【競馬】天皇賞・春。二強対決で終わると……思っているのか?
『おや? プボの様子が……』
ピロピロ てってーてってーてってーて、てーん…………
キラキラーン
『おめでとう! プボはディープボンドに進化した!』
みなさんこんにちは、二週間ぶりの予想タイム始まるぞー!
今回の状況
・力関係としては、GⅠまであと一歩なステイヤーのディープボンド、そして去年のクラシックである菊花賞を取った菊花賞馬タイトルホルダーという二強DT対決といった感じ。てか誰なんですかDT対決と名付けたの。
・後はダイヤモンドステークス覇者のテーオーロイヤル、ステイヤーズステークス覇者のディバインフォース、同レースと阪神大賞典2着のアイアンバローズ、万葉ステークス覇者のマカオンドール、この三つの長距離レースの3着のシルヴァーソニック、そして去年も出走している小さきステイヤーのアイドルホースメロディーレーン……と続きます。
・力関係としてはディープボンドとタイトルホルダーが抜けており、それだけを考えればワンツーフィニッシュに決まる……かと思いきや
・第一に馬場状態が実質年明けから続いてきた阪神競馬の一旦の最終週ということで非常なレベルで荒れる上に降雨によって馬場状態もかなり湿ってしまう事、有力馬の二頭がことごとく外枠を引いてしまったこと、そして極めつけには……ということを踏まえると……わっからーん!!!
というわけで、完全に固まるのは当日のパドックを見てから決めるとして、大体の候補を上げていきます!
今回の候補
本命
■ディープボンド
・最早大本命。ステイヤーとして今度こそ勝ち上がってほしい! 去年はまだ甘さやズブいところもあって差し切られていたが、フランス遠征の経験でグレードアップを果たした今なら勝てるはず!
・前走の阪神大賞典も根強い人気に応える形でいい競馬を見せてくれたし、調教においても素軽さを感じたしタイムも申し分ない。臨戦態勢になっていると良い。もう多く語ることはないし大崩れはしないでしょう。
・強いて難点を上げるなら大外枠を引いてしまったことですが、阪神の外→内コースなので揉まれることはないと思います。ただ、展開次第ではありますが最後の6ハロンのギリギリの末脚勝負にかかった場合どうなるのか……が常に不安なところがありますね。長くいい足を使うタイプは突然の爆走による奇襲には脆い側面があるので……。
対抗
■アイアンバローズ
・ここで「……あれ?」と思った人も居ると思いますが、まあここは最後まで見てもらうとして……。
・対抗に選出した理由としては近長距離2走がどれも2着なので長距離適性は申し分ない上に、この二つのレースにおいても先行集団に飛び出した上に最後まで先着から突き放されず踏ん張っての結果。
・今回は1枠1番の最内枠という先行に飛び出すに絶好の位置にあるので、スタートが良ければハナに躍り出るのも不可能ではないはず。
・難点で言うなら当日の馬場でしょう。ステイヤーズステークスのように使い切った荒れ馬場の対応は大丈夫だとは思いますが更に湿った馬場にはなるので重馬場になるとどうか……ってところでしょう。
紐候補
■マカオンドール
・着実に長距離を使ってきて、前走の阪神大賞典でもギリギリ粘っての4着。ここから更に延長すれば差しきれる可能性が秘められています。
・難点はGⅠ未経験による大幅な斤量増が大きな難点。後……粗品の呪いの指名も受けてしまいましたが果たして……。
■テーオーロイヤル
・ダイヤモンドステークスで見せた走りは圧巻だったので、これを本番での末脚勝負でも決めれるかもしれない。という見込みから。
・難点としては急激な重量4kg増。そして当日の馬場が大きな難点になるかと思います。
■シルヴァーソニック
・前走の長距離を3着で粘れるほどの力を見込んでの。こちらはハンデ戦の重量を受けた経験もあるので斤量が増えても問題ないと思われます。
・ただ、難点は外枠なのと、馬場が悪い状態が一番の敵になるかもしれない……という点。
■メロディーレーン、ロバートソンキー
・応援枠。最悪紐候補から外してもいいかもしれない。
・メロディーレーンは小さきステイヤーとしての実績があり、放牧とツアーで精神的な成長も見込めるがオープン昇級してから惨敗続きなのが少々苦しいところ。
・ロバートソンキーは菊花賞でギリギリ掲示板に入れずとも確かな力があり、更には馬場がもっと悪くなるようでは激走も有りえますが血統を見ても3200mは少々厳しさを感じるような……。
要注意枠
■ディバインフォース
・個人的に恐怖枠(その1)。去年の春天以降散々だったが暮れのステイヤーズステークスでまさかの優勝を果たしてしまった恐ろしい馬。ところが始動戦となった日経賞でまさかの11着と大敗を喫しています。……その原因を調べたところ、前走は最内だったのがまずかったみたいですね。この馬スタートの出も悪く、とにかく後半からの外回りの末脚勝負をしかけるのでそれができる状況じゃない限りは届かないことが多々……。
・今回、2枠3番という非常に分が悪い立ち位置に立ってしまっているので、ここで思い切って切ってみるのもいいかもしれません。
■タガノディアマンテ
・個人的に恐怖枠(その2)。一昨年の万葉ステークスとステイヤーズステークスで好走を見せるものの、去年見舞われた屈腱炎の影響で流石に長距離は厳しいと思っていましたが……。話を聞いた所、走行運動を控えている間はとにかくプール調教を設定していたみたいで、厩舎の中で一番泳いでいるだとか。
そのお陰もあって中山金杯で掲示板内に好走、前走の京都記念でも最内枠というこの馬にとって悪条件、さらに掛かる場面を見せながら伸びての2着。そして調教も仕上がり十分で枠番も7枠15番なので掛からず冷静なレース運びは可能と、当時の万葉ステークスやステイヤーズステークスのような走りを見せてくれるでしょう。
難点と言えば馬場状態ですが、この記事を投稿した時点の馬場なら大丈夫と思います。ただ、天気から雨が酷くなって馬場が不良化したら話は変わりますが……。
……あれ、これ普通に紐候補でも良さそうですね?
■タイトルホルダー
・誰もがワンツーフィニッシュを信じているものの、その一方で不安なデータも過ぎりやすい。そしてトドメと言わんばかりの外枠配置。うーん、不安要素ばかり。
・能力面に関しては申し分はありません。5馬身差を付けて勝利した菊花賞で阪神の長距離をマスター済みですしスタミナと根性も十分といったところでしょう。
・では、個人的な不安要素として……上げられるとしたら一つは『菊花賞を勝利した馬が後に有馬記念(勝敗関係無し)→翌年春天勝利したのは10年で1頭しか居ない(有馬記念回避しての翌年優勝を含めても2頭のみ)こと』。これは一番下に備考にも書きますので、余裕ある時に見ていただければ。
・二つは『有馬記念後に起きた脚部不安の影響残っているのでは』ということ。日経賞においてもまだ万全じゃないと語られていたのもあり、更に言えば前年のローテも響いている可能性も拭いきれないことが前走と追い切りから見て取れてのこと。何より大きな証拠になり得るのが、去年の菊花賞で上位に入ったオーソクレースとデヴァインラヴが後に中央の登録を抹消しているのもあり、おそらくどちらも故障が原因とはおもいますが、これは見方次第では大変なものになっているのかもしれません。
・三つは『外枠を引いたことで2番手に強いられる』こと。タイトルホルダーの勝利した4戦すべては1番手の逃げ切り勝ち。そう考えるとスタートと同時にハナを切る方がこの馬にとっては落ち着くポジションになるのは確か。ところが、17番の外枠を引いてしまった上に最内枠の1番のアイアンバローズがハナを切られてしまうことを考えれば厳しい立場にあると思います。追い切りの方を見ても並走していた馬から前に出れなかったことを考えるに、本番でも厳しいのでは……なんて思ってしまいます。その上有力馬なのでハナに切れたとしてもアイアンバローズとタガノディアマンテ(展開次第ではディープボンド)の厳しいマークは避けられないのも事実だったり。
これがもし1枠~3枠に配置されていれば、もう少し余裕が出来て勝利はあり得たのかもしれません……。
・四つは『過去10年優勝馬はサンデーサイレンス系でそれ以外の系統は連対率極めて低い』という話は、まだ未知数な点の多いドゥラメンテ産駒なのでそこは一旦置いときます……。
・とはいえ、この馬場状態でこの不利な位置取り、これで大敗したら凱旋門賞は白紙になる恐れもあるので負けられない戦いにはなりそうです。
いかがだったでしょうか。完全確定は当日のパドックを見て決めていこうと思います。当日の状態次第では大きく変わる……なんてこともあり得るかもしれません。
それではまた、反省会で!
備考(あくまでの考察。必読じゃないので、お気軽にどうぞ)
【菊花賞を取った馬が翌年春天を優勝できるか】
・単純に菊花賞馬が春の天皇賞を勝利するのは過去10年で6回あり、過去に菊花賞馬が春天も制する者も多くステイヤーとしての誇りとして名高い。
・ところが、先述にある通り菊花賞馬が取った翌年に春天も取った……と絞れば10年で2回しかない。更に間に有馬記念を通ったのを絞ると1回しかないので、実は狭き門だったりします。
・10年以前の歴史、グレード制導入以降の時代を紐解くと……過去に菊花賞を取った翌年に春天を取った馬は
シンボリルドルフ、メジロマックイーン、ライスシャワー、ビワハヤヒデ、マンハッタンカフェ、ヒシミラクル、ディープインパクト、キタサンブラック、フェノーメノ
36年で9回であり、そこから間に有馬記念(勝敗関係なし)を入ると7回まで絞ります。この面々を見ても、どれも相当の力の持ち主といってもいいほど。更に言えば10年の間で取った2頭はどっちも『サンデーサイレンス系』の血統なので、今回はどうしてもなレベルでタイトルホルダーにとって試練と言えるかもしれません。
・どうしてこの様になってしまうかと言うと、クラシックの反動であったり、有馬記念の反動が残っていたり、年上の先輩が強かったり、古馬になってから覚醒した同期が猛威を振るうなど理由は様々です。
・菊花賞→有馬記念→春天ローテで激戦を繰り広げた菊花賞馬はどこがしら大きな反動が出てくることでも話があったりするので、どうなるやら……。
・なお、菊花賞馬で春天勝利(年齢問わず)になると、36年中19回(手で数えているので間違っていたらご指摘を!)なので、来年も出走するのであれば有力馬として目星つけてもいいのかなと思います。
【2強対決でワンツーフィニッシュはできるのか】
・今回は2強対決であり、力が飛び抜けた二頭が接戦できるのでは……なんて言われていますが、2強通りのワンツー決着になったのは実は数少なく……グレード制導入後を絞って
1990年のスーパークリークVSイナリワンで1着と2着のワンツー
1992年のメジロマックイーンVSトウカイテイオーで1着と5着
1993年のライスシャワーVSメジロマックイーンで1着と2着のワンツー
1994年のビワハヤヒデVSナリタタイシンで1着と2着のワンツー
1996年のナリタブライアンVSマヤノトップガンで2着と5着
(なお、1997年はマヤノトップガン、サクラローレル、マーベラスサンデーの3強対決はワンツースリーフィニッシュでした)
1999年のスペシャルウィークVSセイウンスカイは1着と3着(そこにメジロブライトが入るとワンツースリーフィニッシュ)
2017年のキタサンブラックVSサトノダイヤモンドは1着と3着(そこにシュヴァルグランが入るとワンツーフィニッシュ)
と、ぱっと見た感じではその通りの決着になるのは割と少なかったり……選出が偏っているって……ごめんね!(
とまぁ、このように2強通りの決着というのは実はそう多くないのが現状であり、中に穴馬が突っ込んできてもおかしくないと思います。
今回も不安要素が沢山あるので、もしかしたらとんでもない激走が生んでしまうかもしれない……?