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3分で読めるレイルロオドのお話「れいなの信号」&WEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』第11話ネーム&字コンテ
WEBTOONの文法について、大変にわかりやすいアドバイスをいただきました。
要約すると
「絵の密度をあげ、セリフの密度をさげ、空間を適正に活かす」
といった感じです。
WEBTOONで大事なのはおそらく
『読みやすさ』
であり、かつ
『続きをフリックしたくなる』
ことであるかと想像します。
セリフの密度をさげ、空間を適正に活かす――
は、前者、「よみやすさ」をアップするために非常に重要なポイントです。
しかし、絵の密度がない状態でそこだけを意識しすぎると
「スカスカ・手抜き」に見えてしまいます。
ので、絵の密度をしっかりと保持することが、おそらく重要になってくるわけです。
この「密度」というのは描き込み量という意味よりもむしろ、
なんというのか……“絵が発信する情報量”という意味なのではないかと、現時点でのわたくしは理解しております。
ものすごい描き込みがなされた絵でも、それが物語に付与する情報量をたいしてもたないのであれば、「密度が低い」絵になってしまいますし、
シンプルでへちょいSD絵でも、構図やセリフ配置等で、物語に対して多くの情報量をあたえていれば、それは「密度のある」絵、になるのかなぁ、と。
わたくしはまだまだWEBTOON関わったばかりで手探りな部分多いのですが、
今後はそうした点をより意識して、お話作ってセリフを組んでネームを切っていきたいなぁ、と思っております!!
と、いうことで本日の短いお話は『情報量』をテーマにしたいと思います。
登場するレイルロオドはれいな。そのマスター、雛衣ポーレットとのお話です。
タイトルは「れいなの信号」
どなたにでも無料でお読みいただけますので、もしよろしければご笑覧いただけますと幸いです。
■れいな■
![](https://assets.st-note.com/img/1685715827115-GQQzrrYMW9.png?width=1200)
御一夜鉄道キハ07s専用レイルロオド。
配線の危機に瀕した御一夜鉄道をたった一両/一機で支え続けてきた頼れる存在。
なのだが、普段は実にぽわぽわーっとした甘えっ子。
マスターである雛衣ポーレットのことが大好き。
■雛衣ポーレット■
![](https://assets.st-note.com/img/1685715842180-4NRUak3Ax6.png?width=1200)
御一夜鉄道をれいなとともに支え続けてきた、御一夜鉄道社長権、御一夜市町。
物事を計画してすすめる能力に優れるが、ハプニングにはとても弱い。
れいなのことが大好きで、れいなを甘やかしまくっていることで、逆にれいなに甘やかされてもいる。
■「れいなの信号」■
(あらすじ)
ポーレットとのおだやかなやりとり。
ふっとそれが、共感も無いのに、言語外で多くのことを伝えあっていることに気づき、
れいなはびっくり仰天します。
///
「ぽーれっとぉ」
「はいはい、れいな」
えっへへー、おひざに乗せてもらうなり、顎の下のとここりこり掻いてもらえちゃいます。
れいながしてほしかったことそのまんま――
「………………わ!」
「きゃ、びっくりしたぁ」
「びっくりしたのは、れいな! れいなの方ですよぉ」
だって、ポーレットは人間さんです。
れいなたちレイルロオドとちがって、共感通信はできません。
なのに――なのに!
「どうしていま、ポーレット、れいなが顎の下こりこりしてほしいって思ってるの、わかったんですかぁ?」
「え? え? どうしてって…………」
うーんって、ポーレットが考え込みます。
「なんとなく?」
「なんとなく!」
それって、すごいことですよぉ!!
「ポーレット、ひょっとしてえすぱぁっていうヤツなんですかぁ?」
「え!? エスパー!」
「はいですぅ、人の心をよみとれちゃうっていう」
「違う! そんなの! 人のこころなんて全然! まったく! これっぽっちも読み取れません!」
「そうなんですかぁ?」
「そんなのもしも出来てたら――わたし、とっくに双鉄くんと――」
「そうてつさんと?」
「わひゃっ!? じゃなくて、ええと! だから! れいなのしてほしいことがなんとなくわかったそのわけは」
「ひゃっ!」
ぎゅって、ポーレットがれいなをハグしてくれます。
ぽかぽかとってもあったかくって、ふんわりあまくていいにおいです。
「多分、わたしがれいなから、信号、受け取れてるんだと思う」
「信号ですかぁ?」
「そ。ほんのささいな目線とか、仕草とか。
れいなも意識してないし、わたしも意識できてない。
そういう、無意識に出してる信号」
「あーーーーー」
れいな、わかった気がしますぅ。
「信号って、ポーレットが腹ペコのとき、おなかのところ手のひらですりすりしてるみたいなのとか」
「わたっ!? わたしそんなことしてるの!?」
「双鉄さんが来る前には、必ず鏡みて髪の毛何回もいじるみたいなのとか」
「!!!!!!」
「双鉄さんとあったあとには」
「ストップ! れいな! もう十分!!!」
「わ!?」
あ! 確かにです。停止信号。めちゃくちゃわかりやすいの出てますねぇ。
「ポーレット、お顔が真っ赤ですもんねぇ」
;おしまい
///
そんなこんなんで試行錯誤で頑張ってますWEBTOON作品
『レヱル・ロマネスク0』の第11話「ハチロクののぞみ」のシーン1のネーム&字コンテはこちらとなります。
無償でご確認いただける
『レヱル・ロマネスク0』0~7話ののネームはこちらとなります。
よろしければどうぞご笑覧ください。
(それ以降のまとめはメンバーシップ特典です)
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『レヱル・ロマネスクnote』メンバーシップ『御一夜鉄道サポーターズクラブ』
https://note.com/railroma/membership
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『レヱル・ロマネスクゼロ』の字コンテ掲載時には、その字コンテがネーム化されたもの、および推敲過程でボツになった未公開ネーム画像などがあるときには、そうしたものも公開していきたく思っております。
どうぞご参加ご検討いただけますと幸いです。