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3分で読めるレイルロオドのお話「れいなの知ってるジェネリック」&WEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』第18話シーン2ネーム&字コンテ
こんばんわ。
本日は、先日掲載いたしました第18話「ジェネリック・レイルロオド」のシーン1のネーム
に続きまして、シーン2のネームを掲載いたしました。
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オリヴィが出てくるとぐいぐい動くので、画面の主役となり。
その点では凪と非常に似たキャラクターなのでございますけれど。
しかし凪とオリヴィが似てるかというと、トータル全然似ていないので、「キャラクター性」というものは非常に多面的であり。
1面だけを切り取ってみても、まったく伝わらないものなのだなぁ、と感じます。
登場するすべてのキャラクター――
少なくともヒロインたちの魅力の多面性。
それぞれキラキラ輝かせてあげられるよう、ひたすら精進努力を重ねなければ――でございますね。
そんなこんなで今回のネームでは「ジェネリック・レイルロオド」と「マスター・レイルロオド」の違いを説明いたしました。
レヱル・ロマネスクの舞台は日ノ本なので、どうしてもマスター・レイルロオドが多くなってきてしまいますが。
いつかチャンスがあれば、オリヴィ以外のジェネリック機も書けたらいいなと思います。
と、いうことで今回の短いお話は「ジェネリック」をテーマにしてみたいと思います。
登場するレイルロオドは――悩むのですけど、れいなとしてみましょう。
タイトルは「れいなの知ってるジェネリック」
どなたにも無料でお読みいただけるお話となりますので、よろしければどうぞご笑覧いただけますと幸いです。
■れいな■
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出身は硬上鉱山鉄道。
現所属は御一夜鉄道の、キハ07s専用レイルロオド。
オリヴィの「構えなさ」に、おおいに感心している。
■「れいなの知ってるジェネリック」■
(あらすじ)
オリヴィの凄さをポーレットに力説するれいな。
ふたり仲良く話すうち、
れいなはオリヴィの凄さの理由に納得します。
///
「オリヴィさん、ほんっとすごいんですよぉ」
れいなのお目々がキラキラしてる。
よっぽど感動したんだなぁ。
「そうね。私もあの保線知識と保線技術の高さには感動しちゃった」
「そこもですけど、そこよりもーっとすごいんですぅ!」
「もっとって……ええと――どの辺が?」
「オリヴィさん、ぜんっぜんかまえないんですよぉ。誰が相手でも、ほんとに全然」
「構えない」
言われても、けどピンとこない。
ハチロクちゃんとかは、たしかに、うん――
人見知りっていうか、特に初対面の相手には構えちゃうタイプなのかなって思うけど……
「それはれいなも一緒でしょ?」
「れいなは構えちゃってますよぉ?
そういうのしないようにーっては思ってるんですけどぉ」
「そうなの?」
「例えば――たとえば、ニイロクさんとはじめて会ったときだとか」
「ああ――」
確かに、うん。
れいなはいっつもとまったくおんなじふんわりにこにこだったけど――
そのふんわりとにこにこでやさしくやさしくやさしく構えてた。
(絶対にニイロクちゃんを傷つけない)
って思いがひしひし伝わってきた。
「けど……そういう意味での構えって必要――
っていうか、むしろそれができないのって無神経っていう感じな気がする」
「けどけど、オリヴィさんは違うんですよ!
構えないけど、無神経でもないんですぅ」
「あ……」
言われると、たしかにそうかも。
なんていえばいいのかな……んー
「向かい合うんじゃなくって、自然と隣りにいる感じ?」
「ですです! そうなんですよぉ。
『なかよくしましょうねぇ』じゃなくて『仲良しだよね?』なんです、オリヴィさんは」
「あーーーー」
警戒させない……警戒しない?
とにかく、うん。言われてみたら理解できる。
オリヴィちゃんは、構えない。
構える必要を感じるほどの壁を最初からつくらない。
「……結構それってすごいことな気が……
ジェネリック・レイルロオドの特性? なのかなぁ」
呟けば、はっとれいなが目を上げる。
「ジェネリック・レイルロオドのこともちろんれいなもしってますけど」
「うん」
「ジェネリックって、だから――『誰とでも仲良くなれる』っていう意味なんですかぁ?」
「あー、ええと、わたしも詠語は専門じゃないけど。
そこはちょっと、違うかな」
「ちがうんですかぁ」
「ジェネリックって、一般的な、とか汎用的な、とかそういう意味なの」
「いっぱんてき?」
あんまりピンと来てないみたいだから、具体例をあげて説明してみる。
「例えば、最近よく聞くジェネリック医薬品。
これは先発医薬品――最初に開発・承認・発売された、特許権のある新薬――オリジナルな医薬品に対するものになるの」
「 ? ? ? 」
あ、だめ。
れいなのお目々がちんぷんかんぷんってぐるぐるしてる。
なら――なら、アプローチを変えて――
「日ノ本語で、『ノーブランド商品』っていうでしょう? 特定のブランドをもたない、どこにでもあるようなありふれた商品のこと」
「ノーブランドならわかりますぅ」
「それは、詠語だと”Generic brand”ってことになるの」
「? ? ? じゃあじゃあ、ノーとジェネリックはおんなじ意味ってことですかぁ?」
「そうじゃなくって、ノーブランドの方は日ノ本詠語で」
「 ? ? ? 」
このアプローチも失敗! 取り消し!
そしたら、そしたら――
「Genelicって、名詞だとGeneralなんだけど」
「ジェネラル! れいな、わかりましたよぉ」
「!!?」
ジェネラリストとスペシャリストのアプローチから説明しようと思ってたんだけど……
「だから、オリヴィさんはかまえないんですねぇ! かまえる必要、なんですもんねぇ」
「へ? えと――」
構える必要? って、どの文脈で??
「――どこが、だからなの??」
「だってジェネラル! マツカアサアさんと同じじゃないですかあ!」
ジェネラル――ダグラス・マツカアサア!?
「オリヴィさんは、ジェネリック・レイルロオドは」
そっか、れいな、敗戦をリアルタイムで知っているから――
「将軍レイルロオドなんですねぇ!」
;おしまい
///
いかがでしょうか?
敗戦の瞬間に、レイルロオドたちはそれぞれ、どんな場所で立ち会ったのでしょうね?
その辺とかも番外編とか外伝的にいつか書けたらいいななWEBTOON作品
『レヱル・ロマネスク』0。
無償でご確認いただける0~7話のネームはこちらとなります。
よろしければどうぞご笑覧ください。
(それ以降のまとめはメンバーシップ特典です)
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