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もしも金本位制が復活すると「金相場は10万円を超える」かも知れません。

金本位制が再び復活すると、現代の経済や金融システムに大きな影響が出ると考えられます。

まずは
いくつかの主要な影響について見てみましょう。

1. 通貨の安定

金本位制が復活すれば、各国の通貨価値が金に裏付けられるため、通貨の安定性が増します。インフレーションの制御が容易になる可能性があり、各国が通貨を大量に発行することが難しくなるため、無制限な金融緩和も制限されます。これにより、通貨価値が安定し、消費者や投資家の信頼が高まるかもしれません。

2. 中央銀行の金融政策の制限

金本位制が復活すると、中央銀行の金融政策が大きく制約されます。現在のような低金利政策や量的緩和策が難しくなり、金融政策による景気刺激が制限される可能性があります。その結果、経済の回復が遅くなるリスクもあります。例えば、不況時には金を担保に増やせる通貨供給に制限があるため、景気の回復が厳しくなるかもしれません。

3. 経済成長の制約

金本位制では、金の供給量に通貨供給が制約されるため、経済成長も金の増加量に依存するようになります。現在の経済は信用拡大によって成長を支えていますが、金本位制に戻ると、クレジットの拡大が難しくなり、経済成長率が低下する可能性があります。特に新興市場や技術革新のスピードが低下するかもしれません。

4. 金の需要増加と価格高騰

金本位制への移行に伴って、各国が通貨価値を裏付けるために大量の金を確保する必要があります。その結果、金の需要が急増し、価格が高騰する可能性が高いです。金市場が不安定化する一方、金を保有する投資家や国には利益がもたらされるでしょう。金を備蓄することで通貨の価値を支えるシステムに戻ると、金の価格変動が経済や金融市場に直接影響を与えるようになるかもしれません。

5. 国際貿易と為替レートの固定化

金本位制は為替レートを金に基づいて固定することになるため、通貨の相場変動が少なくなり、国際貿易が安定する可能性があります。しかし、各国が為替の柔軟性を失うため、国際競争力の調整が難しくなります。特に、輸出主導の国や経済の構造に大きな変化がある国には、調整の困難さが生じる可能性があります。

6. リスク回避傾向の強化

金本位制の復活は、経済全体におけるリスク回避傾向を強化するかもしれません。金の供給量が限られているため、無制限な借入や投資のリスクが減少し、金融システムの安定性が増します。しかしその一方で、投資家はリスクを避け、慎重な行動を取るようになるため、リスクを取って利益を上げるような投資が減少するかもしれません。

まとめ

金本位制が再導入されることで、通貨の安定性やインフレーション抑制といった利点もある一方、経済成長の鈍化、中央銀行の政策制限、金価格の高騰といった課題も伴います。現代の世界経済が大きく変動する中で、再び金本位制に戻ることは極めて複雑な影響をもたらし、各国の経済政策に新たな課題が生まれることになるでしょう。

金本位制導入後の金相場はどうなる?

金本位制が導入されると、金の価格は現在の相場から大きく上昇する可能性が高いです。金の価格は、各国通貨の供給量とその通貨を裏付ける金の量に基づいて決まります。現代の経済では、通貨の供給量が膨大であるため、すべての通貨に対して十分な裏付けを持たせるには、金の価格が非常に高くなる必要があります。

具体的な価格を計算するには、以下のようなプロセスが参考になります。

1. 世界の通貨供給量(M2)

各国が供給している通貨量を基準とします。例えば、2024年現在、世界全体のM2(現金や預金など流通する通貨の総量)は数百兆ドルに上ります。

2. 世界の金の備蓄量

世界の中央銀行が保有している金は約35,000トンとされています。これをグラム換算すると約35億グラムです。

3. 1グラムあたりの価格計算

全世界のM2を裏付けるには、供給されている通貨量を金の備蓄量で割る必要があります。

この仮定で計算すると、金価格は1オンスあたり約20,000~50,000ドル(1グラムあたり約600~1,600ドル)になる可能性があります。現在の相場と比較して、10倍以上の価格になる可能性があるため、これは非常に高騰した価格です。

金相場への影響要因

実際には、次のような要因も考慮する必要があります。

金の追加供給

価格が上昇すれば新たな金鉱採掘が進む可能性があり、供給が増えることで価格が多少抑制される可能性があります。

通貨供給の抑制

金本位制に合わせて通貨供給量を削減すれば、金価格の上昇幅は緩やかになるかもしれません。

中央銀行の備蓄

金の裏付けに必要な準備率(例:100%ではなく40%の金保有でよい場合など)を設定することで、価格変動に影響を与えることができます。

このように金本位制導入に伴う金の価格は、様々な要素の影響を受けますが、単純計算でも現状の数倍から10倍以上に高騰する可能性があります。

最後に

世界各国は金を放出せずに、保有する方向に動いていると聞きます。※特に中国やロシア

来る日に備えているのかも知れません。