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自分を変えたい

自分を変えたかったから、11月中旬からひとり暮らしすることにした。

僕の実家は無駄にでかい。大理石の床、滝、防音の地下室、屋上庭園、水族館みたいな大きさの水槽、シャワールームやトイレは2つずつ。家の中なのに半年以上行ってない部屋とかある。親の夢が詰まった家なのだが、僕には要らない。

無駄に広い吹き抜けは人の声が響くし、たくさんの階段は足音をうるさくする。結局自室に籠ってばかりの僕だから、家賃数万の狭いアパートで十分だ。それに、こんな生活に慣れてしまうのが怖い、というのが正直な気持ち。


親から離れたいことも理由の1つだ。

僕の母親は優しすぎる。ご飯や家事はもちろん、僕が出かける時は毎回今やってる事を中断して、玄関から見送ってくれる。玄関で「あ、忘れ物した」と呟けば、頼んでもないのに「なに?お財布?とってくるよ!」と言い広い家の中を走って持ってきてくれる。

そんな母親に対し、僕はありがたいと思う気持ちが薄れるばかりか、苛立ちまで覚える。なんでそんなに自己犠牲的なんだと。

私が怒ると、母は泣き出しそうになる。

彼女は本当に優しいのだろうか?僕には、承認欲求を満たされたいがために、がむしゃらに頑張る少女のように見える。いつも僕の顔色を伺っている。僕のことを叱ることは無いし、母親としての威厳を感じない。僕はこの前ふと、彼女のことを「母親というより召使いみたいだな」と思ってしまった。そんな考えが浮かんでくる自分にゾッとした。母親からは、離れなければならない。


対象的に、父親は支配的だ。「こういう人間はダメな人間だ」「こういう人間こそが素晴らしい人間だ」という人の好き嫌いがハッキリしている。彼の前では、彼にとっての“理想の娘”である必要がある。彼は、“らいべに”という僕自身を見ているのではない。彼が見ているのは“カッコいい俺の娘”だ

今の僕は、父親に認められたいという気持ちと、父親の目なんか気にせず自由に行きたいという気持ちが背反している状態だ。まだびくびくしている。父の目を気にせず、ありのままの自分で生きられるようになりたいから、家を出たいと思った。

ひとり暮らしの提案は、案外すんなり通った。自立したいからひとり暮らししたい、そう言っただけなのに、母は「私なんかと一緒にいない方がいいのよ」と言っていた。わかってるじゃん。父の方も、父自身が高校生から寮生活していたこともあり、私の意見を受け入れてくれた。


これから新しい家具や、自炊のことを考えないと。ひとり暮らしして、今までできなかったお金の管理や、家事ができるようになったら、なにか人生が変わるきっかけになるしれない。新しい行動ができるようになるかもしれない。

こうしたら大きく人生が変わる!なんて、期待しすぎかも。でも、正直、ちょっとわくわくしている。

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