人生の選択肢を増やすということ
こんにちは、イトーです。
ぼくは一つ所に留まらず、数年毎に転職を繰り返してきました。いわゆるジョブホッパーと呼ばれるたぐいの人種です。これが良い結果を生み出すのか、悪い方向に転ぶのかは、いまはまだわかりません。
ぼくは縛られるのは好きではありません。好奇心が強いので、一つの物事に興味を持てば一気にのめり込みますが、短期間に集中して一定能力を習得したり、知的好奇心が満たされれば、また別のものに興味を持つサイクルを繰り返す、熱しやすく冷めやすい人生を繰り返してきました。
(でも、興味がゼロになるわけではありません。学びやスキルのトレーニングは、(意識していると、していないとにかかわらず、)継続されているような感覚はあります。)
ただ人生における目標は明確で、「新しいもの・面白いものをもっと知りたい、だから世の中にイノベーションが生まれることに貢献したい」と思っています。表面的には "社会のため" と聞こえるかもしれませんが、根源的な出発点はあくまで "自己の欲求" です。
ソーシャルアントレプレナーと呼ばれるような人たちも、ほとんどが自己の欲求からスタートして、それを社会に受け入れられやすい形に調整した結果として、社会変革/社会貢献というアウトプットを生み出してきた、とどこかで聞いたことがあります。
この "自己の欲求" を満たす手段も、一つの手段に限ったことでなく、多様であって良いと思っています。自分の目的を達成するために、その手段を多様化すること、すなわち人生の選択肢を増やすことが非常に重要であると考えています。
この文脈において、デジタル技術が発達し、コロナ禍によっていつでもどこからでも行動や情報を発信できるようになった現在こそ、一部のひとたちにとっては、より生きやすい時代が到来しつつあるように思います。
今回は、いつものようなまじめな話は置いといて、自分探しを兼ねて自分の今後の方針を棚卸してみたいと思います。自己満なので、適当なところで読むのは切り上げて頂いた方が無難です。
目的そのものが多様である(が独立ではない)
ぼくの人生の目的の一つは、上でものべたように「新しいもの・面白いものをもっと知りたい、だから世の中にイノベーションが生まれることに貢献したい」ということです。
でも、正直働くのは嫌いです。働くことの根本的な位置づけは、豊かになるためにその対価としての貨幣(かつては物そのものでしたが)を稼ぐための手段です。豊かになるとは、ほぼイコール幸せになることと同義だと思いますが、資本主義の方向性が、過剰に情報過多で競争主義に傾倒してしまった現代においては、仕事によって過剰に疲弊し、人ひいては生物としての幸せがないがしろになってしまっています。
幸せになるためにお金を稼ごうとしているのに、仕事そのものが目的となってしまう状況は本末転倒です。もちろん人の欲求の階層として、経済的豊かさ以外にも自己承認欲求などが存在し、それを満たすための一つの手段として仕事があることは認めますが、仕事だけが手段では無いはずなのに、仕事が人生の全てかのような価値観が蔓延していることは問題です。
他にも、技術を進歩させるモチベーションのひとつは、人を豊かに、効率的に生活できるようにするためですが、例えば、社会基盤をうまく回すために必要最低限の基準は、現代でもすでに満たされているにも関わらず、仕事の量が減らず、むしろ電子メールやリモート会議システムの普及によって24時間フル稼働しなければならない状況に陥っていることも、不思議でなりません。
このような考えの方はぼく一人だけでは無いと考えられ、したがって今後のイノベーションの方向性は、過剰に発達した科学技術に人が振り回されない、社会や人の実態に即した寄り添い型のイノベーションなのだと思います。流行りの言い方をすれば、社会持続性いわゆるサステイナビリティに貢献するようなイノベーションやそれに即したシステムづくり、とう言うことになります(フードテック、クリーンテック等が代表的ですね。最近はゼブラ企業なんて概念も出てきています。)。
まあ、何が言いたいかというと、ぼくのもう一つの目的としては、「自由に生きる事」です。自分の好きなことを、自分の好きな時間・好きな場所でできて、人間らしく(というか動物らしく?)生きること、それが限りなくしあわせなのではないかと夢想するわけです。
所属と自由
じゃあ、自由に生きるためには何が必要かというと、お金と時間です。資本主義のシステムに組み込まれている以上、自由に生きるために、生活に必要最低限の収入が必要なのはどうしようもありません。なので、妥当なラインとしては、「①時間対価効率の高い収入源を得て、他の選択肢を取り得る可処分時間を確保する」ことまたは「②好きなことを仕事にする」ことでしょう。
この①と②のいずれか、または両方を実現するために必要なこと、それが自分自身の価値の多様化です。価値の多様化とは何かというと、自分の中で人から求められる(こいつしかできない/こいつにお願いすればなんとかしてくれる的な)部分を増やして、依頼の数と単価を上げていくという事です。
で、価値の多様化をするためには、行動を通じて、自分が創出可能な価値を、多くの人に認知してもらう必要があります。多様な価値を発信するために、チャネルも多様化させる必要があり、おのずと副業・兼業や仕事以外の趣味など、発信手段を増やしていかざるを得ないことがわかります。
この考えに基づき、ぼくは自分自身の価値の多様化と発信チャネルを拡大していく方向性を意識しています。仕事と呼べる範囲で言えば、「バイオベンチャー起業」、「フリーランス・経営コンサルタント(製薬、医療、デジタル)」、趣味と仕事の中間としては「Note(いつか独立系ブログや書籍に展開したい)」,「Podcast」です。
趣味と仕事の中間は少し違うのですが、仕事に関していえば、かつてはぼくも会社に所属しているからこそ、仕事ができる。つまり自分の価値を発信する機会が得られるのだと思っていましたが、いまはそうではありません。自分自身が行動するために、価値を発信するための器やシステムとして会社を通過しているにすぎず、まさに法人の概念そのものとして、会社を捉えています。
日本は、どうしても組織への帰属意識が強く、会社に仕事(価値を発現するためのシステム)が紐づいているかのように思えてしまいますが、最近はそうではない人も増えていると思います。フリーランスや兼業人材のように、個人に仕事が帰属してる意識を持っている人が増え、かつコロナ禍によってリモートワークが一般的になったことによって、これまでの終身雇用至上主義的な雰囲気はかなり薄まった実感があります。
その意味においては、個人がより自由に自分らしい働き方と生き方ができる素地が整ったと考えることができます。
将来どうなるのかなんてわからなくて良い
このようにぼくは長い人生を通して、選択肢を増やしていきたわけですが、こう振り返ってみると、結構手広くやってたつもりですが、まだ4つしか選択肢がありませんね。あ、価値の認知とは別の文脈で、収入源の多様化という面では、「株式投資」もありますね。あまり効率的に投資できていないし、結構時間も喰うので、米国ETFや不動産投資への移行も検討していきたいです。
まあ4つしかありませんが、コンサルの仕事を通じて何らか横展開して、チャネルを増やしていきたいと思います。もしかしたら、どこかの時点で大きな失敗をしてすべてゼロに帰するかもしれませんが、こういった活動を通じて、おおくの人にきちんとぼくという人間の能力に価値を認めてもらえば、どこにいてもお仕事の依頼が来て、しかも時間単価も高い効率的な生活がきますし、何より自分の好きなイノベーションに係る仕事ができるはずです。
いつか海の近くに住み、大好きなカフェやレストラン的なものを経営しながら、空いた時間でコンサル的な仕事をし、のんびりと自由に生活したいです。
有名な漁師とコンサルタントの話と同じように、幸せの形は多様だけれど、行きつく先が同じなら、いまを楽しむべき、ということなのかもしれないですね。一度社会のシステムに組み込まれてしまうと、実現するのはなかなか難しいですが、先がわからないからこそ、選択肢を増やすことそのものがリスクヘッジになるのだと思います。
メキシコの海岸沿いの小さな村に、MBAをもつアメリカのコンサルタントが訪れた。
ある漁師の船を見ると活きのいい魚が獲れている。
コンサルタントはその漁師に聞いた。
「いい魚が獲れますね。漁にはどのくらいの時間がかかるのですか?」
「そうだな。数時間ってとこかな。」
「まだ日は高いのに、こんなに早く帰ってどうするのですか?」
「妻とのんびりするよ。一緒にシエスタを楽しみ、午後にはギターを弾きながら子供と戯れ、夕暮れにはワインをたしなみながら妻と会話を楽しみ、それで、寝ちまうよ。」
それを聞いたコンサルタントはまた質問する。
「なぜもう少し頑張って漁をしないのですか?」
すると漁師は聞き返す。
「どうして?」
「もっと漁をすれば、もっと魚が釣れる。それを売れば、もっと多くの金が手に入り、大きな船が買える。そしたら人を雇って、もっと大きな利益がでる。」
「それで?」と漁師は聞く。
コンサルタントは答える。
「次は都市のレストランに直接納入しよう。さらに大きな利益がうまれる。そうしたら、この小さな村から出て、メキシコシティに行く。その後はニューヨークに行って、企業組織を運営すればいいんだよ。」
「で、それはどれくらいかかるんだい?」
「15年~20年くらだね。」
「そのあとはどうするんだ?」漁師はさらに聞いた。
するとコンサルタントは満面の笑みでこう答えた。
「そこからが最高だ。企業をIPOさせて巨万の富を手に入れるんだ。」
「巨万の富か。それで、そのあとはどうするんだい?」と漁師は最後に質問した。
「そしたら悠々とリタイヤさ。小さな海辺の町に引っ越し、家族とのんびりシエスタを楽しみ、午後にはギターを弾きながら子供と戯れ、夕暮れにはワインを傾けながら妻と会話を楽しむ。のんびりした生活を送れるのさ。」
漁師はため息をつき、やれやれ、という顔で一言を付け加えた。
「…そんな生活なら、もう手に入れているじゃないか。」
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さて今回はつれづれと思ったことを雑多に書いてきましたが、おなじようにカオスなPodcastを発信していますので、お暇であれば足(Podcastだから耳?スマホなら指?)をお運びください
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