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3分で読めるレイルロオドのお話「オリヴィとみくろの初対面」&WEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』第19話シーン3ネーム&字コンテ
九月も早20日。
一年の終わりがじわじわと見え始めてまいりました。
来月頭、10/5 25:00~ 東京MX様にてTVアニメ『レヱル・ロマネスク2』の放送が開始され。
その二ヶ月後、12/21には『レヱル・ロマネスクOrigin』
のリリースが予定されていることは大変大きな楽しみですが、
それでも「一年がもう過ぎ去ろうとしている」という事実には、軽い戦慄を覚えてしまいます。
今年一年、果たしてなにを為せたのか――
それを心地よく振り返るためにも、残された三ヶ月強。
いまの最優先事項であるWEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』の字コンテ、ネームの制作に、ますますもって集中していければと存じます。
ということで、先日公開の第19話「動物園のレイルロオド」のシーン2
に続きまして、本日はシーン3を公開させていただきます。
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みくろとハチロク、なかなか上手にコミュニケーションが取れていない様子ですが……
この後のみくろの行動にも、どうぞご期待いただけますと幸いです。
ということで、本日の短いお話は、『初対面』をテーマに書いてみたいかなと思います。
誰と誰との初対面もまぁまぁ興味深くあるのですが、
最近登場したレイルロオド同士、ということでみくろとオリヴィでいこうかと。
タイトルは
『オリヴィとみくろの初対面』
どなたにも無料でお楽しみいただけるお話となりますので、よろしければどうぞご笑覧いただけますと幸いです。
■オリヴィ■
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旧実延鉄道Ⅸ号機関車とずっとコンビを組んでいるジェネリック・レイルロオド。
現所属は肥颯みかん鉄道(入換機)。
わりと誰とでも仲良くなれる。
■みくろ■
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雄武田市動物園で働くレイルロオド。
もともとは旧帝鉄38696号蒸気機関車の専用レイルロオド。
誰とでも仲良くなれる。
■「オリヴィとみくろの初対面」■
(あらすじ)
御一夜鉄道レールショップで鉢合わせしたオリヴィとみくろ。
すぐさま親しい会話がはじまり――
みくろは何故か、オリヴィへのあこがれを見せるのです。
///
Wow!
知らないレイルロオドいる!!
ハチロクとソーテツがいないのはちょっと残念だけど、待ってる間。
「あの、はじめまして。みくろ、みくろっていいます」
「!!!」
むこーから話しかけてきてくれた!
いいね、嬉しい! じゃないや! すぐにお返事しなきゃ!
「How do? みくろ! オリヴィはオリヴィ、冥国うまれのジェネリック・レイルロオドだよ!」
「ジェネリック!」
!!? みくろの目、まん丸くなってキラキラしてる!
すっごく珍しいreaction!
マスター・レイルロオドのこたちは、ジェネリックなオリヴィのこと、「かわいそう」って感じで見ることほとんどなのに!
「素敵ですね、ジェネリック。みくろ、いろんな機関車の運転できるの、あこがれちゃいます」
「そーなの?」
「もちろん、38696とずーっと一緒に走れたら、それが一番素敵だったんですけど」
「あー」
なんかぼんやり聞いたことある!
ハチロクの妹で、ご近所のこで、もう走れないこがいるみたいな――
「みくろがハチロクの妹か!」
「あっ」
ぽって、みくろが赤くなる。
「自己紹介、ちゃんとしてませんでしたね、ごめんなさい」
「ううん、全然ごめんじゃないよー。言われたらハチロクとよく似てるし」
「ハチロクおねえさまとですか!」
ぱぱぱーって、今度は幸せの顔。
「いえいえいえ、そんな、恐縮です。みくろ、ハチロクおねえさまの足元にも及びません」
「ハチロクのこと大好きなんだねー」
自信満々にこっくりうなずく。
微笑ましい。けど、それだけにちょっと不思議。
「38696って、もう絶対に走れないの?」
「……部品をたくさんたくさんかき集めてもらって、無理無理修理すれば、また走れるようになる可能性、ゼロじゃないって思います」
「うん」
「けど、もしもそれだけの部品を集められるなら――走れるかどうかわからない38696のためじゃなく。
もう一度走り始めてくれたハチロクおねえさまの8620に、みくろ的には、つかってほしいって思っちゃうんです」
「あーーー」
そかそか、I see.
みくろの38696がもう走れない理由って、きっと8620の復活のため、部品提供したからなんだ。
「ならさ、他のSLで走ればいいよ」
「他の!?」
「あるでしょー、D51とかC56とかD60とか、ヨリドリミドリで!」
「で、でもみくろ、マスターレイルロオドですから」
「そんなにかわんないよ? 運転操作なんて、同じヒノモト製のSLならさ」
「そ……そういうもの、なんですか?」
お!? これって脈アリっぽい?
このこ、すっごくいーこだし、もしホンキでもう一度走り出したいんなら、オリヴィ応援――
「あ! そーだ!」
「ふえっ!?」
「ロンよりショーコ! ね? 今度いっかい、試しにきてみたらいーよ」
「試すって……なにを、ですか?」
「他のSLの運転補助! 具体的には、オリヴィのⅨ号で!」
「えええ!? そんなの、だって――ヒノモト製じゃないんですよね?」
「そだよ! 冥国のオールドウィン製! けど、めちゃくちゃシンプルな運転操作系してるから、蒸気レイルロオドだったら誰にでも間違いなく運転補助できるしさ!
それに――」
「それに?」
「冥国製が動かせたらさ、きっと自信になるでしょー! D51だってC56だって、Ⅸ号とくらべるんならイトコみたいなものだろーし」
「あ」
コーチョクして。うなずいて。笑って!!
「もしも本当に試させてもらって大丈夫なら」
「オリヴィ、ウソなんていわないよー!」
ハチロク戻ってきたみたい!
大急ぎて伝えなきゃいけない用事あるけど、もう一言だけ!
「みくろ、いつでも来ていいからね? みかん鉄道、ハツ城駅に!!」
;おしまい
///
――いかがでしょうか?
この「初対面」がのちのみくろの選択に大きな影響を与えた……
そんな世界線(ルート)もあるいは、あったかもですしなかったかもでございますね。
WEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』がどのような世界線を歩んでいくのかもどうか、
引き続きのご期待いただけましたらとても幸いに存じます。
そんな『レヱル・ロマネスク0』の過去話。
無償でご確認いただける0~7話のネームはこちらとなります。
よろしければどうぞご笑覧ください。
(それ以降のまとめはメンバーシップ特典です)
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【メンバーシップ限定記事のご案内】
『レヱル・ロマネスクnote』メンバーシップ『御一夜鉄道サポーターズクラブ』
にご参加いただきますと、レイルロオドたちにかかわる詳細な内部設定資料や掲示板機能などをお楽しみいただくことができます。
『レヱル・ロマネスクゼロ』の字コンテ掲載時には、その字コンテがネーム化されたもの、および推敲過程でボツになった未公開ネーム画像などがあるときには、そうしたものも公開していきたく思っております。
どうぞご参加ご検討いただけますと幸いです。