3分で読めるレイルロオドのお話「れいなのカメラ」&WEBTOON作品 レヱル・ロマネスク0 第31話「観光列車に大切なこと」ネーム&字コンテ(全)
埼玉では桜が盛りでございます。
ぬいぐるみ撮影をやっている方はわかるかと思うのですが、桜はなかなか、なかなかなかなか綺麗に撮ることが難しい花でございあます。
うちは今赤ちゃんいるので、「赤ちゃん+桜」で写真を撮りたく思うのですが、どうすればいい感じに撮れそうか――
がなかなか思いつかず。
「こういうときこそAIでは?」とAIに頼ってみました。
Q: 赤ちゃんと桜を一緒に撮る場合のうまい構図を教えてください
そしたら
1:赤ちゃんの表情をメインに桜背景。桜はあえてぼかす
2:ロングで、桜の美しい風景の中の点として赤ちゃんを撮影する
3:背の低い桜を探して、それを前ボケでいれて、赤ちゃんそその背後にピントあわせてで、桜をフレーム的に使う
4:赤ちゃんの手のひらに桜の花びらをのせて、桜バック
――というアイディアを、作例写真群とあわせて提示してくれました。
特に「3」「4」はわたくし思いつかないとこなので、なるほどなぁ、と。
AI、「検索特化してる情報量少ないサイトが引っかかってこない検索」という感じで、なかなか有用だなぁ、とわたくしは認識あらためましたです。
さて、作中でも写真がそこそこ活用されているWEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』の方は、
第31話『観光列車に大切なこと』の全ネーム&字コンテを公開しました
ネーム&字コンテはメンバーシップ特典記事となりますが、
その前置きであるアバンタイトル部はどなたにもお読みいただけるものとなりますので、
よろしければぜひご笑覧いただけますと幸いです。
あわせどなたにも無償でお楽しみいただけます『3分で読めるレイルロオドのお話』の方、
本日は「写真」をテーマに書いてみたいと思います。
登場するレイルロオドはれいな
タイトルは「れいなのカメラ」でございます
■れいな■
御一夜鉄道キハ07s専用レイルロオド
旧硬上鉱山鉄道の出身のため、
なかなかに渋い知識を大量に有している
■ハチロク■
旧帝鉄8620形8620専用レイルロオド。
トップナンバー機のため撮影慣れしているが、
最近ちょこっと撮る方にも興味が出てきた
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『れいなのカメラ』
「ふむふむ……なかなかお高いものですね」
「わ! ハチロクさんめずらしいものみてますねぇ」
カメラのカタログ。
しかもミラーレス一眼のですぅ。
「カメラ、買うんですかぁ?」
「いえいえいえ! 双鉄さまのお部屋にあったものを、
お借りして眺めているだけでございます」
「あー、そうてつさんも最近結構撮ってますもんねぇ」
「ポーレット様のご影響から……ではじまりましたが、
お仕事であれこれ活用するうちに、お好きになってこられたみたいで」
「お仕事で使うんだったらしっかりしたカメラの方がいいですもんねぇ、納得でぇす」
あれれ? まじまじまじーって、ハチロクさんがれいなのお顔をみつめてますねぇ。
「……れいなも、詳しいのですか? その、カメラとか写真とか」
「あー、レイルロオドの平均よりは詳しいかもです。
硬上時代もいまも、マスターがカメラ趣味でしたからねぇ」
「でしたら、その……入門者向けのカメラなどにも?」
「わ! ハチロクさん、やっぱりカメラ欲しいんですかぁ?」
「欲しい――というか、わたくし、知ってみたいのです」
「知ってみたい」
「双鉄さまのおこころをうばう、写真撮影という行為。
それがどのように楽しく、どのように魅力的なものなのかを」
「そうなんですねぇ」
「わたくしも双鉄さまのお手伝いで、スマホをつかって資料撮影をしたりはするのですけれど。
たいして楽しいこととも思えませぬので……カメラを使えば、楽しさを感じられるのかなぁ、などと」
「ならなられいな! れいなが最近一番気に入ってるカメラを、ハチロクさんにプレゼントしちゃいますねぇ」
「ええっ!? そんな、カメラだなんて高価なものを」
「いいええ、たったの100円ですからぁ」
「100円!? 100円のカメラなどというものが」
「見つけたんですよぉ、100円ショップで。鉱山鉄道時代がなつかしくって、れいな、思わず買っちゃったんですけどぉ」
れいながこと、っと小さな紙箱を置きます。
「これは……」
「日光写真を撮れるカメラでぇす!」
「ああ! ありましたねぇ、日光写真」
「ハチロクさん、撮ったことありますかぁ?」
「いえ、お話に聞くばかりで」
「じゃあ、撮ってみましょうよぉ!」
れいなはわたくしの手を引いて、レールショップの外へと出ます。
「撮影対照は、じーっと動かないものがいいんですけど」
「でしたら――わたくしの8620で」
「うふふぅ、とっても素敵ですねぇ――なら、この辺からがいいですかねぇ。はい」
れいなが紙箱――いいえ、カメラをわたくしの手に握らせます。
「そこから覗いて、内筒をスライドさせて、8620ができるだけはっきり見えるように、ピントあわせてみてくださぁい」
「内筒を――あ、こうですね、スライド――……わ! 綺麗にピントがあうものですね。上下が逆さになっていますが」
「1レンズなんでそれでいいんですよぉ。ピントぴったりになったら――よいしょ! この脚立に乗せて、テープで固定して
……また覗いてみてください、どうですかぁ?」
「あ、少しずれましたね。内筒を、スライド――……これでピタリかと存じます」
「そしたらいよいよ写しましょうねぇ! レンズの前のシャッター板を、カメラを動かさないようにそっとそーっと開けてくださぁい」
「そーっとそーっと……こうですか?」
「ばっちりですよぉ! そしたらあとは……今日の天気でこの明るさなら――んー、50分間放置でぇす!」
「そんなに!? 一体何故」
「レンズがピンホール――針穴だから、感光紙に感光させるのに時間がかかるんですよぉ」
「ああ!」
共感が理解させてくれます。
”写真を撮る”とは、レンズからの光を印画紙に焼き付けることなのだと。
「逆に言えば、50分が経過して、写真がきっちり焼き付きましたら」
「わかりますよぉ! ハチロクさんが撮った写真が、ちゃあんと写っているのかどうか」
「!」
ドキリとします。わくわくします。
50分後が待ち遠しくてなりませぬ。
「なるほど、これが――」
見つめれば、れいながにこり、頷いてくれます。
「――写真を撮る、その楽しみなのでございますね」
;おしまい
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いかがでしょうか?
日光写真カメラ、感光紙つきのがセリアで売ってるみたいですので、
セリア見つけたら、わたくしも探してみたいです!
そんなこんななWEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』の過去話。
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それぞれお読みいただけますので、よろしければどうぞご笑覧いただけますと幸いです。
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