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「可哀想だから」じゃなくて「可愛いから」を広めたい。私にとっての正解を探した4ヶ月間の話。
こんにちは。
RAHA KENYA社員の佐藤南帆です。
2020年6月14日。
私にとって挑戦の日でした。
クラウドファンディング公開の日。
4ヶ月間、準備してきたものがついに公開される。
ずっと睡眠不足で、ずっと不安で、ずっと怖かったです。
クラウドファンディングを実施すると決めてからプロジェクトが終了するまで、本当にたくさんの方々にお力を貸していただき、そして、学ぶことが、たーーーっくさんありました。
私が目指したのは、
『可哀想だから支援する』ではなく、『可愛いから買いたい!』
そして、
『商品にはこんな想いがつまっているのだと知り、さらにその買ったものが特別に思えてくる』
という、プラスアルファの消費体験を多くの方にお届けするということです。
「アパレルブランドとしてできるユニークな社会貢献のカタチを作る。」
そのために、もしかしたら、もっとよりよい方法があるのかもしれない。
このクラウドファンディングが、ベストな方法なのか、たくさん悩みました。考えました。
クラファンの企画し、クラファンを公開し、終了するまでの想いや葛藤、波乱万丈の4ヶ月間についてお伝えできればと思います。
壁に貼られた絵たち。
2020年3月14日。
RAHA KENYA代表のリエさんを連れて、NGOモヨ・チルドレン・センターを訪れました。
私は4回目のモヨ・チルドレン・センターへの訪問。
「子ども達の最後の拠り所になる」と20年以上ケニアで活動しているNGO団体の代表である松下さんをご紹介したい。そして、壮絶なバックグランドを持つモヨの子ども達が、イキイキと生きる姿をぜひお伝えしたかったのです。
モヨへ訪れたその日から、リエさんと一緒に、「RAHA KENYAらしく、みんながワクワク楽しくなるような、そしてユニークな関わりを探そう!」と、RAHA KENYAとしてできることを話し合うように。
そこで思いついたのは、モヨの施設の壁一面に飾られた子どもたちの色とりどりの絵たちでした。
子ども達の大好きな塗り絵、いろんな色使いで、彩られた塗り絵をみて、子ども達が塗り絵が大好きなのが伝わってきました。
✔︎ 私たちが作ったイラストを、モヨの子ども達に塗り絵してもらったらどんな作品ができるんだろう?
✔︎ 子どもたちも楽しめる企画をして、さらにそれがモヨを応援する人が増えることにつなげることができたらいいなぁ!
✔︎ RAHA KENYAを通じて、モヨのことを知る人をもっと増やせたらいいなぁ!
と企画を起こし始めました。
緊急帰国。
「速やかな帰国を至急ご検討下さい」
ケニアの日本大使館からきたメール。
もはや、これまでか。
ケニアでコロナウイルスの最初の感染者が発見されて、日々増える感染者数。
RAHA KENYAに関わりはじめて、たったの二ヶ月。
これから、「RAHA KENYA × モヨ・チルドレン・センターのコラボレーション企画をしていこう!」と話していた矢先。
・これから、どうしていけばいいんだ?
・せっかくケニアにきたのに、日本戻るの?
・感染の恐怖、治安悪化への不安。
・まだケニアでやりたいことがある。
・帰るという選択肢をすることへの葛藤、悔しさ。
いろんな感情が降り混じっていました。それでも、この帰国のタイミングを逃したら今度はいつ帰れるかわからない。とても苦渋の決断でしたが、日本に帰ることを決めました。
できない理由探しではなく、できる理由探し。
日本に緊急帰国。
モヨとのコラボレーション企画を進めていた矢先。
・子どもたちに塗り絵してもらっている姿を直接見れない
・このプロジェクトで子どもたちやスタッフがどんなことを感じるのかをリアルタイムで聞くことができない
・出来上がった商品をすぐにでも子供達にみてもらえない
遠隔で物事を進める難しさにぶち当たって。このプロジェクトを進めることについて、断念しようかと思うことも。
そんな時に、モヨの代表の松下さんがコロナウイルスの影響で活動資金の調達に困っていることを知りました。
もともと松下さんは毎年日本に帰国して、講演活動を通じて、寄付やご支援者を募っていました。しかし、今年はコロナウイルスの影響で全ての講演会を中止。活動資金やNGOのご支援者を募るのが難しくなったと。
こんなときだからこそ、
・モヨをサポートする方法を作り出そう!
・実現できる方法はある!!
・ここで立ち止まってはいられない!
そう奮起して、クラウドファンディングの企画を本格始動させました。
企画を進めるなかで、
✔︎ RAHA KENYAがやる意味はなんだろう、目指すことはなんだろう
✔︎ 私たちは、モヨとのコラボレーションを通じて、お客様にどんなことを伝えたいのか
✔︎ モヨに対して、どんな貢献ができるのか
たくさん、たくさん、考えました。相談しました。RAHA KENYAチームで議論しました。
私たちにとっての強みは
「可愛くて、パワーが湧きでるような想いのこもった商品をお客様に届けること」
それを生かして、できること。
単なる寄付ではなく、お客様、モヨ、RAHA KENYA、全員がワクワクするようなプロジェクトにしよう。
とプロジェクトの肉付けしていきました。
胸が震え続けた一ヶ月。
あっという間に時間は過ぎていき。
クラウドファンディングの公開日、2020年6月14日。
・私たちの想いをうまく伝え切れるのか
・このプロジェクトが多くの方に届けられのか
・アパレルブランドとしての関わり方として、この方法はあっているのか。
いろんな不安が募りました。
それでも。
RAHA KENYAとして、今できるベストな選択をした。そんな自負もあったりして。
不安と期待が入り混じった、複雑な感情でした。
13時、プロジェクトページを公開。
なんと、なんと、なんと。
開始から10時間で、当初の目標を達成することができました。
そして。
プロジェクト期間の1ヶ月で総勢241名の方がご支援をして下さりました。皆様から寄せられた応援メッセージ。これが、本当に嬉しくて。
私たちが伝えたかった想いが、皆様にも伝わった気がして。
想いをカタチにして、それに共感・賛同してくださる方がいると知ることは、どれだけ心強いか。
感動と興奮で、胸が震え続けた1ヶ月間でした。
ご支援いただいた一人一人に直接会いに行って、ありがとうを伝えたかった。すぐにモヨに飛んでいって、子ども達に直接報告したいと心から思いました。
正解はなにか。
ケニアからの緊急帰国、コロナウイルスの蔓延。たくさんのハプニング。そして、アパレルブランドとして作り出すプロジェクトへの初挑戦への迷いや葛藤。様々な紆余曲折がありました。
しかし、想像を遥かに超える、本当に多くの皆様のご協力のおかげで、クラウドファンディングは目標を大幅に達成することができました。そして、モヨ・チルドレン・センターには、今後の活動資金に使っていただけるご寄付をお届けすることができました。
一方で。
クラウドファンディングは単発の一回きりのプロジェクト。
モヨに暮らす子供達は、4歳〜16歳の子ども達。成人として独り立ちするまでに、何年も必要です。子ども達の自立支援のゴールだって、それぞれです。
モヨとの関わりの中で、『継続的にサポートする』ということの意義を痛感しました。
だからこそ、単発の支援ではなく、継続的な支援が必要で。
私達自身も、モヨ・チルドレン・センターの子ども達の成長を陰ながら、見守っていきたい。だから、クラファンが終わっても、継続的にできることを探しました。
RAHA KENYAとして現時点でできることは、モヨの子ども達と作り上げた商品を、これからももっと多くの方々に届けること。
だから、今回、子どもたちと作り上げた商品を、今後も継続的にRAHA KENYAのオンラインサイトで販売することにしました。
クラウドファンディングの時と同様、商品の売り上げの20%はNGOモヨ・チルドレン・センターへお送りします。
これからも私たちができるベストな選択をし、より良い関わり方を模索し続けていきたいと思います。
そして、私がケニアに戻る時には、子ども達と作った商品と、商品をご購入いただいた皆様の想いをもって、モヨ・チルドレン・センターの子ども達に会いにいきます。