[平本蓮はノートリアスなのか?]
ノートリアス
ノートリアスとは日本語で「悪名高い」という意味を指します。コナー・マクレガーの異名として有名でありマクレガー自身のドキュメンタリー映画の題名も「ノートリアス」です。
以前の記事で平本蓮のトラッシュトークについて触れました↓
そこで私は海外には試合前に対戦相手を挑発するトラッシュトーカーが多く存在しますが、日本の格闘技界を見ると喋り下手な選手が多く、故に日本におけるトラッシュトーク枠の椅子取りゲームに平本蓮が座ったと書きました。
果たして平本選手は日本においてコナー・マクレガーのようにノートリアスとして指示を得ることができるのか考えてみたいと思います。
地上波と刺青
平本選手はYouTubeにもアップされているとおり刺青を体に入れています。平本選手の直近の試合は地上波で流れませんでした。おそらくこの後も地上波で試合が流れることは難しいと思われます。もし、地上波に流される場合にはラッシュガードなどを着用し刺青を隠す必要があるかもしれません。また、中指を立てるなどの行為も咎められるかもしれません。
日本では刺青=裏社会というイメージがいまだに浸透しているためテレビでは批判の声を心配して刺青は避けられています。若い世代ではタトゥーなどファッションの一部として受け入れられてきているのでこれからが過渡期になるかもしれません。
昨年の大晦日にボクシングの井岡一翔選手が刺青を隠さずに地上波で試合したために物議をかもしました。ルールを守るかどうかの是非は置いておいて、このことで刺青に対しての日本社会の立ち位置が再確認されました。
rizinは踏み台
おそらく平本選手は日本での試合は踏み台でありUFCで活躍し、後に王者になることが最大の目標であるため地上波に映ることは気にしていないかもしれません。
日本で有名になるには地上波に映ることはやはり重要なことです。格闘技のファンの人口はPRIDE崩壊後から下火になりコアなファンは1万人から3万人あたりではないかと言われています。それ以外はほとんどがライト層です。YouTubeの視聴者である格闘技ファンだけでなくそれ以外の層にも認知されていかないと有名にはなれません。いくら強くても無名であれば、弱くて無名の選手と世間からの評価は同じになってしまいます。ただ闘うだけではだめで誰も売り出してはくれない、自分で売り出し方まで考えないといけない難しい時代に突入しました。
そして、日本で有名になればUFCと契約する時の契約金がかなり違ってきます。母国で有名になればなるほどUFCでは有利になります。
YouTubeとUFC
ジムで格闘技を習いに来ている若者に質問を向けてみると多くはrizinや新生K-1、朝倉兄弟のYouTubeを観て興味を持ったと話します。日本の格闘技がきっかけを与えたということです。
一方、現代はネット社会です。YouTubeを開いて検索すればすぐに動画はヒットします。ネットで調べていくうちに日本から海外に格闘技の中心が移ったこと、強い選手はUFCに集まっていること、マクレガーの存在などどんどん新しい情報を目にします。ある程度格闘技に詳しくなり格闘技で成り上がろうと夢見る若者はマクレガーと自分を無理矢理重ね合わせたがります。
勝てない日本人
日本の野球界ではプロ野球で活躍し続けるよりMLBに渡り結果を残すことを目標にしている高校球児が増えました。
格闘技界ではUFCと契約している選手は3人しかいません。各国ごとのUFC勝率などをみても日本は最下位争いをする状況です。
格闘家を目指す若者の目標がUFC王者と宣言できるその日まで、そして自分が名乗りをあげる存在になれるのかは誰にもわかりません。全て自分次第です。