーを支え、ラスボスのフィニシャーも決めたカラクリボールの一つ、ソードスラッシャーです。第7弾「七忍の炎陣」にて収録。
効果は同カテゴリのLユニットからコンビネーションしたとき、そのカードと同名のカードを合体に必要なユニットの数だけ選び、出せるという強力なこうか。レンストでは同名のカードは3枚までしか入れれないので、実質的に出せる上限は2枚までになる。上手く成功すれば強力なLユニットを大量展開できる。しかしながら、そもそもLユニットを出すこと自体の難しさとそれまで手札に温存する必要性もあってか特に話題にならず埋没してしまった印象が強い。
コンビネーションする相手は特に指定はないので、同カテゴリのマジキングや無敵将軍などでも発動することができるので、狙ってみると面白いかもしれない。
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