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水樹奈々と会場性、そしてスター・トレック――NANA MIZUKI LIVE HOME 2022 ROAD 05-06――

※ 注 意 ※
以後、LIVE HOME 2022@埼玉公演の
ネタバレしかありません。
ネタバレ厳禁!という方は閲覧をお控えください!



こんにちは。かみなりひめです。

我らのアツい夏が帰ってきた!
そう噛み締めざるを得ませんでした。

NANA MIZUKI LIVE HOME 2022
ROAD 05-06 @さいたまスーパーアリーナ
お疲れ様でした!

バラード少なめでぶっ飛ばしていくという
いつもの夏ツアーの雰囲気漂うセットリスト

Gtコジローさんをはじめとした、
新生チェリーボーイズによる激アツプレイ

終盤ではギターの背面弾きなども飛び出し、
思わず「ジミヘンか!?」と叫びたくなるような
プレイも飛び出すコジローさんでした。

これらセトリやらチェリボやらといった
すべての要素が一体となって、“水樹奈々の夏” を
思い出させてくれる時空を体感したわけです。

さて、そんな ”水樹奈々の夏” を
思い出す要素としては、どの会場か?という
ことも重要なもののひとつでしょう。

今回はさいたまスーパーアリーナ
この地で想起することはひとつだけです。

えりさん・格さん、そしてお奈々さん。
三人の思い出の地であるということです。

1. いつもの観点:会場性

会場性、とは何ぞ??
という方のために、以下に上記記事の中で
会場性」について触れた個所を抜粋します。

会場が同じであることによって
過去の公演の思い出を想起してしまうこと

私は仮に「会場性」という語で呼んでいます。

個人的には、この「会場性」が積み重なって
観客にさらなるエモーションを与えることが
できるのだと考えています。

つまり、目の前にある景色に対して、
過去に自分が見た景色を想起し、重ねることで
さらに感動的な風景として印象に残せるのです。

(かみなりひめ「夢を駆け、また新たに夢を紡いで。――Aqours 6th LoveLive!~KU-RU-KU-RU Rock 'n' Roll TOUR~<SUNNY STAGE>」)

ここでは、パフォーマンスを見ているファンの
心理
として「会場性」という語を用いています。

同じ会場で以前にやったライブは……」と
思い出を検索してエモくなるのは、あくまで
ファンのほうの比重が大きいだろうからです。

しかし、これはなにもファンだけの心理でなく、
ライブを創り発信する側の意識でもあると考える
ことができるのではないでしょうか。

特に、お奈々さんの現場に関して言えば、
同じ会場」という理由でセットリストが
決まることがあると感じています。

バックバンド・チェリーボーイズにおいて
ギター担当の渡辺格さん、奥様の菅井えりさんと
お奈々さんとのことは上の記事に譲りますが、
ここではこんなことを書いていました。

えりさんにとって縁深い場所で、
えりさんの思い出の曲をあえて組み込む。
それが、あまりに深い感動を呼んだのでした。

(かみなりひめ「シャーマン・水樹奈々の復活――NANA MIZUKI LIVE RUNNER 2020→2022」)

セットリストを決めるのは、もちろん
そのライブを創り発信する側であるはずです。

その創り手にも、同じような「会場性」の
意識が働いているのではないか――。

今回のLIVE HOME 2022でもしっかりと
感じ取ることができました。

このLIVE HOME 2022は、お奈々さんの
新アルバム「DELIGHTED REVIVER」を
引っ提げてのライブという感があります。

ここに収録されている新曲以外に、
ライブで歌唱された曲は13曲ありました。

そのうち、さいたまスーパーアリーナ
過去に歌われた経験のある楽曲は、
初日は9曲、2日目は7曲ありました。

もちろん、この中には常連曲である
ETERNAL BLAZE」や「POWER GATE
などの楽曲も含まれています。

しかし、LIVE THEATER 2015で印象深い
MARIA & JOKER」であったり、
LIVE ZIPANGU 2017の記憶を色濃く残す
UNLIMITED BEAT」「STAND UP!」などの
楽曲のセトリ入りも興味深いですね。

これらはすべてその会場として
さいたまスーパーアリーナが含まれます。

つまり、
アルバム曲以外のおよそ半数以上が、以前に
さいたまスーパーアリーナでの披露経験が
ある
ということになります。

さいたまスーパーアリーナのステージに
数多く立っているお奈々さんであるので、
意図せずにそのようなセトリになっている
可能性も否めないでしょう。

それでも、半数以上のかぶりがあるのは、
セトリ検討時に「会場性」という意識が
あると考えてもよいのではないでしょうか。

2. なぜスター・トレック?

ここまで、ライブを創る側であるチーム水樹
会場性」という意識をもってセットリストを
組んでいる可能性に言及しました。

さて、以前からも繰り返して述べているように、
さいたまスーパーアリーナという会場には
もう一つ、大事な意味合いがあります。

それは、Gtの渡辺格さん・奥様の菅井えりさん、
そしてお奈々さんにとって特別な会場であると
いうことです。

ざっくり上記の記事内容をまとめると、

菅井えりさんがお奈々さんのライブで最後に
 歌ったのがさいたまスーパーアリーナでの
 LIVE THEATERであった
■このとき歌った「SCARLET KNIGHT」は、
 えりさんがアレンジリーダーを務めていた
渡辺格さんが復帰された公演はLIVE ZIPANGU
 さいたまスーパーアリーナ公演初日だった
■この復帰公演だけ、「SCARLET KNIGHT」が
 特別にセットリストに組み込まれた

という話でした。

さん・お奈々さんにとって、
えりさんとの思い出が残された会場こそ、
このさいたまスーパーアリーナなのです。

さて、今回はどのようなかたちで
えりさんとの思い出が感じられたかというと、

スター・トレックだったのです。

‥‥?」と
読んでおられる方のはてな
目に浮かぶようです。

時はLIVE HOME 2022さいたま初日
迎えまするはバンドメンバー紹介コーナー

各メンバーのソロプレイを堪能しながら、
進行役のベース・坂本竜太さんがマイクを手に
メンバーに質問して回ります。

今回の問いは、「二者択一、どっちがいい?
といういたってシンプルなもの。

ステーキ or ハンバーグ」といった
誰にでも気軽に聞けそうな質問から、
北島健二 or 渡辺格」のような、
ギタリスト人生のかかった質問まで。

さて、話題の中心・渡辺格さんに
突きつけられた問いがこちらでした。

「スター・トレック or  スター・ウォーズ」

200レベルでこの質問を聞いた私は、
即座に答えが予測できました。

いや、スター・トレックしかなくない?」と。

そして、さんの答えも、
もちろん「スター・トレック!」でした。

さん、スター・トレックがお好きなのです。

そしてさんが即答したそのとき、
ふっと感じるものがあったのです。

ああ、えりさんを感じる質問だなあ」と。

先ほど、
格さんはスター・トレックが好き」と
書いたばかりですが、むしろトレッカーなのは
えりさんの方なのでした。

この二者択一を考えている坂本竜太さんも、
実はかなり洋画好きだったりします。

そして、えりさん・さんのライブでは、
夏の高円寺Showboatでの必須メンバーでも
ありました。

他にも考えられたであろう二者択一のお題。
でもわざわざ「スター・トレック」という、
お二人に関連する問いを立ててきた。

これも、「会場性」の一環なのでは、と
私は勝手に考えています。

会場」というひとつの契機によって、
過去の記憶を思い出すこと。
そんな温かさをも感じることができた、
まさにLIVE "HOME" な公演でした。

3. おわりに

前回、そして前々回と、
えりさん・格さん・お奈々さん
さいたまスーパーアリーナに関する記事を
書き続けてきました。

その反響と言えるかは怪しいですが、
Twitterの海をさまよっているときに、
以下のようなつぶやきを発見しました。

密かに「スカナイ」期待してました

(とあるフォロワーのひとこと)

ファンがこのように期待するくらいには、
えりさん―SCARLET KNIGHT―SSAという
紐帯は強固なのだと感じ入りました。

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