3分で読めるレイルロオドのお話「みくろの乳搾り教室」&WEBTOON作品 レヱル・ロマネスク0 第27話「金の髪の少女」シーン1 ネーム&字コンテ
1月も終わりますね。
毎年書いている気もいたしますが、1月は行く2月は逃げる3月は去るなどと申します。
振り返ると1月一瞬でしたし、恐らくは2月3月も飛ぶようにすぎていってしまうのではないか――と想像いたします。
その中でもやるべきことはきちきちやって、振り返った時後悔せぬよう、がんばっていきたく存じます。
ということで、いまやるべきことの筆頭、
『WEBTOON版 レヱル・ロマネスク』こと『レヱル・ロマネスク0』のネームの方は、おかげさまでどうやらペース戻して制作を重ねていけております。
本日からは、第27話『金の髪の少女』のネームを、シーン1から掲載してまいります。
ポーレットと双鉄が「ヤギのいるクマ川」をエンジョイするお話ですね。
しぼりたてヤギミルクはまこと美味しうございますので、
人吉・球磨を訪れる機会がございましたら、ぜひモデルである
『ヤギのいる球磨川』
さんをお尋ねいただければと思います。
上記ネームの方はメンバーシップ特典記事となっておりますのですが、
各話のシーン1にはアバンタイトルが付随し、そこは無料でどなたにでもお読みいただけるようになっております。
ので、もしよろしければそちらだけでもご笑覧いただけますと幸いです。
そしてこちらはどなたにも完全に無償でお楽しみいただけますショートストーリー
「3分で読める短いお話」
本日は「乳搾り」をテーマに書いてみたいと思います。
乳搾りといえば登場すべきレイルロオドは、みくろ一択となるでしょう。
タイトルは「みくろの乳搾り教室」
――よろしければぜひお楽しみください。
■みくろ■
旧帝鉄38696専用レイルロオド。
いまは雄武田市動物園に、静態保存されている38696の管理がてら、職員として勤務している。
動物飼育にたいへんくわしく、また動物にも大いに好かれる。
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『みくろの乳搾り教室』
「ごめんねみくろちゃん、付き合ってもらっちゃって」
「いえいえいえ、みくろ、日々姫さんにはとってもお世話になってますから」
ほんっと、いいこ!
お世話だなんて、保存機のお掃除をちょこーっと手伝ったくらいやのに、
わざわざヤギのいるクマ川さんまで遊びにきてくれるとか!
「それでみくろ、なにをお手伝いすればいいんですか?」
「あ、うん。ヤギの乳搾りを教えてほしいの」
「乳搾り」
「にぃにがね? 今度ポーレットさんと絞りにいくんだって、ヤギミルク」
「そうなんですねぇ」
「で、『乳搾りなどまったく経験がないのだが』とか、ちょっと不安そうにしてたから、
私ついつい見栄はっちゃったの……『コーチしてあげてもよかよ?』とかそんな感じで」
「ははぁ、けど本当は日々姫さんも?」
「そうなの! 乳搾り自体観光牧場で牛のを絞ったことあるくらいで!
ヤギはまったくはじめてだったりするから」
「わ! 牛のお乳を絞ったことがあるんですね!
それなら大丈夫、すぐにコツをつかめますよ」
にこにこにこ。
まったく曇り無い笑顔でいうてくれるけん、なんだかその気になってきちゃう。
「まず、実際に絞ってみせてください。
そのうえで、もしもみくろにアドバイスできることがあったら、アドバイスしますから」
いいながらみくろちゃん、ヤギさんをすいすい乳搾り台に誘導しちゃう。
オーナーさんがお世話の手際みて「これならまかせて大丈夫」ってお墨付きくれてたけど――
動物とまるで意思疎通ができてるみたいなスムーズさ。
「さ、日々姫さん」
「あ、うん――確か――」
牛のとき、牧場の人に教わったのは、指でわっかをつくって、それから――
(びゅーっ、びゅーっ)
「あ! 結構でる!!」
「すごくすっごくいい感じです!
あと少しだけポイントおさえたら、すぐにプロレベルになれちゃいますよ」
「あと少しポイントって?」
「指のわっか。その役目って、お乳がおっぱいに逆流することを防ぐことなんです」
「!」
知らんかった。
ゆーか、そういう役って考えるんなら、私のわっかは――
「ゆるすぎ?」
「で、下すぎですね。
位置をもう少し上――乳首の根本にぴったりつけて、で、締める強さはこのくらい」
(きゅっ!)
「!」
みくろちゃんが手ば重ねてくれて、なんだか一瞬ドキっとしちゃって
「締めたら指を、上から下に順番に――」
(どばーーーーっ! どばーーーーーーっ!!!)
「うわ! すごい!!!」
「ね? こんなの完全にプロレベルですよ、日々姫さんセンスいい!!」
「いや、みくろちゃんの教え方がよかとよ」
「うふふっ、それならとってもよかったです」
ぱって、重ねてた手を離してみくろちゃんが笑う。
「この教え方、そのまま日々姫さんもやってあげてください。
そうしたらきっと誰だって! 上手に乳搾りできちゃいますから」
「うん! 教わったまんまをにぃににも――」
って、え?
いまの――至近距離で、密着して、手ば重ねるのを――にぃに……にも?
「日々姫さん?」
「あ? ううん!」
でも、うん。
これはにぃにに頼まれて!
にぃにのために教えてあげることなんやけん、教わったとーりにやらねばいけんし!
「みくろちゃん! ほんっとーーーーーーーーーーにありがとう!!!!」
;おしまい
///
いかがでしょうか?
みくろと日々姫のふたりきりでの絡みって書いたことがないので、
書いててたのしうございました。
みくろもどんどん登場回数増加予定のWEBTOON作品『レヱル・ロマネスク』0、の過去話
、
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それ以降のまとめはメンバーシップ特典で
それぞれお読みいただけますので、よろしければどうぞご笑覧いただけますと幸いです。
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