【解答例つき】小論文の論理的な書き方シリーズ②「グローバル化について」
総合型選抜小論文でよく出題されるテーマであるグローバル化についてのトピックを慶應SFCが重視する問題発掘、問題認識、問題解決の3つのステップに従って構築します。構造を整えた文章の構築は、何度も練習をすれば自然に身につきます。是非、参考にしてみてください。
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「グローバル化のメリットとデメリット」
1. 問題発掘:
まずは、グローバル化という現象を取り上げ、それが現代社会においてなぜ重要なのかを簡潔に紹介します。
世界中の国々が経済的、文化的、技術的に繋がってきたことにより、グローバル化が進行中である。
このグローバル化の進行は、多くの国々や企業、個人に影響を及ぼしている。
2. 問題認識:
次に、グローバル化のメリットとデメリットを具体的に挙げ、それぞれの影響を詳細に解説します。
2.1 メリット:
経済成長: 国際的な取引や投資の増加により、多くの国々の経済成長が促進されている。
技術の共有: 一国の技術や知識が他国と共有されることにより、技術革新が進展しやすくなっている。
文化の交流: 異なる文化や価値観の人々との交流が増え、新しい考え方や視点を取り入れることができる。
2.2 デメリット:
雇用の不安定化: 国際的な競争の激化により、一部の地域や産業の雇用が不安定になる場合がある。
環境問題: 大量生産や大量消費の結果、環境の破壊や資源の乱用が進行している。
文化の均一化: グローバルな文化が広まる一方で、地域独自の文化や伝統が失われる恐れがある。
3. 問題解決:
最後に、上記のデメリットを軽減または解消するための提案や解決策を考えます。
持続可能な生産・消費: 環境や資源を考慮した持続可能な生産・消費の推進。
地域文化の保護: 地域文化や伝統を守るための取り組みや教育の推進。
適切な規制: 国際的な競争による雇用の不安定化を防ぐための適切な政策や規制の導入。
アイちゃんの解答(データ分析技術による出力)
タイトル:
「グローバル化のメリットとデメリット」
21世紀の特徴的なトピックとして台頭しているグローバル化は、国々が経済的、文化的、技術的に密接に連携する現象である。この現象は多岐にわたる影響をもたらしているが、それには明らかなメリットとデメリットがある。
グローバル化の最も顕著なメリットとして、経済成長が挙げられる。2019年の統計データによれば、グローバルな取引の増加により、多くの新興国の平均GDP成長率は4%を超えた。この経済の繁栄は、新しい市場へのアクセスや国際的な投資の増加によって促進されている。また、国際的な技術の共有により、各国での技術革新が進展している。さらに、異なる文化の交流は、国際的な理解や共感を深める機会を提供している。
一方で、グローバル化のデメリットも無視できない。特定の地域や産業の経済が不安定化するリスクが増しており、環境破壊の加速や文化の均一化といった問題が浮上している。これらの課題に伝統的に提案されてきた対処法、例えば持続可能な生産・消費の推進や地域文化の保護などは、実効性を持つものの、さらに斬新な方法も求められる時代である。
新しい改善策として、3つの提案考えてみる。1つ目は、デジタルツーリズムを導入することで、環境負荷を軽減しつつ異文化体験を実現する。これはVR技術を活用し、実際の旅行による環境への影響を最小限に抑える方法である。2つ目は、地域ブランディングを強化し、地域固有の文化や商品を世界に発信することで、均一化の進行を阻止しつつ、経済的メリットを享受する方法である。最後に、国際共同プロジェクトを設立し、異なる国々が共同で環境や雇用の問題に取り組むことを提案する。
結論として、グローバル化の進行は多くの課題をもたらすが、その課題への対応は斬新な方法で行うことが求められる。これらの新しい方法を採用することで、グローバル化のメリットを最大限に享受し、デメリットを最小限に抑えることが可能となると思う。
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データ分析の手法技術で文全体の構造を分析し改善策をアドバイスします。客観的な判断で、あなたの小論文を添削します。
小論文添削による改善アドバイス
アメリカの教育現場で採用されているACE Writing Method(小論文を評価するためのガイドライン)に従い、データ分析技術を用いて判定します。
🚫問題箇所
✅改善箇所(アドバイス)
【Answer 主張 】
☝️主張はっきり度 → 85%☝️
🚫「21世紀の特徴的なトピックとして台頭しているグローバル化は、国々が経済的、文化的、技術的に密接に連携する現象である。」は、主張というより定義の部分として扱われるべきです。
✅この部分を短縮し、主張「グローバル化には明らかなメリットとデメリットがある」を前面に出す。
【Citation 根拠】
☝️具体例充実度 → 90%☝️
🚫特に指摘する箇所はありません。
✅具体的な統計データや新たな改善策を列挙する形で十分に根拠が示されています。
☝️証拠充実度 → 75%☝️
🚫具体的なデータや研究をさらに引用することで、主張の裏付けを強化できる。
✅例: 「環境破壊の加速や文化の均一化」の具体的な統計や研究を引用。
【Explanation】
☝️証拠に基づく解説: 80%☝️
🚫グローバル化のデメリット部分についての具体的な解説や証拠が少ない。
✅「環境破壊の加速」や「文化の均一化」についての詳しい説明や例を挙げる。
☝️説明の論理性: 85%☝️
🚫特に指摘する箇所はありません。
✅メリット、デメリット、改善策という流れで論理的に整理されている。
【全体のバランス】
💡文章の流れ💡
主張、メリット、デメリットと改善策の順で整然としている。但し、デメリットの部分が若干短い。
💡文体の統一💡
一貫してフォーマルな文体が使用されている。
💡語彙の選択💡
多様な語彙が使用されており、読者の理解を助ける。
💡誤字脱字💡
特に誤字脱字は見受けられない。
【採点配分】
➡️主張: 21/25点
➡️根拠: 27/30点
➡️説明: 20/25点
➡️全体のバランス: 16/20点
🌟合計: 84/100点🌟
【💡改善アドバイス💡】
グローバル化の定義と主張の部分をもう少し明確にする。
デメリットの部分について、さらに具体的な証拠や解説を加える。
グローバル化の進行やデメリット、改善策に関する論述のバランスを見直す。
➡️ 得点: 84点
➡️ 判定: B判定
文の組み立て構成分析
問題発掘、問題認識、問題解決に沿って構成されているかを分析します。
問題発掘:
グローバル化が21世紀の特徴的なトピックであると述べ、国々が経済的、文化的、技術的に密接に連携する現象であると定義しています。
この部分は問題発掘としては簡潔ですが、読者にグローバル化の重要性を理解させる基盤を築いています。
問題認識:
グローバル化には明らかなメリットとデメリットがあると明示し、それぞれの点について詳細に説明しています。
経済成長、技術の共有、文化交流などのメリットや、経済の不安定化、環境破壊、文化の均一化などのデメリットを述べています。
この部分は問題認識として十分に機能しており、グローバル化の両面性を明らかにしています。
問題解決:
新たな改善策として3つの提案(デジタルツーリズム、地域ブランディング、国際共同プロジェクト)を示しています。
これらの提案は、上記で挙げられたデメリットを軽減する目的で考案されていると理解できます。
この部分は問題解決として具体的で効果的な内容を提供しています。
総じて、この小論文は「問題発掘」「問題認識」「問題解決」の3つの要素をしっかりと含んでいます。特に問題認識と問題解決の部分が強調され、グローバル化の課題とそれに対する実用的な提案を明確に提示しています。
総評
小論文を書く前に必要なのがリサーチです。なぜそう思うのか?は、感情で訴えるのではなく、根拠(データや情報)を提示することで説得力が大幅に向上します。組み立て方を模範しながら、自分らしい小論文を書いてみましょう。
得点は、データ分析技術を用いた手法で判定客観的に判定しています。この得点は、合否を決めるものではありませんので参考程度にしてください。判定は、Aが90点以上、Bが80点以上、Cが79点以下という判定基準として出力させています。
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