奈津実の変化、すなわち成長。そしてクボタは――。~UNIT LIVE DiverDiva GALactic Trip~
こんにちは。かみなりひめです。
少しずつ春の暖かさが感じられる今日この頃。
さて、やはりこの話題でしょう。
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
UNIT LIVE~DiverDiva GALactic Trip~
お疲れ様でした!
宇宙一のファッションモデルを決めるショーに
DiverDivaの二人も参加するというコンセプト。
中でも「Fashionista」はさながら
ファッションショーの様相でしたね。
そんなDiverDiva名義の楽曲だけでなく、
「TOKIMEKI Runners」などの全体曲や、
果林・愛のソロ楽曲を含めてのライブでした。
さて、今回のDiverDivaのライブを通して
私たちはあることを試されていたということに
どれほどの人が気づいていたでしょうか?
私たちは試されていたのです。
変化し続ける久保田未夢と村上奈津実との
関係性を認め続けていけるかどうかを――。
1. ふたりの関係性の変化
まず、今回のユニットライブで観測された
お二人の関係性の変化についてまとめます。
そもそも、ニジガクのユニットのうち、
DiverDiva、A・ZU・NA、QU4RTZは、
その名前・構成メンバーはファンの投票で
選ばれたものでした。
村上奈津実さん(なっちゃん)と
同じユニットのメンバーとして選ばれたのは、
アイドル声優ユニット「i☆Ris」にて長らく
キャリアを重ねている久保田未夢さん(クボタ)。
当初は、クボタに追いつかねば……という
意識で努力を続けてきたなっちゃんでした。
ところが、今回のライブでは明確に
自らクボタを牽引していこうとする
なっちゃんの姿がそこにあったのです。
その契機のひとつとなったのは、
シングル「Shadow Effect」のジャケ写。
月面で、クボタ演じる朝香果林さんの
手を引くのは、なっちゃん演じる宮下愛。
このジャケ写を見たなっちゃんは、
以下のように語っていました。
つまり、ここにおいて
追いかける者:村上奈津実
vs 追いかけられる者:久保田未夢
という関係性が変化したのです。
この変化を踏まえて考えれば、
終演前に二人がファンに問いかけた
「DiverDivaを好きでいてくれますか?」
という問いの意味も変わってきます。
単にDiverDivaというユニットのファンで
あり続けてくれるのか?という問いではなく、
変化し続ける村上―久保田の関係性をも
認めてくれるのか?という意を含むのです。
2. 「全て受け入れて欲しいんだ」
ここまで述べてきた、
「変化する村上―久保田の関係性をも
認めてほしい」という願いについては、
セトリにある楽曲からも汲み取れます。
さて、みーんなに質問です。(CV:久保田未夢)
今回のDiverDivaのユニットライブで、
4thソロ曲が披露されたのはなぜでしょう?
想定されるひとつの解答として、
「1年前の2月26日は4thライブだったから」
というのがあるでしょう。
私も「Diabolic mulier」を聴いた時には、
「ああ、4thから1年経ったなあ」と
感慨にふけらずにはいられませんでした。
しかし、あの名曲を改めて聴いてみると、
「これもメッセージのひとつだったのか!」
と気づかされてしまいました。
その曲はもちろん、
朝香果林「Turn it Up!」
先に申し上げておくと、
私はこの「Turn it Up!」が大好きです。
「Starlight」や「Fire Bird」のような、
「変幻自在のセクシー姉さん」だったり
「情熱的なパフォーマンス」のような
いつもの「朝香果林」を一切まとわない曲。
むしろ、「Wish」が切りひらいてくれた
「本当の私 弱い私」を積極的に肯定し、
なんならそっちも好きになってよ!と求める曲。
そんな曲のイメージに対して、
サックスを特訓する果林さんの姿や、
CDのA面/B面を題材にした歌詞世界が
ピッタリ当てはまった名曲こそが、
この「Turn it Up!」なのです。
さて、この曲のサビを見てみると、
以下のような歌詞が登場します。
注目すべきは、
「どんな私だとしても
全て受け入れて欲しいんだ」でしょう。
果林さんの文脈に即して言えば、
「本当の私」「弱い私」であったとしても、
そんな朝香果林も認めてほしいんだ、という
メッセージになります。
これを、今回のユニットライブでの
村上―久保田の関係性に当てはめてみましょう。
「村上奈津実に引っ張ってもらったり、
押されてしまったりする久保田未夢でも、
変わらず好きでいてほしい」
そんなメッセージが見えてくるでしょう。
3. 「It’s alright, will be alright」
ここまで果林さんの「Turn it Up!」から、
二人の変化する関係性を認めてほしいという
メッセージを読み取りました。
とはいえ、「Turn it Up!」だけでは
単なる偶然の一致ともいえるかもしれません。
正直、ソロ曲5曲のうち、どれを歌うのかは
今までのライブでの歌唱歴なども勘案されて
決まることなのでしょう。
しかし、
それでも今回のユニットライブの主眼には、
変わりゆく二人の関係があるのは間違いないと
私はそう断言できるのです。
そのもうひとつのきっかけとなったのが、
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
「未来ハーモニー」
「無敵級*ビリーバー」のカップリングであり、
アニガサキ2期11話の挿入歌でもあります。
二人が歌っている最中の映像にも、
2期11話の映像が使用されていましたね。
さて、そもそもこの2期11話は、
果林さんが1stライブの開催を思いつく
回であると同時に、自分たちがいち早く
卒業してしまうことに淋しさを感じると
いう回でもありました。
このときの3年生組の会話を
あらためて確認してみましょう。
そう、物事というものは、
「変わってもいい」のです。
それはなにもアニメの時空だけでなく、
実際の時間軸の中においても同じです。
もちろんこのことは、
キャスト同士の関係性だって然りです。
思えば、Day2の終演後に見せて(魅せて?)
くれた規制退場の案内スタッフさんの小芝居も、
2期11話のオマージュでした。
そう考えてみると、ここで
「Just Believe!」や「L! L! L!」ではなくて、
全体曲から「未来ハーモニー」が選ばれたのか
見えてきたことでしょう。
村上―久保田の関係性だって、
時間とともに変わってもいいんだよ。
そんなことを印象付けようとして
2期11話の映像、そして「未来ハーモニー」が
抜擢されたと考えることもできるでしょう。
4. おわりに
変わるということには、どうしたって
抵抗が伴いがちなものです。
人はなかなか変われないモノですし、
変化を認めるのには時間もかかります。
それでも、DiverDivaを愛してほしい。
村上奈津実―宮下愛―を、
そして久保田未夢―朝香果林―を
好きでいてほしい。
そんな願いが込められた、
素敵なライブ空間にいられたことが
本当に幸せな2日間でした。