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60歳すぎたらやめて幸せになれること『3.家族編』
我々60歳を超えたシニア世代はこれから何を考え、どう生きて行くかについて考えて行くシリーズを作って行こうと思いました。
目指すは、『人生100年時代に、自分らしく生きること』です。
考える事は多いのですが、切り口としては、『やめる・捨てる』です。
さて今回は『家族編』です。
何を『やめる・捨てる』べきなのでしょうか?
①夫の親への連絡は夫にバトンタッチ。
これは耳の痛い話ですね。
妻側の視点といえど、自分の親の面倒を妻に頼り切りにしていた私への罰だと捉えています。
『夫の実家への連絡は嫁の仕事と思って長年私がやってきましたが、それを当然と思われていることに疑問を感じ、親とのコミュニケーションは各自ですることにしました』とおっしゃる方がいます。
また、『固定電話しかなかった頃は、夫が会社に出ている間は、時間的に実家との連絡が難しく、嫁の役目として私がやっていましたが、スマホが普及した今、夫にも積極的に自分の親と連絡を取り合って欲しいし、実の親子なら言いたいことも言い合えるので、わが家はあえてそれぞれの親への連絡はそれぞれで、としています』とおっしゃる方も。
黙って俺に付いて来い的な時代は終わりましたよ、おとうさん!
自戒の意味をたっぷり含んで。分かりました、奥様!
②安眠は大切。夫とは『一緒の部屋で寝ない』
家庭内別居のススメではないことを先に言っておきますね。
夫婦一緒の寝室で、ぐっすり眠れていますか?イライラしたりしませんか?
『60歳をすぎたら夫と妻で寝室を分けることをおすすめします。夫のいびきや歯ぎしりがうるさくて安眠できない、体感温度の差があってエアコンの温度のことでよくけんかするなど、日常的にストレスを抱えるくらいなら、別々に寝た方が健康的です。子供が出て行った後の部屋を自分の個室として使ってみてはいかがでしょうか』というご意見があります。
私は2年前タイ駐在から帰国し、自宅での2週間の隔離期間中は祖母が使っていた居間で寝るようにしました。妻は2階の子供部屋で寝るようになりました。最初はお互い若干の戸惑いを覚えましたが、今ではそれが当たり前になっています。
60歳を過ぎるとお互いに自分の時間を大切にすることが夫婦円満の秘訣だと思いますし、寝る前にお互い別の部屋で好きなチャンネルを見てから寝るのも、私のいびきや寝言も気にせず眠るのは妻のためでもあるし、自分も快適であると考えています。
朝食と夕食は妻と二人で食べてますし、週末は夫婦の会話も弾みます。
快適な環境で、誰にも邪魔されず眠ることができれば、疲れもとれてリフレッシュできますよね。
③夫を変えようとする努力は時間の無駄。
これも夫の立場からは耳の痛い話ですね。
夫がリタイヤして家にいることが増えると、夫婦仲が険悪になるという話はよく聞きます。何もしない、テレビばかり見ている、それなのに文句ばかり言う。『なんとか夫に変わってもらおう』と努力を始める妻もいますが。。。
『無理です!人は自分のことしか変えることができません』とおっしゃるアドバイザーさんのご意見。
『自分の貴重な時間を、夫が変わるために使いたいですか?そんな無駄な努力をするよりは、夫とけんかせずに、和やかに過ごしたほうがいいです。長年の夫婦なら、これ以上かかわるとけんかが始まるということくらいは分かると思うので、夫が不機嫌になったら近寄らないとか、一人で買い物に出かけるとか、面倒にならない過ごし方を見つけましょう』とのご意見。
わが家の場合は、私が妻を怒らせてしまったなあと思った場合は、一旦自分の部屋へ行き、しばしの冷却期間を置きます。
長くてもたいてい翌朝には妻の機嫌が直っていますので。
④失うものが多い、やってはいけない『熟年離婚』
これだけは避けたいと心から思っています。
令和2年の離婚件数は19万3251組で、20年以上同居されているご夫婦は内数で3万8980組です。前年比対比で横ばいなので総数に対する熟年離婚の割合は案外高いといえます。
だからといって、安易に離婚へと突き進むのは考え物です。身軽になりたくて夫を手放した結果、経済的に不安定になり、生活を楽しむどころではなくなってしまうことも。それだけではありません。『時間とエネルギーがもったいない』と、アドバイザーさんのご意見。
『夫に暴力を振るわれている場合は、すぐに離婚すべきですが、そうではないなら、別居するとか、週末だけホテルに泊まるとか、うまくやり過ごす方法を考えたほうがいいのではないでしょうか。元気に生きられる時間には限りがあるのに、離婚の手続きに多くの時間とエネルギーを割いてクタクタになるのはもったいないですよね。』とのご意見。
夫婦のストレス解消法、わが家の妻の場合は、姉妹で温泉行きですかね。
私は船釣りかソロ登山。お互いにストレスが溜まってきたなと思ったら、それぞれが好きなことをしてガス抜きをしましょう!
⑤まさかの同居で地獄を見た。
息子一家との同居を後悔した、というのは77歳の森さん(仮名)です。
定年退職後、息子たちに家を買うので資金を援助して欲しいと言われ、同時に同居を提案されたそう。夫を早くに亡くしていた森さんは快諾。しかし、リタイヤしてようやく得た自由な時間を謳歌しようと、友人と旅行や食事に出かけていたところ、息子の嫁から『出歩いてばかり、孫の面倒も見ない。かわいくないのか』などと嫌味を言われるように。あまりの息苦しさに、結局、アパートを借りて、同居を解消したと言います。
子ども家族との同居は高齢の親にとってメリットもありますが、家事を押し付けられたり、価値観や生活時間が違うために互いにストレスを感じたりと、うまくいかないケースも多いものです。
自分で暮らせるうちは、また、夫婦だけで暮らせるうちは、同居はしないほうが互いのためかもしれません。
わが家の場合も県外で働く長男夫婦がいずれかは地元に帰ってくることも想定していましたが、最初から同居は考えていませんでした。
今住んでいる築100年超の古民家もガタが来ているので、60歳を過ぎた夫婦でコンパクトな中古一戸建てに住み替える決断をしました。
親子関係において、金銭面で互いをあてにする、あてにされるといのは避けた方がいいですよね。
⑥無理して『孫の子守り』で寝たきりに。
祖父母にとって孫はかわいいもの、といいますが、かわいい存在であることと、孫の子守りをしたいかどうかは別問題です。
子どもを預かるというのは、大きな責任が伴います。乳幼児なら誤飲をさせてはいけない、怪我をさせてはいけない、部屋にある危険なものを片付けなくてはいけない、など気を遣うことが多くあります。
おまけに、自分の自由な時間も奪われます。
松本さん(仮名)の高齢の母の知人は、たびたび孫の面倒を見ていましたが、元気に走り回る孫と遊んでいるときに転倒して腰を痛めてしまい、長期間の入院を余儀なくされたと言います。
孫の世話をするのが心から楽しいという人は引き受ければよいですが、苦に感じていたり、体力に自信がない場合には、無理に引き受けることはありません。
うちの場合は県外にいる初孫はまだ2歳ですが、最近は家じゅうを走り回っているようです。私の妻は、今度いつ孫に会えるかなと心待ちにしているようですが、これから益々大きくなる孫の相手として体力面でどうなのかという考えは必要かなと思いました。
そりゃ孫は可愛いですよ。でも実際に子守りをすることには注意が必要だと教えられました。
⑦『子ども、孫、親戚』一番難しい距離の取り方
渡る世間は鬼ばかりなどのホームコメディー全盛期が懐かしい世代ですが、親や子、孫に振り回されつつもにぎやかで愉快なファミリーなどはドラマなら面白いですが、実生活では面倒なものです。
距離を置きたい、関わりたくない、という場合、どうすればよいのでしょうか?
ある女性の例ですが、『義母に頻繁に顔を見せに来てと言われるのが苦痛だという女性に、NOと言いましょうとアドバイザーさんがアドバイスされたそうです。すぐにはできませんでしたが、あるとき、断ることができたと報告があったそうです。その方は、NOを言うのは悪い事だと思っていたのですが、一度言えたことで自信がつき、言ってもいいんだ、という風に考え方を転換することができました』
子、孫、親戚についても、同じことがいえます。イヤイヤ会いに行ったり世話をしていると、その気持ちが相手にも伝わるので、感謝もされず、嫌味を言われ、ぎくしゃくします。そんな地獄を作り出しているのは、実は自分なのです。
身内と距離を置きたければ、とにかくNOと言うこと。次第に相手も接して来なくなります。自分の時間を大切に使いましょう。
⑧親の法事はやらないで、そっと故人を偲ぶ。
年齢を重ねるにつれて、親戚が集まるのは法事だけ、という状況になります。
普段から交流がないと、集まったところで気を遣い合うばかりですし、お酒の勢いも手伝って相続や墓のことでもめ始める、何ていうことも起こりかねません。
法事は必ずやらなければならないものでもないので、そんな状態ならやめてしまいましょう。亡くなった父母を偲ぶ気持ちがあれば、形式にこだわらなくてもよいのです。自分だけ、夫婦だけ、あるいは交流のあった親戚だけを招いて、食事をしながら思う出話に花を咲かせることでも供養になります。
わが家の場合は、祖父の時代からお世話になっているお寺さんが高齢となり、数年前から家の仏壇にお参りに来られなくなり、その状態が続いています。母の意向もあり、ご近所のお寺さんに月一のお参りをお願いするようになりましたが、このご時世ですので、お参りは遠慮し、お布施だけを届けるようなスタイルになっています。実はこれにも何か違和感を感じているので、住み替えを機に更に簡素化したいと考えています。
故人を偲ぶ気持ちがあれば、形式にとらわれなくてもいいと思います。
さて今回の話をまとめると、60歳になって『やめる・捨てる』ものは、
①夫の親への連絡は夫にバトンタッチ。
②安眠は大切。夫とは『一緒の部屋で寝ない』
③夫を変えようとする努力は時間の無駄。
④失うものが多い、やってはいけない『熟年離婚』
⑤まさかの同居で地獄を見た。
⑥無理して『孫の子守り』で寝たきりに。
⑦『子ども、孫、親戚』一番難しい距離の取り方
⑧親の法事はやらないで、そっと故人を偲ぶ。
一つでも思い当たることがあれば、勇気をもって手放して下さい。
さて次回は、4.お金編です。
お楽しみに!
このシリーズを進めるにあたり、参考にさせてもらった雑誌を紹介します。
『60歳すぎたらやめて幸せになれる100のこと』
宝島社 2022年1月8日 第3刷発行 です。
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