完璧世界 ――"DIA" と "Arisa" の狭間で
こんにちは。かみなりひめです。
2021年初のnoteですがもう3月。
本年も宜しくお願いいたします。
さて、アニガサキが終わってからは
あまり語ることも……なんて思っていた
このワタクシでございますが。
そんなワタクシを急襲した衝撃。
その正体はもちろんこちら。
AZALEA
Back in LoveLive!
~SPECIAL EDIT Ver~
(果南さんがつよそう)
時勢の煽りによって中止になった
「UNIT LIVE ADVENTURE 2020
AZALEA First LoveLive!
~Amazing Travel DNA~ TRY AGAIN」
の代替企画であるこの配信。
AZALEAによる、1stから5thまでの
パフォーマンスを振り返る特別プログラムに
なっておりました。
ユニットとしての楽曲だけでなく、
『おやすみなさん!』
『WHITE FIRST LOVE』
『さかなかなんだか?』のソロもあり。
さらには、トリコリコステッキによって
観客に無茶振りを強いていくMCの進化っぷりも
見せてくれるという最強の総集編。
そんな中で最も衝撃だったのは、
DJ DIA presents
AZALEA Back in LoveLive!
After Party!!
本来であればこれを生で
披露するはずだったとのこと。
本来は1stライブで披露するはずで1年以上あたためていたremix ver.とDJ DIAでしたが、
急遽配信でやらせて頂けることになり、AZALEAオリジナル曲と最新ソロ曲を全て詰め込んだ大ボリュームでお届けさせて頂きました😌✨
突然のDJプレイに沸き上がる
会場の図が容易に浮かんできます。
さて、このDJ DIAですが、
少しばかり考えさせられる事態に。
その契機は、このツイートでした。
観れなかった、、アーカイブないよね、、
DJ小宮って何😭😭😭😭😭😭😭
お仕事で配信を見ることが叶わなかった
逢田梨香子さんのつぶやきです。
タイムラインに流れてくる言葉のなかに
きっと「DJ小宮」もあったのでしょう。
もしくは、「#AZALEAライブ上映会」の
ハッシュタグを辿ったのかもしれません。
私も、終演直後のTwitterのトレンドにて
「DJありしゃ」という類似文言を目撃しました。
しかし、これが違和感のはじまりでした。
このAfter Partyが始まったときの
小宮さんの台詞を振り返ってみます。
AZALEA Back in LoveLive!、いかがでしたか? DJ DIAですわ。皆さん! 引き続きAfter Party、一緒に楽しんでいきましょうね!
自分のことをはっきりと
「DJ DIA」と宣言しているのです。
これを「DJ小宮」と称しているのは
果たしてどういうことなのでしょうか?
確かに、黒澤ダイヤを演じているのは、
紛れもなく小宮有紗さんその人です。
ですが、これはあくまでも "AZALEA" の
"黒澤ダイヤ" としてのステージ。
「DJ DIA」だと口上しているにもかかわらず、
「DJ小宮」と読み替えるのは何故でしょう?
その答えは簡単です。
あのAfter Partyの空間が
「Perfect SEKAI」だからなのです。
1. DJ 小宮有紗の存在
Twitterにおいて「DJ小宮」や「DJありしゃ」という
言葉が駆け巡った大きな理由のひとつは、
小宮有紗さん自身がDJとして活動していることに
起因しているのは間違いないでしょう。
DJとしてデビューを果たして早一年。
アニメという世界を背景に持つDJという
類い稀なる存在感を放つ小宮有紗さん。
バンダイナムコ系列の「電音部」と
ブシロード系列の「D4DJ」という、
異なる二つのDJコンテンツに参加していることは
以前にも触れたとおりです。
また、自身のファンミーテイングなどでも
DJプレイを積極的に見せてみたり、
DJ KOOとコラボしたりと精力的に活動し、
その活躍は目覚ましいものがあります。
その点を考慮に入れれば、
DJとしての姿を見せる小宮さんを見て、
「DJ小宮だ!」と騒ぎ立てたくなる気分も
分かってくるというモノです。
ですが、あくまでも小宮さんは
「DJ DIA」であることを大事にしています。
DJ DIAあるよって伝えるの忘れてたよ😢
また機会があったらみてね😭
「DJ小宮」という語を用いた逢田さんに
「DJ DIA」で返信する小宮さん。
ここからは、小宮さんのなかに
あのDJプレイは「DJ小宮有紗」としてではなく
「DJ DIA」としてのモノだという意識があることを
物語っているのではないでしょうか。
しかし、この使い分け意識は
案外どうでもよいものでもあるのです。
2. 声優を呑み込むキャラクター
ここまで、「DJ小宮」と「DJ DIA」が
混同されて使用された背景を見てきました。
小宮有紗さん本人としては
「黒澤ダイヤがDJをしている」という意識でも、
受け手は「DJ小宮だ!」と捉えた、というのが
状況認識として適切なのだと思います。
演じている本人の意識にかかわらず
受け手が「DJ小宮」として認識してしまったのは
いったい何故なのでしょうか?
もちろん、小宮有紗さんがDJとしても
活動しているから、というのが理由です。
しかし、だからといって
キャラクターと声優とを混同してもよい
ということにはならないでしょう。
ここで、このアゼさんの配信を見ている人々が
およそ『ラブライブ!サンシャイン!!』のファンだ
という事実は、思った以上に大事です。
というのは、
『ラブライブ!サンシャイン!!』においては
キャラクターと声優とを混同させるようなギミック
が施されていたからです。
何度引用したか分かりませんが、
脚本家の花田十輝さんの質問箱への回答を
見てみることにします。
脚本作りに関して相談することはありませんが、お話したり、ライブやラジオでの印象をキャラクターに少しずつ反映はさせてます。千歌の泣かないぞとか、梨子が意外とノリがいいとか、花丸が実は気が利くとか。
この発言からするに、
高海千歌には伊波杏樹さんが、
桜内梨子には逢田梨香子さんが、
国木田花丸には高槻かなこさんが、
それぞれ反映されているのです。
このようにして造形されていたのが
『ラブライブ!サンシャイン!!』における
Aqoursのキャラクターたちだったのです。
そうであるならば、こうも言えるでしょう。
黒澤ダイヤの造形には
小宮有紗さんが反映されても
何らおかしくはない、と。
それが「DJ」というかたちで現れたのである、と。
3. 完璧で純粋なセカイ
このように、今回のアゼさんのAfter Partyには
「黒澤ダイヤ」というキャラクター造形において、
担当声優・小宮有紗さんの「DJ」要素の輸入という
『ラブライブ!サンシャイン!!』の王道の手法が採られていることがうかがえます。
ただ、それでもなお
「2次元は2次元、3次元は3次元である」と
お考えの方もいらっしゃるでしょう。
そんな方に聴いていただきたいのが
まさにこの曲です。
黒澤ダイヤ『Perfect SEKAI』
このダイヤさん新規ソロ曲の歌詞には
こんな箇所があります。
幻想と現実の区別くらいついてる
疑っているのですね
ありえない? ありえます! 絶対あるんです
ここでいう「幻想」を2次元空間、
「現実」を3次元空間としてみましょう。
そう考えられるならば、
『Perfect SEKAI』の歌詞が表現しているのは
「2次元と3次元が区別されない世界」
ということになるでしょうか。
それこそまさに、小宮有紗さんから「DJ」という
要素を取り入れた黒澤ダイヤの世界そのものです。
これを証するかのように、
『Perfect SEKAI』のMVとDJ DIAのイラストとは
同じ方によるデザインになっています。
素敵なDJ DIAのイラストを描いてくださったのは「Perfect SEKAI」でお世話になった慧子さん(@um7mr1)です!!
こう見ると、『Perfect SEKAI』とDJ DIAとの間に
全く何のつながりもない、とは言えないでしょう。
つまり。
あの日、”After Party” の名のもとに
我々に見せられたもの、――それは、
黒澤ダイヤと小宮有紗とが一体となった
「Perfect SEKAI」であったのです。
4. おわりに
さりげなく布石を打っていた小宮さん。
そういうところ頭いいよなぁと感心します。
先日のバースデーイベントにて
「DJやるようになって選曲の幅が広がった」
と仰っていたのはとても印象的でした。
同時に、「歌うこと」と「曲をかけること」の
違いにも気づかされたようでした。笑
今後、小宮さんが「DJ小宮有紗」として、
そして「DJ DIA」としても、
どのように活躍の幅を広げていくのか。
引き続き注目していく必要がありそうです。
今年も小宮有紗から目が離せませんね!
(圧倒的なまでの美……。)