3分で読めるレイルロオドのお話「真闇とれいなと訂正印」&WEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』第13話シーン4ネーム&字コンテ公開
現在鋭意ネーム連載中のWEBTOON 作品『レヱル・ロマネスク0』。
先日公開した第13話「協賛者探し」のシーン3のネームがこちらで
本日はその続き、シーン4のネームを公開です。
今回のネーム、アップしてるときに
「初見の人はちょっと『?』ってなっちゃうとこあるかも」と感じました。
というセリフのとこです。
これ、作品に親しんでくださってる方から見れば「100%双鉄のセリフ」なことが自明なので、
その下にあるハチロクの絵は、絵の下のハチロクのセリフと関連付けられていることがすぐわかります。
のですが、初見の人には
「この女の子めちゃくちゃ渋いものいいするなぁ」と読めてしまいかねないので。
このまま作画がすすむのならば、吹出しの色とか形とか、あるいは吹出し内にちっちゃく双鉄のSD顔を被せるなどで
工夫したほうがより親切になるな、と感じましたです。
絵を変えていいのならハチロク単体→ハチロク・双鉄のツーショットにするのが一番いいとも思うので、
次回以降は、そういう点にももっと目を・気を配れるようにならないとな、と感じております。
そんな感じでございますので、本日は「見落とし」をテーマに短いお話を書いてみたいと思います。
キャラクターは……凪さま、とかだと見落としにもあっけらかんとしてしまいそうなので、
一番以外な真闇姉で書いてみようか、と。
相方はれいなで、レールショップでのお話です。
タイトルは「真闇とれいなと訂正印」
どなたにも無償でお読みいただけるコンテンツとなっておりますので、
よろしければどうぞ、ご確認ください。
■右田真闇■
右田一酒造元の杜氏。日々姫の姉で双鉄の義姉。
常に余裕を漂わせる有能な助成で、商店会全体の知恵袋的な立場でもある。
が、頼られ上手過ぎて、逆に頼ったり甘えたりがド下手くそ。
■れいな■
御一夜鉄道キハ07s専用レイルロオド。
幼顔だが鉱山鉄道歴の長さが刻んだ年輪は深い。
天下無双の甘え上手で、同時に甘やかし上手でもある。
■「真闇とれいなと訂正印」■
(あらすじ)
ポーレットへの提出書類の単純ミス。
めったに無いことに珍しく苦い顔を覗かせてしまった真闇に、
れいなはにこにこ対応します。
///
「こんにちわー」
「わ!? 真闇さんですぅ。いらっしゃぁい」
レールショップに、にこにこ顔のれーちゃん一人。
これは……タイミング悪かったかも。
「ね、れーちゃん。ポーちゃんはおると?
市役所いったら、『今は鉄道の方です』って案内されたんやけど」
「あらら、ちょうど今おらんとですよぉ。銀行さんにでかけちゃいましたぁ」
「ありゃま。書類の相談したかったんだけど」
「結構前にお出かけしたから、待っててくれたら戻ると思いますよぉ」
言って、にこーってまた笑う。
「それか、ポーレット戻ってきたらお電話しますけどぉ」
「あ! そんならこの書類、このまま預けちゃってもよかと?」
「よかとですよぉ。ポーレット戻ってくるまで、れいなお留守番のお仕事ですから」
「そんなら預けて。で、問題点ばないようなら、そのまま受理してもらえたら。
直すとこあったら電話してもらう形でよかけん」
「わかりましたぁ。問題点がなかった場合は、お電話しないほうがいいですかぁ?
しないほうがいいなら、双鉄さんか日々姫さんかハチロクさんに、
『オッケーだった』って伝えますけどぉ」
「あー、うん、そぎゃんしてもらえると助かる」
「うふふぅ、かしこまりましたぁ」
さすがれーちゃん。
ちっちゃな見た目ばしとるけど、気遣いはまっこと大人よね。
これなら書類、大安心で預けておけると。
「あ」
「え?」
「これ、数字間違っちゃってませんかぁ?」
「え? ああ!」
144,682の50%(100円以下切り捨ては)72,300。
なのにうっかり、72,341って書いちゃってると!
「ありゃま、凡ミス。恥ずかしか……」
恥ずかしい上に――
「わ!? おっきなため息ですねぇ」
「!!?」
ありゃま。思わず出ちゃったとねぇ。
れーちゃん、心配そうなお顔しとると。
「いや、ほら、ちょこーっと面倒ねぇって思っちゃって」
「面倒……書類直すのがですかぁ?」
「ん。ゆーても大したことじゃなかばってん、ほら、いま印鑑ももってきとらんけん。
うっかり、重なっちゃったなぁって」
「印鑑……あ! もしかして訂正印とかな感じですかぁ?」
「え?」
「訂正印、御一夜市役所では随分前からいらなくなってるんですよぅ」
「ええっ!? まっこと」
「そうですぅ。ネットで確認してもらえればすぐわかるはずですよぉ」
ええと――”御一夜市 訂正印 不要” で良かと? ……あ!
「――まっこと。金額に係る訂正でも、二本線で消して、正しい金額記入して、訂正箇所付近にフルネームで署名する……
っと――これだけで」
「良かとですよぉ! 他の部分は間違いないし、じゃあこれ、お預かりしてポーレットにわたしておきますねぇ」
「あ、うん。ありがと」
ゆーか……びっくり。
最悪、書類書き直しのために新しいのもらいにいかないけんのかもって思とったけど――
「助かった。ゆーかれーちゃん、すごかとねぇ。ぱっと見でミス見つけてくれて、書類のことも詳しくて」
「えっへへぇ、れいな達レイルロオドの本質は演算機器ですからねぇ。
数字には強くてあたりまえですよぉ」
「うん」
「それに、書類もポーレットのお手伝いで慣れてますからぁ。
っていうか逆に、真闇さんの方がすごいなぁって、れいなびっくりしちゃいましたですぅ」
「うちが?」
お世辞――にしては下手すぎよねぇ。
ミスしたうちにすごかとなんて……れーちゃんがまさか当てこすったりもしないだろうし。
「どぎゃんして?」
「だって、訂正印不要になったの、もう何年も前ですからぁ」
びーっくりって、すごいって、れーちゃんが両手を大きく広げる。
「それを知らなかった真闇さん、その間ずーっと、ノーミスだったってことじゃないですかぁ!」
「あらま、ほんと!」
ばってん、すごかとはやっぱりれーちゃん。
単純ミスで凹みかけてた気持ちを一気に、ふんわり軽ぅくしてくれたけん!
;おしまい
///
いかがでしょうか?
真闇の出番も増やしていきたいWEBTOON作品『レヱル・ロマネスク』0。
どなたにも無償でご確認いただける0~7話のネームはこちらとなります。
よろしければどうぞ、あわせご笑覧ください。
(それ以降のまとめはメンバーシップ特典です)
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