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帝劇と私 ② 〜初出演 エニシング・ゴーズ〜 その1

New Yorkに戻っても自分はダンススタジオから学生ビザをもらっている身で
そのスタジオには歌のレッスンなどは無く。
(そもそも英語が喋れないから歌のレッスンは出来なかったと思いますが…)

仕方ないから当時奇跡的にやっていた日本人が店員をやっているカラオケ店に行って自己流で歌を練習する日々。
(New Yorkに行ってひとりカラオケに通う日本人という人は当時なかなかいなかったから、かなり不思議な目で見られていたと思う。)

そんな中ネットで『東宝ミュージカルアカデミー1期生募集』の記事を見つける。
『モーツァルト!』などの作品に出たい!と思っていた自分は『これだ!』
と思うも、1期生の受験日は残念ながらまだNewYork留学期間。
焦らず帰国してから翌年の2期生のオーディションを受ける事にする。

そのオーディションの一次審査会場が『帝劇』だったのである!
(地下4階か地下6階のスタジオだったはず)

ここが帝劇の稽古場かぁー
とドキドキワクワクした記憶ははっきりと覚えている。

一次審査も二次審査も確か『レ・ミゼラブル』の『カフェソング』
が課題曲だった気が。
今思えばろくにボイトレにも通った事がない、声楽とか一才知らない状態でかなり酷い歌だったと思うが、合格させてくださった先生方には感謝しかない。
(その時審査していただいたのが今帝劇コンサートにてお世話になっている
演出家の山田和也さん。…え、オーディションはもう18年前!?)

そして1年間のアカデミー生活を終え
(アカデミーの話はまた別で出来ればと思っています)
晴れて卒業!

東宝ミュージカルアカデミーを卒業したのだから東宝の作品に出演できる!
…と都合よくいくわけではなく…。

大きなミュージカルのオーディションを受けるもなかなか受からない。
レ・ミゼ○ブルとか、ミス・サイゴ○とか、○銃士とか、パイレ○ト・クイーンとか、○ンス・オブ・ヴァンパイアとか、ジキル○ハイドとか、ラ・カージュ・○・フォールとか、○ー&マイガールとかに落ちる)

しかし同期である東宝ミュージカルアカデミー2期生の男子は超優秀で
卒業して2~3年で自分以外の男子5名全員が東宝の作品に出演が決まる。

焦る中、卒業して5年。
ようやく受かったオーディションが『エニシング・ゴーズ』だった。

それはそれは嬉しかった!

でも稽古に参加してからも茨の道は続くのであった…。


続く

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