また会えるよ。伊波杏樹さん単独ライブ「Fly out 〜reach out your hand〜」
参加してきました!
セトリも演出も、MCも全部よかった。
コロナ禍でもいなみさんは前に進んでいる。そう感じるステージだった。
単独公演としては、2019年8月『An seule étoile ~Rythme d'été~』ぶりの有客ライブ。
降り注ぐ日差しの中で聴いた「未来予想図Ⅱ」が忘れられなくて、またいなみさんの歌が聴きたいとずっと思っていた。
学生最後のライブだったこともあり。
このご時世の中、こうして時間を作ってくれたいなみさんに“ありがとう”を伝えたい。そんなことを思いつつ会場に足を運んだ。
【前語】
会場は『舞浜アンフィシアター』
めっちゃ綺麗。
いなみさんはディズニー好きということもあり、選んだのかもしれない。
中に入り、チケット確認を終えて。
こういうとこ…!
どんな時も「愛と思いやり」を忘れない。
【セトリ】
1月に発売した『NamiotO vol.0.5 ~Original collection~「Fly Out!!」』をメインに、過去のオリジナル曲やカバーソングなどを披露。
10曲のうち9曲をいなみさんが作詞したアルバム。事前のインタビューで、アルバムタイトルについてはこう語っていた。
1.もし叶うなら
2.GOOD,LUCKのHANDSIGN
3.I Copy! You Copy!
4.LOVE☆DON!
5.Dubling Water
6.I bet my life
7.VICTORIA
8.コカルテ
9.笑描き歌
10.愛なんだ(KATANAGARI)
11.ミュージック・アワー(ポルノグラフィティ)
12.Mela!(緑黄色社会)
13.An suele etoile
EN1.意味ナクナイ?
EN2.I promise you
EN3.また会えるよ。
BGMが止まると、白いドレスにピンクのスカートを纏い、ステージのセンターに登場。
「もし叶うなら。」いなみさんの独唱から始まる。
Rythme d'étéではアンコール1曲目に歌った曲。
前回公演の続きという意味も込められてるのかもしれない。
「GOOD LUCK,のHANDSIGN」のイントロが始まると、いなみさんの大きな掛け声。
『みなさんスタンドアーップ!今日は盛り上がっていきましょう!』
ライブのオープニングにぴったりの曲。声が出せなくても目一杯盛り上がれるような、いなみさんの心遣いがあったかい。
Q.実際にハンドサインはあるんですか?
A. ↓
後ろのスクリーンがすごくいい。
歌詞だったり、時折いなみさんのアップを写してくれて。ライブを通して、この曲がどういう背景で、想いで歌ってるのか感じ取りやすい。
MCを挟んで「I Copy! You Copy!」を披露。
アップテンポで条件反射でテンションが上がる曲。
書き出しの ”ばんざいジェットコースター 胸にひとっ飛び” は天才。本当に。
アルバムでは1番最初に作詞した曲で、多田三洋さん(ピアノ担当・いなみさんがデビューした頃からお世話になっている)の家で描いたと話していた。
タイトルの英訳は以下のとおり。
“I Copy! →聞こえますか?
You Copy!→聞こえています!“
続いて「LOVE☆DON!!」
2015年にリリースした乙女ゲー『LOVE☆DON!!』の主題歌。7年前…!
初の単独イベント『Le merveilleux VOYAGE』『cartes Á jouer』に続いての披露。
いなみさんがデビューしてから最初に貰った曲で、この曲と共に成長してきたと話していた。
当時の映像もぜひ。
【https://youtu.be/j2O_sV9VVCI】
「Dubling Water」は男性目線で歌った曲。
多田さんからのデモを聴いていて、気づいたら降りていたタイトルだったと話している。
一転、何かを失ったような表情で切なげに歌ういなみさん。
男性視点で共感できる歌だった。
「I bet my life」「VICTORIA」は強い女性像を歌った曲。
華やかなメロディと共に、会場がペンライトの光で真っ赤に染まる。
圧巻の歌唱に、時折ペンライトを振る腕が止まってしまう。
CD音源の100倍迫力があって、いなみさんの本質は”役者“であることを再認識させられた。
続く「コカルテ」
脳内炸裂ガールで有名なれるりりさんが作詞・編曲した曲。
セトリが強すぎる…!
歌詞も歌い方も、めちゃくちゃかっこいい。
そして、2回目のMCを挟んで「笑描き歌」
「次の曲はしっとり聴く系だから、皆さんお座りいただいてだいじょうぶです〜」
いなみさんもレコーディングの際は座って歌ったそう。
明るい系、力強い系も好きなんですけど、個人的にはしっとり系が1番好き。
歌声以上というか「心」が伝わってくる気がする。
続けて怒涛のカバー3曲を披露。
「愛なんだ」
「ミュージック・アワー」
「Mela!!」
いなみさんの願いでもあり、いな民への想いが詰まった曲なんだと思う。
“きっと涙も愛なんだ、微笑みもそう愛なんだ”
“キミが夢を願うから 今も夢は夢のまま”
“こんな僕ぼくも君きみのヒーローになりたいのさ”
いなみさんの選曲、本当に痺れる。
過去公演の「Hello,worker」「死ぬこと以外かすり傷」も然り。
オリジナル曲もいいけど、僕が好きな曲を歌ってくれたり、いなみさんの好きなアーティストを知れたりするのは格別で。
ミュージック・アワー、サビで振りコピがあって楽しかった。
>いなみさん「こういう(変な踊りがある)曲もかきたいな」
Mela!! はヒロアカのEDテーマも手がける緑黄色社会の曲。
>「誰かのヒーローになりたい訳ではないんだけど、曲の力を借りて、ちょっと背伸びして皆にかっこいいこと言ってもいいのかな」と照れながら話していた。
3回目のMCを挟み「An suele etoile」を歌唱。
『私がみんなの心を照らす“たった一つの星”になる』という想いから、いなみさんが初めて作曲した曲。
「皆さんと会えなかった2年間をオンラインライブなどで埋めてきましたが、寂しかったです。皆さんに届きそうで届かなかった距離を近づけるために、多田さんと2人で作った曲です。」
いなみさん、本当に言葉を紡ぐのが上手。
紛れもない本心が、とても納得できる。
アンコールを挟んで「意味ナクナイ?」を披露。
クラップをしながら「ここらで『意味ナクナイ?』を歌って雰囲気をひっくり返してほしいな…」と思ってた矢先に。飛び上がる客席。
ボカロチックでとにかく聴いてて楽しい。
またコールありでできる日が来てほしい。
MCを挟んだ後の「I promise you」は、いなみさん自身の体験がモチーフになっている。
ラストパートに入る前に、いなみさんはこう語った。
「命をかけて、このステージをカンパニーのみんなと作らせてもらって、アルバムも完成できました。逢えなかったからこその曲っていっぱいありました。その中でも、伊波杏樹とは少し違ったベクトルの位置で生きていく曲を、みんなに届けたいと思います。」
そして、最後はこの曲でライブを締め括った。
「今日はみなさん、本当にありがとうございました!この歌で、みんなと会えることを誓わせてください!『また会えるよ』」
過去のライブでも、最後に必ず「また会える日まで」を歌っていたいなみさん。ファンと会える機会を大切にするからこその選曲だった。
【MC】
アンコールとラストパートの間に少し長めのスピーチがあり、ファンに対して、ステージに関わってくれる人に対して、そしてエンタメに対して想いを打ち明けていた。
(※完璧ではないので注意。)
「とにかくみんなに会えてよかったってすごく思ってます。来るのが怖かったって人もたくさんいたと思っていて、そういう言葉を耳にしたときに、虚しい気持ちだったり、どうしたらいいかわからなかった。」
「前日も『本当にやるんですか?』ってコメントがあった。でも『やるよ』って思った。色んな想いがあったんだけど、みんながこうして日々を対策して、健康でいてくれて、伊波杏樹に汗水流して働いてくれたり、学業を頑張ってる一人一人が、伊波杏樹のためにこの時間をくれて、私は心から感謝しかないです。
それを楽しい気持ちで返したくて今日この場に立たせて頂きました。」
「この仕事を選んだからには、私は役者を続けて、親にも喜び続けてほしいし、光を当ててくれたりメイクだったりバンドメンバーが側にいてくれたりだとか、そもそもこのステージを作ってくれる人ってたくさんいて、舞台も、ライブも、エンタメも、私は絶対に無くしちゃいけないって思ってて。」
「好きなものを好きでい続ける為に私はずっと努力をしていたいし、皆んなに示し続けていきたいと思ってます。“エンタメってすごいんだぞ”って。舞台の力はすごいんだぞってことをずっとずっと伝え続けていきたいので、それをいっぱい受け取って、楽しみにしていてください。」
「いつ会えるかなんて断言できないけど、必ず伊波杏樹としてこのステージに戻ってきます。だからその時には一緒に楽しい笑顔を浮かべに来てください。よろしくお願いします。」
いなみさんの渾身の想いを、会場が息をのんで受け取っていた。
【あとがき】
令和4年初ライブ。来てよかった。
伊波杏樹さん、やっぱり好きだし、目標にしたい人。
いなみさんは、どんな時も演じる作品への敬意を忘れない人だと思う。
ヒロアカも、ラブライブ!も。
役に真摯だからこそ、役を外れたいなみさんを追いかけたい。
メルボヤからゆるく推していますが、いなみさんは本当にブレない。
「日々精進。」「愛と思いやり」
時間や立場が変わっても自分が大事だと思うことを貫き続ける人、本当にすごいし尊敬する。
声が大きい人に合わせておこう、と皆が安全策をとるうちにそれが定着して真実になっていくご時世。
そんな中でも自分を曲げない、いなみさんのMCは目を背けたくなるくらい眩しかった。ぼくには彼女の様な生き方はできないけど、そういう人を応援したい。
あとは、ライブの記憶を書き留めておけて◎。
自分の“好き”を言語化するの、意外と楽しかったりするので。
それでは。最後まで読んで頂きありがとうございました。