気配。
若かりし頃、占いを教えてもらった先生に、あんたまーったく霊感ないねぇ〜って笑われていた私ですが。
怪談ではよく出てくる「気配を感じる」とか、「嫌な感じがする」とか、実際に経験してみないと、言葉ではどんな感じか説明が難しい。
なんとなく気配を感じて振り向いたら誰かいた、とかは誰でもあると思うのだけど。
まだ子供の頃。
実家のソファで横になっていて急に背中に気配を感じたことがある。
私以外家には誰もいなくて背もたれに顔を向けて寝ていた。
それはそれは見事な気配。 ……いる! としか言いようがない、はっきりわかる、鳥肌と冷や汗すごい。
あれが気配というものかと初めてわかった。
まぁ怖すぎて動けなくていつのまにか寝てていつのまにか親が帰ってきてたわ。
なんなんだろうなあーいうのって。
なんとなく嫌な感じのする場所というのも、感じたことがある人の方が多いのかもしれないが、私は全くそういうのわからずに生きてきて、でもそれがはっきりとわかった時があった。
その場所が面白くてさぁ。
新宿駅東口改札前なんだよね。
確か休日の夕方頃だったと思う。友人と歩いていて、さて帰るかと改札近くに来た途端、それはそれは見事な空間の気持ち悪さ。もう1秒たりともここにいたくないというあの感じ。生理的に受け付けない人とかに触られたら体が拒否するじゃん、それを全身で感じるような。
一緒にいた友人は何も感じないと言うし、周りには普通にいつも通り大勢の人が行き交っている。
でも帰りたかったんで、急いで改札抜けてホーム向かったら嫌な感じはどんどん薄れてなくなった。
数え切れないくらい通ったことがある場所なのにこんなことは初めてで興味深かった。
何かいたのかなぁ。
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