堀内重人氏による名誉毀損事件裁判の報告 5

大穂耕一郎氏がFacebookで14回にわたり述べた名誉毀損事件裁判について、Railway Blog、noteに転載をいたします。御一読いただきますと幸いです。
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堀内氏による原告への名誉毀損行為は、すでに書いたように、大きく2つに分けられます。一つは、フェイスブックの堀内氏自身のタイムラインと、自身が主宰する「寝台夜行列車の復活に向けた提言」グループへの投稿であり、もう一つは、原告の勤務先の大学および本人への、差出人を詐称した「怪文書」です。
 
<争点>
判決に書かれている争点は、次の通り。
 
(1) 本件記事(FB投稿)につき名誉毀損または名誉感情侵害による不法行為が成立するか。
 
(2) 本件大学あて投書につき名誉毀損、名誉感情侵害または業務妨害による不法行為が成立するか。
 
(3) 本件原告あて投書につき名誉感情侵害または脅迫による不法行為が成立するか。
 
(4) 損害の有無及び額。
 
(5) 消滅時効の成否。
 
(6) 本件記事の削除の必要性
 
(7) 謝罪文掲載の必要性。
 
まず、(1)について、判決から重要部分を抜き書きします。
 
被告は…(略)…「某国立大学の准教授」や「札沼線沿線にある国立大学の准教授」などと記載し、…(略)…「H教育大の准教授のT」、…(略)…などと記載し、内容的にも同内容や類似内容の投稿を繰り返して、かかる投稿を見た一般の識者において、全体として本件記事が原告のことを記載したものであることが分るようにしている。 (抜き書きここまで)
 
また、堀内氏のFB投稿が原告の社会的地位を低下させるものかどうかの判断について、判決は、社会的地位を低下させる記述がたくさんあることを指摘しています。

さらに判決は、人物に「特定の印象を与えることにより社会的評価が低下することはあり得、この社会的評価は名誉として法的保護の対象となるから、被告の主張は採用できない」としています。
 
次に、堀内氏の投稿の閲覧が「FB友達」限定されていることについて、判決は次のように言っています。ここは、原告の弁護士によると、重要なポイントだそうです。
 
以下、判決文。
 
「本件アカウント及び本件グループ(注・「寝台夜行列車の復活に向けた提言」)は、いずれも閲覧可能者が限定されており、不特定者が本件低下記事を直接閲覧することができるとはいえないが、本件アカウントの投稿を直接閲覧することができる者は1000人以上、本件グループの投稿を直接閲覧できる者は500人以上と、いずれも多数であるうえに、これらの投稿を直接閲覧したものがその内容を転載するなどして不特定多数者に伝播する可能性も十分に認められることに照らせば、本件アカウント及び本件グループの閲覧可能者が限定されていることは、社会的評価の低下を妨げるものではない。」(判決文抜き書き終わり)
 
つまり、FB友達限定の投稿であっても、不特定多数に拡散する可能性があり、その結果、社会的評価を低下させる可能性があると言っているわけです。この判断の意義は大きいと、原告側弁護士は話していました。
 
写真(備考参照)は2020年2月の堀内氏のFB投稿。この投稿に対して、何人もの人が事実と信じて原告の悪口を書き込んでいます。
 
☆備考

スクリーンショット1
 
スクリーンショット2
 
スクリーンショット3
 
※記事のオリジナルは、こちらを御覧ください

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