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異動初日 2024.4
24年4月。
異動後の出勤初日を迎えた。
朝は8時半出勤である。職場は遠くなる。
通勤には今まで以上に時間がかかる。そんなこと、自分にはわかっていたことだったが、結果遅刻した。
失態を犯した時にどのような振る舞いができるか。失態、それはすなわち評価につながる。しかしながら、38歳の家庭持ちなのに遅刻の1回くらいでうろたえてはいけない。異動初日に遅刻するのってどうなの?と思い込んで、頑固になってはいけない。
朝、乗ろうとした電車に乗り過ごした。その結果、8時半出勤なのに8時過ぎの電車に乗った。乗り過ごしても大丈夫、と思って動いていたが、実際に乗り過ごした時、その時に「これは・・・遅刻では?」と感じ取った。
間に合わない。そうとう、乗り換えの接続がうまくいけばワンチャン間に合うかもしれない。走って急げば間に合うかもしれない。
その発想に囚われそうになった自分もいた。
要は「ミスを隠蔽できるのでは?」と考える発想だ。今までそれでなんとかなったこともあって、今回もその考えはすぐさま出てきた。
しかし。それで間に合えばいいのかもしれないが、間に合わなければどうなる?
そういう考えもすぐに出てきた。
最悪のケースも考えておこう。思考はめぐる。
まず個人的な損失を考える。
異動初日に遅刻するんだぁと思われる。
「遅刻する人なんだ」と信用を失う
給料にも響く(5分遅刻したら・・・?と逆算で考えたらそんなでもなかった)
申し訳ない気持ちで働くことになりそう
自分を責めそう
まず給料にどれくらい響くかを考えた。
月の給料から1日あたりの日給を算出し、日給から時給を紐解く。
そうすると、5分遅刻したら00円と考えられるようになった。
00円は我が家にとって死活問題ではあり、嫁さんに伝えたら翌月のお小遣いに響くのは明白だ。
逆に言うと、お小遣いに響くまで、とも考えられた。
異動初日に遅刻する人なんだ、と思われることも考えた。
そう思われることのデメリットってなんだ・・・?
まぁ、いいか。
となった。
そうだよ、遅刻する人だよ。
申し訳なく思うことについても考える。
現状は5分程度の遅刻になるかどうかだ。大した遅刻ではない。
業務への影響も、大きくないだろうと考えられる。
逆に業務への影響が多いなら事前に伝えておくべきだろとも思うし。
だから、申し訳なく思う必要もない。(知らんけど)
最後に、自分を責めそうと思うことについて。
これは非常に厄介だと思われた。
「あー、やっぱり自分はダメな人間なんだ」
「初日なのに遅刻するくらいダメなんだ」
「ダメな人間だと周りにバレてしまうんだ」
よくない。そんなマインドで勤務初日を過ごすのは会社にとっても、自分にとっても、利用者にとっても、誰にとってもよくない。
だから、自分を責めるのは避けなければならない。
むしろ、自分を責めるのを避けられるのであれば、開き直りも辞さない。
そんな覚悟も求められると思われた。
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よし、開き直って、すがすがしく出勤しよう。遅刻して出勤しよう。
時刻は8時15分。出勤時刻まであと15分。
案外接続がうまくいき、もしかしたらギリギリ間に合うかもしれない。
そんな感じになっていた。
そして職場についた。時刻は8時30分。
職場の上長から「間に合ったね!」と言われた。間に合ったらしい。
そんなこんな。