ミステリと言う勿れ、その他
おもしろいマンガ、アニメを見つけました。
私が高校の時かな?めちゃくちゃ好きだった「BASARA」や「7SEEDS」を描いていた田村由美さんの最新作「ミステリと言う勿れ」
まず設定自体が変わっています。
カレーが大好き(自分で作る)、友達、彼女ナシ、でも毎日楽しく、いや普通に穏やかに暮らしている久能 整(くのう ととのう)が、ある日突然事件に巻き込まれて…という話なんですが、ひとつひとつのエピソードが何人かの人達がたまたま出会う閉鎖空間で進行していきます。何となく、部屋の中だけで繰り広げられる舞台みたいな感じです。場面転換があまりありません。
整は豊富な知識と論理的な思考からその場で起こる謎を解決していきます。それは時には人を感情的にさせます。言われたくない、でも自分では気付いている痛いところを突かれるからです。ただ、反対にそれが人を救うこともあります。
この先ネタバレありです。
例えば、たまに私も悩む「何故人を殺してはいけないのか?」はっきりとこうだから、と答えるのは何故か難しいです。整はこう答えます。
「いけなくはないんですよ」
「秩序のある安定した社会を作るために便宜上そうなってるだけです」
かなり驚きました。でも、驚いている理由が自分で説明できない。読み進みます。
「今はダメということになっているが、一たび戦時下にとなればいきなりOKになる。そんな二枚舌で語られるような適当な話なんですよ。」
いや、確かにそうだ…
倫理や道徳で語らずでこの問いに答えを出す整。もちろんそれが正しいか間違いかは分からないけれど、驚きました。事実はひとつだけれど、真実は人の数だけあるので 自分がそういう国に行くしか答えは出ないのかもしれない。トロッコ問題もそうですね。
暴走トロッコがいて、そのままだとその先で5人を轢いてしまう。ただ、「私」はレールのレバーを切り替えることができる。ただ、切り替えるとその先では1人を轢いてしまう。どうするか?という問題です。これも難しい。5人が助かるなら1人を犠牲にしても良いのか?後から何か言われたら嫌だから放っておくか?
私だったら怖くて放っておくかもしれない。でも、それだと最低1人は救えた命が1人も救えない。
仕事柄ですが、出来たら良いなあと思ったものがありました。
オランダある認知症の方の施設は、ひとつの「村」のようになっているんだそうです。危険な踏切や道路も無い。職員があちこちにいるから、誰かが必ず見ている。いくらでも徘徊して良いんです。
日本はそんなのは閉鎖的だ、と言いつつ(病院や屋内の施設の方がよっぽど閉鎖的だと思いますが)徘徊しないよう抑えようとします、これはその逆です。不思議と、徘徊が減るそうです。
そんな考えさせられる難題が次々出てくるので、読むのに時間がかかるし集中力がいるし、疲れます(笑)
ですが、なるほど!とか、自分だったら…とか考えるのはすごくおもしろいので、是非オススメします。
しかし、BASARAの時とはずいぶん絵のタッチが変わっていてびっくりしました…
田村由美さんが使う言葉って、すごく刺さるんです。自分の思考がブレてしまうくらい、説得力がある。とてつもなく論理的でもあり、でも感情も入っている。すごく人間らしいです。
最近では進撃の巨人以来、マンガにハマりました。
これ、そのうちドラマ化しそうだなあ。
そういえば、バージンロードは何故娘に1番手をかけただろう母親が置き去りなのか、という話もありました。
由来はあるんですが、確かに!
あと、グルメ系。
孤独のグルメとか食べ歩きものが流行ってますが、今期ドラマ化されてる「きのう何食べた?」、「ダンジョン飯」、ライトノベルの「異世界居酒屋のぶ」もおもしろいです。
特に「異世界居酒屋のぶ」は、普通の居酒屋の入り口が異世界(ドイツっぽい?」と繋がっていて、ごくごく普通の料理に異世界の人達が感動する、という話なんですが、何故異世界と繋がっているのかとか、裏口は普通の世界なのかとか、他の普通の世界の人は裏口から入って来ないのかなどは一切何の説明も無く物語が進んでいくところがおもしろいですね(^^; 異世界の方々、ビールを飲んで「なんだこれはぁぁぁ!!」と感動したり。一般的な料理しか出てこないので、改めていわゆる「凝ってない料理」が食べたくなります。
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