【私のNAIROBI CITYストーリー】夢を叶えるための挑戦が始まった場所
こんにちは!!RAHA KENYAスタッフの名取亜季です。私はRAHA KENYAのインターンとして、2019年12月から約3ヶ月、ケニアのナイロビで活動をしていました。インターンを始めるきっかけになったのは自身で将来アフリカ布ブランドを始めたい!という夢を叶えるため、RAHA KENYAでアフリカ布ビジネスについて学びたいとケニアに渡航しました。
今回のブログではNAIROBI CITY トレーナーの製作を記念して、私にとっての挑戦が始まった場所であるケニアでの経験や現地での職人さんとのストーリーについてお伝えできたらと思います。
夢を叶えるための挑戦が始まった場所
アフリカとの出会い
2019年の年末にダンスキャンプに参加するために訪れた西アフリカのギニア共和国。現地で見たパワフルなアフリカンダンスと伝統音楽、カラフルなアフリカ布、底抜けに明るいアフリカの人々に魅了され、
「アフリカの魅力を多くの人に知ってもらいたい」
「こんなに夢中になれることを与えてくれたギニアに恩返しがしたい」
と思い、いつか自分でアフリカ布ブランドを立ち上げたい!と決意。しかし、安定した生活を捨てていきなりアフリカで一人で起業するのは勇気が出ず、数ヶ月間は行動できずにいました。
そんな中RAHA KENYA代表の河野リエさんのTwitterでのケニアでのインターン募集の投稿を見て、行動を起こすなら今だ!と思い、その日にすぐに応募し、数日後にはインターン採用が決まり、すぐに会社を辞め、翌月にはケニアへ飛び立ちました。「Karibu!」と腕を広げて受け入れてくれるケニアの人々。ケニアに到着してからは、翌日からリエさんに連れられて職人さんに挨拶まわりや、ローカルの布屋さん周りに。リエさんがそれまでに培ってきた信頼関係もあり、職人さんたちは、インターン生であった私をあたたかく受け入れてくれました。
彼らの職場に行くと、いつも「Karibu!」(スワヒリ語で、ウェルカム!の意味)と両手を広げて待っていてくれ、こちらの要望も丁寧に聞き入れてくれる職人さんたち。「ここでなら、彼らと一緒に頑張っていける!」そう確信しました。
パワースポットであった職人さんが集まるビル
私のインターンとしての役割は、RAHA KENYA初の洋服ラインの始動。まずは洋服を作れる職人さん探しから始まりました。洋服をオーダーメイドする文化があるため、職人の数は溢れるケニア。しかし、型紙から同じサイズの洋服を量産できる職人さんは少なく、職人探しはかなり難航しました。そんな時助けてくれたのはケニアで通っていたダンス教室のメンバーでスタイリストの仕事をしているSammy。ダンスクラスの休憩中、「Akiはなぜケニアに来たの?」と聞かれ、事情を話すと、「良い場所を知っているから連れて行ってあげるよ!」と言われ、連れて行かれたのがその後通い詰めることになるビルでした。
そこは400人以上の職人さんが工房を持っている大きなビル。ここで見つけた職人さんたちにRAHA KENYAの洋服ラインの製作をお願いすることになりました。毎日のように通い詰める中で、顔見知りになった職人さんたち。外国人があまり来ないようなローカルな場所なため、すぐに色々な人に覚えられ挨拶をしてくれるようになりました。洋服のお直し中の待ち時間などには、大好きなアフリカンミュージックが流れる空間で、近くにいる職人さんとおしゃべりしながら完成を待ったりして、いつの間にかそのビルが元気をもらえるパワースポットに。
初めて受けた差別と、守ってくれた職人さんたち
そんな中、ある日事件が。中国や日本でコロナウイルスが流行り始めた2月頃。いつものように職人さんのところで洋服の製作の進捗確認をしていると、通りがかった女性の一人が私を見て、「コロナは自国に帰れ。」と大声で言ったのです。アジア人が少ないケニアでは、アジア人はローカルなエリアではかなり目立つ上に、アジア人=コロナウイルスを持っているかもしれないという考えの人もいたようです。突然のことで何も言い返せない私。そんな時、お世話になっていた職人さんが、その女性の方に走って行き、
「今すぐ謝りなさい。彼女は私の大事なお客さんであり友人なの。そんな失礼なことを言うのは許せない。」
と私の代わりに怒ってくれたのです。周りにいた職人さんたちも、彼女を囲み、今すぐに謝るべきだ。と私のことを守ってくれたのです。女性も軽い気持ちで言ってしまった自分の言葉に反省したようで、謝罪をし握手を求めてくれました。「私の代わりに怒ってくれてありがとう。」と伝えると、職人さんたちは「ケニアで嫌な思いをして欲しくない。ここはあなたのホームだと思って欲しいし、あなたの味方がいることを忘れないで欲しい。」という言葉をかけてくれました。
ここには帰る場所がある。
また待ってくれている人たちがいる。いつの間にかナイロビはそんな場所になっていました。
夢を叶えるための挑戦が始まった場所、ナイロビ。
いつかナイロビTシャツを着て、自身のブランドの洋服を持って、ここで全てが始まったんだよ、とナイロビの職人さんたちにありがとうを言える日が来ますように。