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【技術】どうやって本物を区別しているの?NFTの簡単な技術のお話 #NFTの歩き方2

こんにちは、雨弓です。NFTの歩き方第2回、今回はNFTがどういった技術なのかという点を、仮想通貨やブロックチェーンのことを全くわからないという方向けに解説していきます。

「NFTの歩き方」目次


0.【序章】デジタル空間におけるNFTという革命

1.【FTとの違い】そもそもNFTってなに?

2.【技術】NFTってどうやって本物を区別しているの?NFTの簡単な技術のお話

3.【活用事例】アート、トレカ、ゲーム、権利など様々な使い方!

4.【アート】デジタル空間で絵や動画や音声が価値を持つ!

5.【トレカ】思わず集めたくなる仕組みと体験!

6.【ゲーム】育てて交換、対戦!遊びながら儲かることも?

7.【その他】思い出に、記念に、自慢用に!歴史の1ページを記録して保有!

8.【法律】実はかなり複雑でまだまだ未整備な法体制や権利関係!

9.【税金】どんな扱いになるのか、知らないと怖い税制! (一般的な認識)


NFT自体は2021年になってからはやってきた言葉・概念ではありますが、実は歴史自体は2017年頃から既に現在の技術の規格がありました。

NFTを説明するためにはイーサリアムを理解する必要があり、そのためにはブロックチェーンを理解する必要があり、そのためにはビットコインを理解する必要があるのですがそれを遡っていくと結構それだけで体力を使ってしまうので今回は最低限の部分だけ説明します。

まず2009年、ビットコインの誕生により、中央的な管理者なしにデジタルなデータ(通貨)を個々人が保有することができるようになりました。さらに2015年に誕生したイーサリアムにより、より柔軟により広範囲なデータを扱えるようになり、2017年にはERC721(専門用語なので特別に覚えなくても大丈夫です)という規格が誕生し、イーサリアムのネットワーク上で唯一無二なユニークなデータを発行することができるようになりました。この唯一無二なデータというのがNFTです。

このERC721という規格を使える様々なプラットフォームを活用することで、今は誰でも簡単にNFTを作ることができます。現在イーサリアム以外でも作ることができますが、一番有名でわかりやすいのがイーサリアムというブロックチェーンです。

(なお、なぜERC721だと唯一無二なのか、相手の持っているNFT自体のデータが本物かどうかかなぜわかるのか...ということはむずかしいので今回解説しません)

イーサリアムは、誰でもネットワークの利用料を支払うことでイーサリアムの仕組みを使ったシステムやアプリを使うことができます。イーサリアムというネットワーク(システムやアプリ)を使うためには仮想通貨ETHが必要です。これは日本の取引所などで買うことができます。仮想通貨ETHは簡単にいうとNFTを作るための材料であり、手間賃です。

上の図ではNFTを作るためのサービス(プラットフォーム)としてOpenSea(オープンシー), Rarible(ラリブル), nanakusa(ナナクサ)などを利用することで、各プラットフォームに対して仮想通貨ETHを使ってイーサリアムのネットワーク利用料とプラットフォーム利用料を支払うことでそれぞれのプラットフォームを利用できます。


さて、このように仮想通貨ETHさえあれば簡単にNFTが作れます。実際に仮想通貨ETHを購入したり、保管や管理するために必要なウォレットと呼ばれる仮想通貨専用の財布のようなアプリを準備する必要があるためそれは少し面倒なのですが、そこまで準備さえしてしまえばあとは非常に簡単です。

例えば私はチョコファクトリーというプラットフォームで、Maticという仮想通貨を使ってNFTを作りましたが、画像を入れてボタンをポチポチするだけです。

誰でも簡単にNFTが作れるサービス:Chocofactory

また、実際に私の保有しているNFTはこのように見えます。

他にも『SUSHI TOP SHOT』という熟練の寿司職人の包丁捌きをNFT化した寿司のNFTなども以下のリンクから見ることができます。

雨弓の寿司コレクション:トロ

ここで気をつけたいのはこのNFTは間違いなく「本物」なのですが、これはこの画像や動画データを持っている人なら誰でも作れてしまうという点です。例えば先ほどのリンクから画像や動画をスクリーンショットしたりダウンロードして、上記のどこかのプラットフォームからNFTを作ろうとすると普通に作れてしまいます。そうすると先ほどの画像や動画のNFTが世界に2つや3つできてしまいます。

つまりNFTとはユニークであり世界に1つだけのデータを作り出すことができますが、それは誰がどんな対象にしても作ることができるということです。

ネットで適当に検索して拾ってきた画像だろうが、TwitterやInstagramやTikTokで拾ってきた画像や動画だろうが誰でも、今この瞬間にあなたでもNFTを作ることができてしまいます。


だからこそ、「NFTだから世界で1つだけ!価値がある!」と盲信するのではなく、そのNFTは「誰」が「いつ」、「どうやって」発行したのかをチェックすることが重要です。特に「誰」は非常に重要で、本来のクリエイターや所有者、公式の法人(IP)などがNFTを作らないと全く意味がありません。また、コピーや閲覧がいくらでもできるデータだからこそNFTはその背景にあるストーリーに価値があることが多いです。

NFTが黎明期である今は「NFTだから」価値がついてしまうことが往々にして少なくありません。確かにNFTの誕生により今まで価値化しづらかったようなモノまで唯一無二のデータとして扱えるようになり、そこに需要があれば値段がつくようになってきました。

世界中の誰にでも自分の作品を売れる、本物を届けれるようになったことは非常に喜ばしいことですが、まだまだ不安定な技術だからこそ「儲かるから」という理由だけであれば闇雲に触らないことを推奨しています。

というわけで今回はNFTの技術について説明しました。次回はNFTの使用事例について、ざっくりとした大きなジャンルに分けてお話ししようと思います。それでは!

監修:なんでもトークンさん

※本記事内の図や表現はご自由にお使いいただいて構いません。
※この記事は2021年6月に執筆したものです。


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