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レンジャーズストライクファンが見るデンジマン 40話

第40話「チャンピオンの敵」


Aパート:狙われた才能

 天田ボクシングジムで練習に励む選手たち。その中に赤城も交じって練習をしています。ジムの期待の新人、岬達也とスパーをして、その実力に太鼓判を押します。タイトルコール。

 練習を終えて事務を後にする赤城、するとそこに達也をスカウトする怪しいスカウトマンが。どう見ても将軍です。天田さんが追い返します。なんでも、悪い噂の尽きない相手のようです。

「ロッキー鬼山はデスマッチをしているという噂がある、あんな男には近づくな!」

 と言うと名刺を破り捨てます。

 将軍ことロッキー鬼山が向かった先では覆面ボクサーと試合をするボクシング会場が。容赦なく叩きのめされているのは、元世界チャンピオンの高山選手。完全にノックアウトされた姿を見て大喜びのヘドリアン女王。対して、バンリキ魔王は興味なさげに飲んだくれています。こういう野蛮なのは好きそうに見えたけど、そうでもないらしい。ベーダ―城に帰還した将軍を大喜びで迎え入れますが、まだ見たいカードがあるようです。

 打ちのめされた高山選手は精神までやられてしまったのか、夢遊病者のような姿で発見され、デンジマンに診察を受けます。拳の骨が砕け、体中が傷だらけとのこと。一抹の不安を感じた赤城は天田ジムに電話をかけると、達也は無事のようです。一安心してその居場所を聞くと、会いに行きます。

 向かった先はエンジェルホームという孤児院。そこで車椅子の弟、達次の世話をしている達也の姿が。彼の才能を見出してボクシングの道に誘ったのが赤城。達也にとって赤城は恩人なんですね。しかし、弟の達次の治療費のために高いファイトマネーに惹かれていると素直に伝える達也。赤城は今朝の高山選手の件もあって軽率な行動を慎むように言います。

『達也の父は防衛軍の科学者であったが、ベーダーに襲われて殺されてしまったのである』

 なんと、達也たちの両親を殺したのはほかでもないベーダ―で、そこを助けたのが赤城だったそうです。余計に親身になってもしょうがない事情ですね。

 ロッキー鬼山の後を追跡するデンジマンでしたが、バレており今回の怪人であるピカリラーに襲われてしまいます。文字通り、フラッシュを使って目くらましをする相手に苦戦している間に巻かれてしまいます。発信機のおかげで何とか今夜の試合会場らしき場所まで来ると、デンジレッドが潜入。控室で閉じ込めらた選手を発見、すぐにデンジレッドは助けようとしますが、

「これはこれはデンジレッド。まさかこんな早く捕まるとは」

 どうやら最初からデンジマンをおびき寄せる作戦の一環だったようです。ヘドリアン女王の7600歳の誕生日を祝うための催しとのこと。相変わらず仲がいいな。しかし、天井に隠れていたデンジブルーが応援に入り何とか脱出します。

 翌日、川辺で練習する達也。そこへロッキー鬼山の車が迫ります。トランクの中にある大量のお金を見せます。

「君の契約金だ。達次君の手術は早いほうがいい」

 目の前にある大金、そして弟の治療費のことを考えて、苦渋の末に移籍を決断します。人の弱みにつけこんだあくどい方法です。

Bパート:囚われのデンジレッド

 達也が引き抜かれたことを知る天田、電話口で赤城を呼び出せと言われます。その作戦を見て鼻で笑うバンリキ魔王。

「わしならそんな誘いには乗らんな、バカバカしい、他人のために」

 彼は自らに置き換えてそう言いますが、人間、特にデンジマンの人となりを良くも悪くも知っている将軍は来ることを確信します。

 デンジランドでも仲間に止められますが、それでも赤城は行くことを躊躇いません。内心、死を覚悟しながら銀河拳へと向かいます。

(達也、必ず助けてやるぞ……!)

 念のために赤城をの後を追っていた他のデンジマンはベーダ―の飛行部隊に足止めを受けてしまいます。

 単身、相手方に乗り込んだ赤城はすぐに拘束。達也たちを人質に取られて変身アイテムも奪われてしまいます。案内された先では、覆面ボクサーに滅多打ちにされている達也の姿が。

「赤城君、試合を中止させるためには代役がリングに上がらねばならんのだ」

 安い挑発ですが、達也を守るためにはそれに乗らねばなりません。最初こそ打ちのめされるも、喰らいついて五分五分までもっていきます。が、そこで突如フラッシュ攻撃。目が眩んでいるうちに逆転されてしまいます。先ほどの攻撃が、自分たちが戦った怪人と同種であることに気付きます。しかし変身することもできずに追い詰められていく。

「ここでくたばって、たまるか……!」

 ロープを使った渾身の力で放ったフライングパンチ、思わずダウンした覆面ボクサーは、ついに正体を隠さずに本性であるピカリラーの姿を現します。もはやルール無用と残虐ファイトの始まり。

「赤城さんが、殺される……!」

 ピカリラーに苦しめられる彼の姿を見て、自責の念に駆られた達也は、将軍が手に持っているリングを決死の覚悟で奪取。ダストラーに打ちのめされながらも、気合で赤城に届けます。

「達也、ありがとう……っ!」

 変身アイテムが戻ればこっちのもの、デンジレッドに変身して形勢逆転。傷ついた達也を保護して、仲間と合流します。名乗りを上げて戦いに突入です。

 ラウンド制をとってデジンマン個々と戦いますが、ピンクには剣道、イエローにはプロレス、グリーンには射撃、ブルーにはカンフー、レッドにはボクシングで敗北。最後は稲妻落としで撃破。

 お約束の巨大戦闘。暗雲突き抜けてくるデンジタイガーが格好いいのよね。巨大戦でもボクシング、と言わんばかりに殴り合い。そこからの剣術でひたすら打ちのめされてから満月切りで倒されました。等身大と言い、巨大戦闘といい、直接戦闘はそんなに強くなかったな。

「なかなかやるのう、電子戦隊」

 その姿を見て、悔しがるヘドリアン女王に対して、バンリキ魔王は素直に褒めたたえます。

 ラストシーン、改めてボクシングチャンピオンを目指して特訓する達也の姿をデンジマンが見守って次回に続く。

次回予告:第41話「史上最大の総力戦」

 デンジアイランドの危機!?

感想

 前回に引き続いて赤城の知人回。若人のために自らの身体をはる漢気がよく現れたエピソードでした。それに対して、初登場時はデンジマンを苦しめたものの、現状は食べて寝ているだけのバンリキ魔王。おそらく第三勢力的な立ち位置だと思うのですが、機をうかがっているのか、単にものぐさなのか……。根本的にヘドリアン女王と分かり合えない感じなので決別するのは確実っぽいですが。

 40話に入り、そろそろ終わりが見えてくる頃ですが……次回は黄山が大変な目に合いそう。

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