Blooming Clover一巻を読んでみて
事の始まりはとあるフォロワーさんとの会話だった。
「BloomingClover、すごく良いですよ!恵美のTSVの中での妹っぽいところも見れるし!(要約)」
ほーん、なるほどね(恵美担当の顔)。
今まで読んだことがあるミリオンのマンガ作品はゲッサン版のみ。MOIWでミリオンの魅力にようやく気がついた自分には、まだどういうキャラがいるのかすら曖昧だったので、いい機会だなと読んでみることにしたのだ。
ちなみに今は5巻まで無料で読めるらしい(2023/07/23現在)ので、読んだことない方は読んでみてはいかがだろうか。
で、早速読んでみたわけだが……
矢吹可奈すげぇ……
読む前の事前知識として、そもそも矢吹可奈っていう子がどういうアイドルなのかよく知らなかった。
・歌がうまい…?っていうか歌が好き…?
・けるちゃんっていう鳥を飼ってるらしい…?
・年齢は中学生くらい…?
まぁ間違ってはないわけなんだけど、矢吹可奈の本当に凄いところはここじゃなかった。
みんなを笑顔にできるということ
アイドルというものの根源的な魅力を持ってる子だったのだ。
アイドルの魅力はなんだろうと考えた時、自分は少し答えが出てこなかった。
ダンスの上手さなら本職のダンサーには敵わないだろう(ダンス激ウマな一部を除く)。
歌の上手さなら本職のシンガーには敵わないだろう(歌激ウマな一部を除く)。
ならアイドルだけの強みとは…?
それこそがみんなを笑顔にすること
これが一つの答えだったのだ。
この素質を元々持ってる子、彼女こそが矢吹可奈――。
すげぇ……。
でも今作の主人公は一人じゃない(何人いるのかすら知らない)。
志保は……?
気がついていないかもしれないけど、可奈は自分のアイドルの方向性がある。きっとこれからそれを伸ばしていくんだろう。
でも、志保は……?
志保の目指すアイドルの形は「みんなを笑顔にすること」じゃない気がする。
誰よりも努力して、歌とダンスで圧倒してみんなを感動させる。
これもきっとアイドルだけが持つ魅力の一つの答えだろう。
けど志保の考えと可奈は相容れないものだろう…だから強くあたってしまう……
そんな方向性の違う2人がどう重なっていくのか……
面白くなってきたじゃねぇか……
ということで一巻を読んだ初見の感想はこんな感じでした。
以下は本編の話とは関係ない好きなシーン
・可奈の歌を聞いてて自然と笑顔になってしまうミリオンスターズのみんな(BC1巻,38-39p)
みんな、いい顔してるよね……アイドルとしての笑顔も素敵なんだけど、自然な笑顔もいいっていうか……
恵美がお姉ちゃんみたいな顔してるのが本当に良い。面倒見の良さが顔に出てるよ……
あと「イェエエエエ!!!楽しいいいい!!!」みたいになっちゃってるうみみも可愛くて好き。
・レッスン中にみんなでダンスしながら歌ってるシーン(BC1巻,62p)
普通のレッスンシーンなんですけどね……
よーく見るとみんなの足の上がる高さがちょっと違うんですよ。
可奈と志保比べても、可奈の方が少し足上がってるし。もしかして志保のほうが股関節硬いのかな…?みたいな想像すらできちゃう。
歩は圧倒的に足上がってるし体柔らかいんだろうな……
こういう細かい書き分け、めちゃ好き。
・光で客席が見えないシーン(BC1巻,76-77p)
アイドルって楽しいだけじゃない……辛いこともあるし、苦しいこともある。
それを一枚の絵で表してて、本当に凄い。
自分はライトに照らされて、輝いているはずなのに苦しい……。
この対比を、こう表すか、ミリオン……!
・ライブの開始と同時に会場が光っていくシーン(BC1巻,110-111p)
会場が暗くなって、サイリウムの光だけが残り、オーバーチュアが流れる。
ライブの最初の盛り上がりのシーンを声もなく光だけで表現してる。
あの泣きたくなるようなオーバーチュアが聞こえてくる。
そして幕が上がりアイドルが現れる。
一連の流れが1枚に収まってて、あの一枚でこっちも気持ちが高まってくる最高のシーン。
・美希がさらっと翼のフォローをするシーン(BC1巻,122p)
いやもう……
美希先輩ーーー!!!!
パフォーマンスをしながら周りのサポートまで…一番いつも寝てて全然周りなんて見てない、自分のことだけなんて雰囲気出しながら、その実、周りのことをよく気にかけてる。
そのあとのりっちゃんと可憐の兼ね合いもそうだけど、ASのみんなって本当に先輩なんだっていうのがよく分かる。
みんなASに憧れてアイドルになってるんだもんな……流石だ……
・可奈のことを気にかけてあげる奈緒(BC1巻,154p)
奈緒…………………
奈緒はミリオンスターズの中でも年上の方で、でも中学生からしたら年齢が離れすぎてもない、ちょうど相談できるお姉さんなんですよね……
元気をだしてあげようとクレープ奢ってくれたり、声をかけて話を聞いてあげたり……
いつもちょっと茶化してるからこそ気軽に話せるっていう……
そんな奈緒の優しさがふと出る瞬間なんですね………
好き。
・志保が倒れるシーン(BC1巻,182-183p)
志保、やっぱり頑張りすぎてたのか……
でも自分がここで思ったのは、志保が倒れる時に真っ先に飛び込んだのはプロデューサーだった、ってこと。
結構足のもつれ方とかによっては、可奈の方に倒れ込んじゃったりっていうこともあったはず。
でも実際に起こったのは「誰もいない場所に倒れ込んで、それをプロデューサーが支えようとした」ってこと。
誰かに助けを求めるように、誰かにもたれかかるわけでもない。
しかもそれを劇場のみんなが支えてあげられたわけでもない。
実際に倒れないように飛び込んだのはプロデューサーだけだったっていうのは、まさに志保のいる環境を比喩的に表してるように感じられる。
プロデューサーしか志保のことを見てなかったんじゃないのか、っていう。
誰が志保を救ってあげられるんだ………
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ってことで以上が好きなシーンでした。
一巻の時点で波乱が多くて面白いです。
全部読み終わったらまた違う感想になるのかな……
では、また。
Raik
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