青春五月党「ある晴れた日に」観劇メモ
(ブルーの照明
冬の布団と、夏の布団。一方は寒そうに布団にくるまり、もう一方はクーラーをつけ半袖でも汗をかいている。「~"さ"行こう」みたいなセリフがあって、ハッとする。東北の人間だ。夏の布団で寝る男とは、標準語で話す。)
ヨガ。三日月のポーズ。鷲のポーズ。英雄のポーズ。(「ひでお」笑)
結婚しよう。プロのポーズ。プロポーズ。
……このままじゃだめなの?汗だくだから、シャワーあびてきなよ。
マリア・カラス…ある晴れた日に。
結婚式でこの曲流そう。
一カ月しかないよ。
親と親戚と友達、30人くらいならなんとかなるでしょ。こういうのは、準備期間が短い方がいい。長いと揉める。
温泉旅館に泊まったとき、ファミレスに行ったとき揉めてたカップル居たよね。
週末、映画を見に行こう。ヒアアフター、ブンミおじさん、クリントイーストウッドの~、英国王のスピーチ、塔の上のラプンツェル、、
ピーナッツバターが一番好き。
私は、バターにハチミツかけたの。本当は、フレンチトースト。
フレンチトースト今度つくってみよう。
……地雷。フレンチトーストは地雷?
私があなたを攻撃しているの?(テーブルを囲み朝食を食べる。二人と二人が重なる)
子どもが出来たら交通事故とかこわいよなあ。人さらいも。
ねえ、ちょっと黙って。
お母さんみたい。
ごちそうさまの返事ってなんだろう。
「はーい」?笑
……もっとゆっくり食べて。…ゆっくり。…ゆっくり。
私は婚約していたの。
知ってるよ。
何を知ってるの?
彼のこと。
離れたい。彼が帰ってくるまで…。どうして、熱があるから会社を休めと言わなかったのか。前日、前々日に起こった地震のこと、新聞にも津波について書かれてたのに、どうして…。
でも、君が好き。二人で一緒に待つ。
彼がまだ見つからないのは、私が彼の死に耐えられないから。
散歩に行こう。
この格好じゃ出られない。
ゆっくりでいいよ。本屋で待ってる。
>>とても個人的なメモ
・終盤、男(前田さん)と女が同時に下手?をちらっと見た瞬間があった。あれはただの偶然?
・「震災」「カップルと死んでしまった昔の恋人」「部屋の中で進むストーリー」から、チェルフィッチュの「部屋に流れる時間の旅」を思い出した。
・過去と会話していたいから、まだ踏ん切りがついていないから、忘れていいのかわからないから、未来の話(結婚、子供……)の話はまだできないし、邪魔に感じてしまう。
・居なくなった人の存在を引きずる。あの時私がああすれば、今でも一緒に居れたかもしれない。
・前田司郎さんといえば、NHKのドラマ「徒歩7分」がとても好きだった。近くの店で買った弁当を、部屋で食べるシーンが特に。そういえばあの頃は精神状態が非常に悪く、朝4時に起き、冬の寒い時期に冷気を浴びながらジョギングしていた。そして近所のコンビニに寄って帰宅し、卵かけご飯を食べてから眠るというひどい生活だった。
・観劇後、心がずっしりというか、頭がふわふわというか、どうも体に力が入らなくなる。アフタートークも聞かずにそそくさと帰路についてしまったのが心残り。忘れていいのかわからない事があって、未来の話をすることで、それらの記憶を追いやるのはつらい。つらいんだけど、進みたい気持ちもあって、どちらも嘘じゃないんだよ。