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傘は風に飛ばされてしまったのだ。

※妄想です。

夕食のために入った店で、にじレジ3周年記念の歌ってみたの曲が流れていた。
2周年記念の曲から3周年記念の曲に至るまでの1年間、本当に色んなことがあった。

宙に舞う傘が頭をよぎる。
そこはかとなく、3周年記念の動画で感じていた悲しみが零れた。妄想が始まる。

傘は風に飛ばされてしまったのだ。

誰かに降る雨に傘を差したい、それを自分たちの幸せとしたい、という彼らの小さな矜持は、複雑な現実の前にバラバラに砕け散ってしまったように思えた。
彼らには彼らの現実があるのだ。しかし舞台裏は観客に明かされない。
彼らも、大切なものを守りたくても守れない無力さや、それでも生きていくしかない悲しさを抱えながら、必死に胸を張っているのかな、と思った。

それでも、傘を差す彼らが好きだった。自分がずぶ濡れになりながらも傘を差す彼らが好きだったのだ。

彼らにも心があり、生きるべき現実があり、決して観客に伝えられない舞台裏がある。
だから、何も分からないなりに、どうしようもない現実の風が吹いたこと、彼らの傘が、私の希望が吹き飛ばされてしまったことを受け入れようと思った。
そして、それでも彼らが彼らなりに歩き続けていることに感謝しようと思った。

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