14号 一簣之功。
継続することの難しさ
今回はびっくりするぐらいの文章会、唯一の写真が枯れ散らかして無惨な姿になったミントというね。
ということで、畑での堆肥利用をあえなく断念した我らに立ちはだかった次の課題、それは…
「コンポスト引き継ぎ問題」
当初にも書いていた気がするが、この取り組みは一年で終わりではなく数年単位での取り組みを目的としたものである。もしかしたら書いてなかったかもしれない。まぁコンポストに取り組もうが取り組まなかろうが、毎年船岡山では際限なく落ち葉は排出されるんだから継続出来るに越したことはない。
あと正直なところ畑での利用を断念したことで「堆肥の使い切り」という切実な問題に直面することになってしまった。畑でなら使い切れるだろうとの算段で当初想定していた量より大幅に堆肥制作の規模を広げてしまったが故の誤算。誰だ嬉々としながら落ち葉を投入したのは…!!
市にコンポスト制作の場所を借りる際に堆肥の使い切りを条件として出したが故に、こればかりは何としてでも解決せねばならぬ事案。ただし後年も引き継ぐのであれば、菌が繁殖して分解された現在の堆肥は来年以降の絶好の基盤なわけで…
という訳で何はともあれ当事者抜きで話は進められないため、後輩に相談。
その結果ここで上がった問題は2点、
・現時点では卒業プロジェクトとしてコンポストに取り組む、と結論を出し切ることが難しい。
・引き継いだとしても、コンポスト制作は今年度我らが実施してしまったが故に、来年度以降何をすれば良いのか分からない。
まぁこの時点で9月の頭、卒業プロジェクトの方向性を定める12月まで期間もある中ここで答えを求めるのは求めるのは酷と言うもの。
後者に至っては今年度できなかった成分分析を用いた堆肥の実用性の研究や、それこそ畑等を利用し大々的に育てることにフォーカスした取り組みを行なっても良いとは思うが、こちらがそれを提案するのは彼らのやりたい事や可能性を潰しかねるのではないか…?とも苦悶したり。
前方で酷とは言ったものの、決定までに時間を要してしまう以上「引き継がせない」前提で行こうと結論。どっちに転んでも大丈夫な環境が作れれば何より良かったんだけど、突然の「やります」「やっぱり出来ないです」で破綻する計画は視野に入れない方が良い。ただもし引き継ぎたい人がいるのなら、前例の成果や得た知識は全力で伝える所存。
そうと決めたからには、なんとか堆肥を使い切るぞ…!!
コミュニティとは(哲学)
後年への引き継ぎ問題にも頭を悩ませつつ、一先ずはコンポストの現状報告をしにスタジオMONAKAさんへ。進捗報告を怠ったが故に、ちゃんとプロジェクトが進行しているのかご心配をお掛けしたようで本当に申し訳ない。改めて報連相の徹底を頭に叩き込まねば…
堆肥がほぼ完成している事を伝え、堆肥の使い道についても相談する。この時点で案として出ていたのは、公園の樹木の土壌改善に用いる事とプランターや鉢植えを使って小規模で野菜や花を育てると言うもの。
ここで岡山さんが一言、
「コンポストカフェみたいなのどう?」
コンポストカフェ?!?!土食わすんですか?!?!?!(絶対違う)
曰く、コミュニティの形成が足りないのでは?と、確かに最近は自分達で何かをすることが中心になっていて外部との交流は少なかった気が…
当初の目的であるサーキュラーエコノミーの実践はコンポストの制作で達成したものの、確かにこのままだと地域との関わりを持たずして孤独に終わってしまうかもしれない。
現に先ほど述べた樹木の土壌改善やプランターでの植物栽培は自分達のみ、加えても後輩で行う前提の取り組みである。結果的には地域コミュニティに還元できるかもしれないが、我らの取り組み自体が直接地域住民と関わることはほぼ無い。
孤独死まっしぐらルートを回避すべく、地域住民並びに公園の植栽管理をされている緑の会の方々と接触するために我々は早朝の公園に足を踏み入れるのだった…(ラジオ体操参加)
中間報告会で度々発見される素人(仮)について
ラジオ体操の参加の日程調整をしつつも迫り来る中間報告会。
ゼミ内の報告会とは異なり複数ゼミ合同で行われるため、前提としてプロジェクトを知らない人に如何に内容や意図を伝えるかが鬼門となる。
ここで何に怯えなければいけないかというと、
どんな質問が飛んでくるか皆目見当がつかないというこの一点に尽きる。
素人質問という名の剣山に貫かれぬよう、どのような工程を踏んで堆肥を作成したのか、コンポスト制作により得られた具体的な成果等、過去のメモを引っ張り出し、インターネットの力も借りながら夜なべして書き出していく。
船岡山の敷地面積を調べる事から始まり、利用した原材料や手法の再確認と作用について、京都市のゴミの回収費用を調べるも動植物性残渣で20〜70円/kgらしく、振れ幅の広さに止まらなくなる笑い。この3倍以上の差異の間には果たして何が隠れていると言うのか…
そうこうしながら、なんとかコンポストそのものについては想定される大概の質問は答えることが出来るだろうと意気込んで発表に挑んだものの、
【悲報】用意した質疑応答集何一つ役に立たず
ここで我らがしていた大きな誤算、それは発表相手の専門があまりにも多岐にわたっていたと言う事である。そもそも公園における環境的な取り組みをしているグループが我らしかおらず、コンポストとは何ぞや?と言う説明からスライドもスタートしている事を完全に失念していた。きっと相手方も手法や成果について、何をどう突っ込んで良いのか自体不明瞭だった事だろう。
ここで準備した知識は決して無駄にはならないと頭では理解しつつも、コンポスト本体とは関係ない全く予想も準備もしていなかったプロジェクトそのものへの質問に我らは無事打ちのめされ、その場には魂の抜けた抜け殻2体が残ったのであった…
続く
ライター:コバヤシ メグミ
(京都精華大学メディア表現学部4回生)
協力してくださった味方:STUDIO MONAKA 三上さん 岡山さん
実績解除:「中間報告会」
EXP:+120p (質問120個)
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