
紅の喫茶店経営計画!
「紅嬢はたしか昔、人間のみなさま向けのレストランを経営されてらしたのですね?」
「『がたんごとん亭』だね。経営じゃなくれ雇われ店長みたいな立場だったけど――」
正直、ヤな思い出もめちゃくちゃたくさんある話。
けど、汽子っちにはそんなこと関係ないし……それに。
「――ぼくなりに、上手く回せてたと思うよ。
がんばってたし、人気もあった。楽しいこともたくさんあったしね」
閉店めちゃくちゃ惜しんでもらえたし、同時にお祝いもしてもらえた。
キハ101が、お店から再び列車に戻れる――
それをずーっとぼく……ううん、ぼくたち姉妹が望み続けていることを、常連さんたち、ちゃーんとわかってくれてたから。
「でしたら、ね? いつか未来に。その素敵な経験を活用して」
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